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2026.2.14

HRT(ホルモン補充療法)でホットフラッシュがラクになる可能性も【語ろう!メノポ界隈】vol.3|美的GRAND

短期連載もいよいよ3回目。前回、更年期のツラい症状は、婦人科でHRT(ホルモン補充療法)などの治療を受けることで改善する可能性があることをお伝えしました。アンケートにもこのHRTについて詳しく知りたいという声がたくさんありました。今回は更年期の治療の第一選択であるHRTを語ります。

EDIT: 美的編集部

美的編集部

美的編集部

2001年に創刊された美容専門誌『美的』(小学館)の編集部。「肌・心・体のキレイは自分で磨く」をキャッチフレーズに、タレント、モデル、カメラマン、美容家や美容ライターといった各分野のスペシャリストとともに、最新のビューティトピックを深く掘り下げた誌面作りがモットーです。2026年には創刊25周年を迎え、これまで積み上げた膨大な美容に関する最新の知見をもとに、美容に対して誠実なメディア運営に取り組んでいます。

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SOURCE: 美的 2026年3月号

2026年3月号

3 月号

1月22日頃発売 ¥930

2026年、改めまして今年もよろしくお願い致します!冬らしい寒さと乾燥に肌不調を感じている方もいらっしゃるのではないで…

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女性のツラい症状は治療できます!HRTでホットフラッシュがラクになる可能性も

ツラい症状がひとつでもあれば婦人科へ!

更年期に襲い来るさまざまなツラい症状。ホットフラッシュと呼ばれる突然の暑さや汗、不眠や倦怠感、気分の落ち込みやネガティブ思考、手足のこわばりや痛み、首こりや肩こりや頭痛。更年期のツラい症状は100以上あるといわれます。ひとつでも強い症状があれば、婦人科に相談してみよう! と思ってください。既に婦人科にかかっている読者の声です。「ホットフラッシュがひどくて、クリニックで調べてもらったところ、もうすぐ閉経とわかりました」(55歳)、「疲れやすくなって、めまいもするので、婦人科へ。血液検査をしたところ、女性ホルモンが少なくなっていると判明し、更年期と診断されました」(54歳)

婦人科は地元で感じが良いところが◎

婦人科と一口に言ってもクリニック選びからして難しいもの。ポイントは、第一に、更年期の心身の不調に理解があること。クリニックの公式サイトを読み込んで、ドクターの更年期に対する考えをチェック。自分も知識を増やし治療法に詳しくなっておくのが理想です。第二に、自宅や職場から通いやすい場所にあること。有名なクリニックである必要はありません。口コミもチェックしておきましょう。高評価すぎるのも、低評価すぎるのも、要注意。院長などの責任者が心得ているクリニックは、受付などの対応も行き届いているはず。それでも、人間だもの…合う合わないはお互いにあります。何かが違うと感じたら別のクリニックでリトライも考えて。

女性ホルモンの値や病気の有無を判断します

クリニックでは、まずは問診と各種の検査からスタートです。血液検査では、女性ホルモンの状態などを調べます。更年期は、女性ホルモンが急速に減り、さまざまな不調が現れやすくなる時期。今女性ホルモンがどうなっているのかを調べます。さらに、一般的な項目である、甲状腺機能、肝機能、血糖値、コレステロール値、なども調べます。更年期のように見えて何か別の病気が隠れていないかを判断するためです。甲状腺の病気、心臓や脳の病気、関節の病気、うつ病などの心の病気も考えられるからです。また、年齢を重ねるとがんのリスクが高まるので、子宮頸がん・子宮体がん・乳がんなどの検査は、定期的に受ける必要があります。こうして、心と体に病気が隠れていないとわかったところから、治療がスタートします。

更年期の治療の第一選択はHRT(ホルモン補充療法)!

更年期の治療のスタンダードはHRT(ホルモン補充療法)です。更年期の不調の原因は、女性ホルモンが急激に減ること。だから、ほんの少しだけ女性ホルモンを補うのです。とてもシンプルで理にかなった治療です。補うといっても月経があった頃の1/3~1/5 程度ですから、更年期前に戻るわけではありません。それでも、あるのとないのとでは違うはず。HRTには、腕などに塗るジェル状の薬や、パッチのように貼る薬や、飲み薬があります。保険が適用になり1 か月の治療代は¥1,000~3,000程度です。最初に初診料と定期的に各種の検査代がかかります。HRTは、更年期のさまざまな不調に効果があることがわかっていて、特に、ホットフラッシュは効果を感じやすいとされています。

HRT(ホルモン補充療法)体験談1 ジェルを塗り忘れると首肩のこりが地獄に…

「私がHRTを知ったのは50歳の閉経後。その時点で女性ホルモンがほぼゼロの状態でした。HRTを知るまではサプリや漢方などを試していました。HRTをもっと早く始めるべきだったと大後悔。私の場合、最もツラい症状は、首肩のこり。今もひどいですが、HRTのジェルを塗り忘れると地獄のようになるので、効いているみたいです。56歳の今は脂質異常症と骨粗しょう症の数値が悪くなってきて、その治療もスタートさせました」(59歳)

ホットフラッシュや疲労感がラクになるかも!

