北川景子さんインタビュー|「メイクとファッションはバランスと調和が大事。合わなければ、潔く手は出さない。」
『美的』11月号の表紙を飾ったのは北川景子さん。2018年べストコスメ『なりたい顔&なりたいヘア』W受賞以来の表紙登場です。正面顔も横顔も、マインドも笑顔もクールな表情も…ため息が出るほどの端正な美しさは変わらず。北川景子さんの、ぶれない美人の理由を探りました!
メイクとファッションはバランスと調和が大事
デコルテを美しく見せる白のデザインシャツに合わせたのは、薄いカーキのアイカラー。抑えた色味が、かえって華やかさと意志のある美しさを際立たせている。それは、北川景子さんの引き算の美学から導き出されたもの。
「実は最初、目元は秋らしくブラウンやボルドーにしようと思ったのですが、選んだ白シャツが印象的なデザインなので、色を抑えた方がバランスが良い気がしました。光沢のあるカーキのドレス(下)には、ゴールドブラウンのアイカラーとブラウン系のチークを、リップはどちらの衣装もベージュ系に。美しいと思うものにはいいバランスと調和があるものが多いので、ヘア&メイクとファッションの色やデザイン、どれかひとつが行きすぎないように引き算しています」
そう話す横顔は、なだらかな額、すっと通った鼻筋が描くラインが美しい。ごまかしの利かない横顔美人こそ本当の美人であることを実感させられる。
「似合わなければ、潔く手は出さない」
「昔から、チャームポイントを聞かれたら鼻と答えていました(笑)。でも、体の骨格的には首が長く、顔に対して首も肩もわりとしっかりしているのでアンバランスに見えることがあるんです。首の詰まったトップスの方がしっくり来るし、今回みたいに開きが大きなデザインの場合は、逆に首を見せる方が、私はバランス良く見える気がしています」
なんとなくではなく、明確な言葉で紡ぐ美しさの裏づけは、人任せにせず自らと向き合い、自分らしい美のセオリーを導き出してきたからこそ。そうして、少しずつ変わり続けているから、その変わらない都会的な美しさに、常にはっとさせられる。だからといって、流行りには捕らわれすぎない。
「最近はティントリップを取り入れたりしていますが、例えば太眉が人気だったとき、私には似合わなかったので太くはしなかったんです。『どうすれば似合うか』を考えるのではなく、合わなければ、潔く手は出さない。無理をせず、生まれもった個性を生かすメイクの方が、より自然な美しさにつながるような気がしています」
Profile
きたがわ・けいこ/1986年兵庫県生まれ。女優。近年の主な出演作に、NHK大河ドラマ『西郷どん』、主演映画『スマホを落としただけなのに』など。作家・ヒキタクニオの不妊治療エッセイを映画化した『ヒキタさん! ご懐妊ですよ』(10月4日公開)では、“男性不妊”の夫を支えながら夫婦で妊活に励む妻を好演。
\『美的』11月号好評発売中/
『美的』11月号掲載
撮影/吉田 崇(まきうらオフィス) ヘア&メイク/山口久勝(allure) スタイリスト/林 峻之 取材・文/松田亜子 構成/安井千恵
※価格表記に関して:2021年3月31日までの公開記事で特に表記がないものについては税抜き価格、2021年4月1日以降公開の記事は税込み価格です。