美的GRAND
健康・ボディケア・リフレッシュニュース
2021.6.24

10秒間まばたきをしないでいられる?眼精疲労、ドライアイにご用心!【美的GRAND】

かすむ、ぼやける、目の奥が重い…これって老眼の進行…? いいえ、私たちの目を襲っているのは、それだけではありません。日々の眼精疲労、放っておけば深刻な事態に…。今こそ“見える化計画”で視界良好な未来を。

巣ごもり生活が招く眼精疲労にご用心

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クイーンズ・アイ・クリニック 院長

荒井 宏幸先生

仕事はもちろん、飲み会までもがオンラインで行われる昨今。目のピントが合いにくいとか、気づくと目を細めている…なんてことはありませんか?眼科医の荒井宏幸先生も、デジタル依存による目への負担が危惧されると言います。

「テレワークでずっとパソコンの前にいる生活が続き、疲れ目に悩む人が増えています。眼精疲労は重度になると肩こりや頭痛、吐き気を催すことも。オフィスと違ってノートパソコンを使っている人も多く、モニター画面が小さいのも、目にとって厳しい状況です」。

巣ごもり生活ゆえに遠くを見たり、視線を移すことが減っているのも良くないそう。
「近くばかり見ていると、脳が勝手に“近くだけを見ればいいんだ”と認識して、近視が進むおそれが。最近は眼鏡やコンタクトレンズの度数を落とし、近めに焦点を合わせて疲れ目対策をする人も多いです」。

終わりの見えないニューノーマルな生活。眼精疲労による体調不良や視力低下を招かないよう、今まで以上に目の健康に気をつけたいもの。

テレワーク中、きちんとまばたきできている?

「眼精疲労を訴える人の約6割が、ドライアイを併発しています。原因のひとつは、デジタル依存によるまばたきの減少」だと荒井先生。テレワーク中、パソコンのモニターにかじりついていると、まばたきを忘れていることが。
「ドライアイはれっきとした病気で、単に目が乾くだけではありません。目の充血、視界のかすみやボヤけなどが起こり、ますます目が疲れる悪循環に。さらには、視力低下を引き起こすことも。試しに10秒間、まばたきをしないで目を見開き続けてください。開き続けられなかったら、ドライアイの疑いありです」。
テレワーク中も、ゆっくり深いまばたきを意識的に行って。

日中はUVカット、夜間はブルーライトカットがニューノーマル

デジタル依存が目に良くないのはわかっているけれど、それなしにはすまされないのがニューノーマル。
「スマホやモニターから発するブルーライトは網膜まで到達し、眼精疲労や睡眠障害を引き起こすといわれています。パソコンやスマホに貼れる保護フィルムなどを活用して、夕方以降はブルーライトをカットしたいですね。紫外線も水晶体を変性させるおそれがあるので、日差しの強い日中はUVカットのサングラスや眼鏡で目の保護を」(荒井先生)。
巣ごもり生活とはいえ、紫外線は室内まで届くから油断は禁物。何よりも紫外線やブルーライトを浴びないようにするのが、目のトラブル回避には最善策。こんな時代だからこそ、その意識をもつことがより大切に。

デジタル依存と老眼は無関係。でも、目の未来を決めるのは40代からのメンテナンス

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スマホ老眼のような「デジタル疲労による老眼」と、いわゆる「老眼」は似て非なるもの。
「老眼は加齢現象のひとつで、自力で治すことはできません。一方、デジタル疲労による見えにくさは目の調整機能の一時的な不調で、治すことができる。目の衰えという意味では同じですが、そこに至るまでの過程が違います」(荒井先生)。

デジタル疲労のせいだと思っていたけれど、老眼が始まったのかもしれない…というのは、グラン世代ならあり得る話。
「45歳前後になると、誰でも老眼の兆しが現れます。これは生物学的に決まっていることで、昔も今も変わりません。老眼は10年間くらい進行しますが、40代からサプリメントなどで体の中からもメンテナンスすれば、網膜の能力を維持して70代になっても視界良好に。そして、年に1〜2回は眼科で検診も。かかりつけの眼科をもっておくのは大事で、過去のデータから進行スピードや対処法を診断しやすくなります」。
肌や歯と同じで、目もメンテナンス次第と肝に命じておきましょう。

デジタル疲労or初期老眼、どちらなのか見極める方法

まだ目を酷使していない、起床30分後くらいの見え方をチェック!
朝は見えにくさを感じない…デジタル疲労
朝から近くが見えにくい…初期老眼
夕方になると見えにくいなど、目の疲れで見え方が変化するのはデジタル疲労の可能性が高い。時間帯に関係なく見えにくい場合は、老眼の始まりと思った方がいい。

『美的GRAND』2021夏号掲載
イラスト/緒方 環 構成/江尻千穂

※価格表記に関して:2021年3月31日までの公開記事で特に表記がないものについては税抜き価格、2021年4月1日以降公開の記事は税込み価格です。

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