「自分は思っているよりイケていると、調子に乗りまくって」|美容ライター直伝、容姿コンプレックスから抜け出す方法
「ブサイクだなぁ」「何を考えているかわからない」…ふとしたときに言われた心ない言葉が、気づくとずっと心につっかえていること、ありますよね?そんな時、心を軽くする方法を長田杏奈さんが教えてくれました。
「客観性は一度捨て、調子に乗ってみて!」
子供の頃、男子に容姿をからかわれたり、親に「一重でかわいそう……」と言われるなど、無防備な時期から刷り込まれてきた“見た目批判”は、心のトゲになりがちです。初期の恋愛も要注意で、初恋の相手の「もっとやせたら?」という一言で、体型コンプレックスに悩まされたり……。癒えたつもりでも、調子が悪いときに古傷が疼きだす。内省的な人程、根源的なトゲが抜けにくく、周囲が何を言っても、昔言われた言葉だけが真実になる。もうタイムマシンに乗って、トゲを抜きに行ってあげたい!
「自分を客観的に見る」と言いますが、心のトゲが深い人にとっては、客観的に見る=自分を低く見積もることだから限界があります。まずは、自分は思っているよりイケていると、もっと調子に乗りまくってほしいです。
自分との交換日記もおすすめ。思いの丈をぶちまけて、気持ちに余裕のあるときに、「頑張ったね」って、セルフ赤ペン先生になって添削してみると、冷静な視点も養われて、心のトゲも抜きやすくなる気がします。(長田さん)
体験した&言われた「心のトゲ」へのアドバイス
「ブサイクだなぁ」メイクしても無駄と思う。(28歳/デザイナー)
別人になるためのメイクをやめる
自分の顔を別人にトランスフォームさせようとすると、メイクが無駄なまやかしに見えてしまうのかも。今日のフィーリングや、自分の個性をちょっとトッピングするような気軽さでメイクしてみて。そっちの方が絶対楽しいと思う!(長田さん)
「何を考えているかわからない」感情が顔に出にくいため。(30歳/会社員)
「ミステリアスな魅力」と言い換えましょう
何を考えているか伝わった方がいい、楽しく見えた方がいいというのは、同調圧力の一種だと思います。個性なんだからそのままでいいと思うけれど、気になるなら、表情が読みにくいのは「ミステリアス」、楽しくなさそうと言われるなら「アンニュイなパリジェンヌ風」みたいに、魅力に転換する言葉に言い換えてみて。そうして「悪くないじゃん」と思えれば問題なし!(長田さん)
「あの頃、太っていたよね」そう思われていたんだ…。(37歳/主婦)
女子プロ観戦、おすすめです
ボディも今や多様性の時代。ふくよかな体型のセレブが「カーヴィ」と憧れられ、多くのプラスサイズモデルが活躍しています。体型に関する心のトゲが抜けないなら、一度女子プロレスを観戦してみては。リングの上では、やせていようが太っていようが、自分の身体の個性を上手にセルフプロデュースしている選手こそが輝きます。彼女たちの勇姿が、きっとボディへの先入観を壊してくれるはず(長田さん)
Profile
長田杏奈さん
おさだ・あんな/ ’77 年神奈川県生まれ。女性誌やWebで美容記事などを手掛ける。反骨精神と愛ある文章にファンが多い。著書『美容は自尊心の筋トレ』( Pヴァイン)は新しい美容本として多くの女性に支持されている。
美的5月号掲載
イラスト/ naohiga 構成/松田亜子
※価格表記に関して:2021年3月31日までの公開記事で特に表記がないものについては税抜き価格、2021年4月1日以降公開の記事は税込み価格です。