実際に、HRT(ホルモン補充療法)で更年期がラクになった読者もいます。「女性ホルモンを補充したおかげで、のぼせや多汗や不安感などの更年期の症状が軽くすみました」(56歳)、「体のだるさがだいぶラクになりました。頻尿や陰部のかゆみも改善しました。治療をしていなければ、仕事を辞めていたかも…」(56歳)。ただし、HRTは乳がんの経験者や治療中の人は受けられません。血栓症・心筋梗塞・脳卒中の既往がある人もできません。その場合、漢方薬など別の方法がありますので、ドクターに相談してみましょう。HRTですべての不調が消えるわけではありませんが、さまざまなトラブルが少しラクに感じられることが多いでしょう。

ホルモン補充って体に悪いんじゃ…

更年期の標準治療はHRT(ホルモン補充療法)。日本ではまだまだトライする人が少ないのも現状です。欧米では既に常識で、普及率は30~50%ですが、日本ではいまだに数%以下です。読者の中にもマイナスイメージをもつ人もいます。「ホルモン補充を勧められたけれど少し抵抗があってやっていません」(52歳)、「高齢の母にホルモン補充でがんになると言われ不安です」(49歳)、「ホルモン補充は最後の手段だと感じる」(50歳)。HRTで乳がんのリスクが上がるというのは、今から20年以上も前のアメリカの報告によるもの。10年前には主要な国際学会が『乳がんリスクは大きくはない』と発表しました。今はデメリットよりもメリットの方がはるかに大きいとされています。乳がんのリスクを上げない新しい薬も開発されています。

HRT(ホルモン補充療法)はいつまで?

HRT(ホルモン補充療法)を始めたとして、いつまで続けたらいいのでしょう? 実は、何歳までとはっきり決まっていません。更年期を過ぎても治療を続ける人が多いです。女性の心と体の守護神のような女性ホルモンは、最強の老化予防ホルモンでもあります。骨も、筋肉も、関節も、皮膚も、脳も、女性ホルモンが守っています。更年期には女性ホルモンが急激に減ることで老化が一気に進みます。すると生活習慣病などのリスクが上がります。HRTは、骨粗しょう症、脂質異常症、認知症、など閉経後にリスクが上がる病気の予防になります。だから、更年期を過ぎても自分を守るために続ける選択もあるのです。治療を続けるかやめるか決めるのは自分です。具体的には、定期的に各種の検査をしながら、ドクターと相談の上で自分で判断します。

更年期が終わると平和な世界が待っている…

更年期が終わると、世界が変わる、とよく言われます。更年期が大嵐だとしたら、嵐が通り過ぎた後の静けさ。しかし、心は穏やかでも、年齢と共に体にはさまざまな不具合が生じています。手足の指の関節が痛んだり、物忘れをしやすくなったり、肌が乾燥しやすくなったり、トイレが近くなったり。ここから先の自分は自分で守るのです。かかりつけの婦人科をもち、予防を第一にしながら、必要な治療を受けることで、自分を守ることができます。もちろん食事や運動など生活全般の見直しも大切です。そうして年齢と共に変化する自分を受け入れ、メンテナンスをしながら大切に長もちさせることが何より大切です。

HRT(ホルモン補充療法)体験談₂ 80代で現役を目標に!HRTは長く続けたい

「HRTパッチを閉経した50歳でスタートしました。漢方やサプリもいろいろ試したけれど、ピンと来るものがありませんでした。HRTをやるのとやらないのでは体調が明らかに違うし、年齢的にも脂質異常症が気になるのでやめられません。私の婦人科のかかりつけドクターは80代の女性。彼女も80歳までHRT をやっていたそう。今も現役の医師として働く姿を目の当たりにして、私もできる限り長く続けたいと思っています」(59歳)

更年期の治療の流れ

①更年期の治療に積極的な婦人科を探す。地元で評判の良いクリニックがベスト。
②まずは勇気を出して診察に行ってみる。問診のほか必要な検査を受ける。
③約1週間後の検査結果を基に、今後の治療をドクターと相談する。
④治療開始! HRT(ホルモン補充療法)の場合、自宅でジェルを塗ったりパッチを貼ったりすることに。定期的に診察と検査は必要。
⑤自分の体調と相談し、何歳まで続けるか自分で決める。

※価格表記に関して:2021年3月31日までの公開記事で特に表記がないものについては税抜き価格、2021年4月1日以降公開の記事は税込み価格です。

EDIT: 美的編集部

2001年に創刊された美容専門誌『美的』(小学館)の編集部。「肌・心・体のキレイは自分で磨く」をキャッチフレーズに、タレント、モデル、カメラマン、美容家や美容ライターといった各分野のスペシャリストとともに、最新のビューティトピックを深く掘り下げた誌面作りがモットーです。2026年には創刊25周年を迎え、これまで積み上げた膨大な美容に関する最新の知見をもとに、美容に対して誠実なメディア運営に取り組んでいます。

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イラスト: tent

レイアウト: Jupe design

構成: 木更容子(美容ライター・メノポーズカウンセラー)

SOURCE: 美的 2026年3月号

2026年3月号

3 月号

1月22日頃発売 ¥930

2026年、改めまして今年もよろしくお願い致します!冬らしい寒さと乾燥に肌不調を感じている方もいらっしゃるのではないで…

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