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2009.12.9

ライターNの“裏”社会科見学★ [1]与那国島編

こんにちは。美的本誌で「美的社会科見学」を担当しています、ライターNこと野村サチコです。この連載では、全国津々浦々の“美の名品”が生まれる現場を訪ね歩いていますが、本誌では載せきれない、こぼれネタもたくさんあるんですよねぇ…。このコーナーでは、そんな取材の裏側を中心に書いていきます。

現在発売中の2月号では、日本最西端にある与那国島を訪れました。沖縄本島からさらに南西方向へ飛行機で1時間半、晴れていれば島から台湾の山並みが肉眼でも見える、まさに日本最果ての地なんです(いやぁ、正直遠かった)。
取材のターゲットは、この島で何百年も前から自生している「長命草」なる野草。
この長命草、そのたくましさがハンパじゃないんです!!

2時間ドラマに出てくるような海辺のがけっぷち(殺人者が罪を告白するアレですね)で、吹きすさぶ潮風とカンカン照りの日差しをものともせずに、青々と葉を茂らせてる。
島ではぬちぐすい(いのちの薬)と呼ばれていて、お酒につけて薬酒にして飲まれたり、サシミのつまなどとして食べられているんですが、肩こり、冷え、便秘、肌あれなどにとても効果があるのだとか。長命草については本誌で詳しく触れていますので、ぜひご一読くださいね。

それにしても、与那国島は四方八方ぐるりと海に囲まれているせいか、実に独特な文化をもった島でした。その最たるものが「お墓」にまつわるもの。
与那国のお墓はずんぐりとした亀の甲羅のような形をしていて、一辺が10メートル以上はあろうかという、まるでピラミッドの縮小版。しかも、今でも土葬の風習が残っていて、人が亡くなると火葬はせずにそのままお墓に入れ、7回忌でいったん取り出して度数の高い泡盛でキレイに洗骨してから、骨壷に納めるのだそう…。

なんだか文章に書くとスゴそうですが、与那国にいるとその原始的な風景のせいもあって、そういう話が自然と納得できちゃうんですよね。深夜に空を眺めれば、星が見えすぎて、天の川がどれかもわからないほど。じ〜っと目を凝らしていると流れ星がいくつでも見られちゃうし。

便利なものはな〜んにもないけれど、ただ島の景色を眺めて空気を吸っているだけで、生き物として鈍くなっていた五感がゆっくりと取り戻せていくような心地よい感じ。「都会の生活に疲れたよ〜」という方は、一度行ってみる価値ありです!

(写真上)どうです、与那国島の雄大な景色! 島全体が断崖絶壁に囲まれていて、昔は他の土地とも行き来が困難だったため、独自の文化が育まれたんですって。

(写真中央)岩の隙間にしっかり根を生やして、生き生きと成長する長命草。生で食べるとかなり青くさいですが、いかにも体によさげな味。

(写真下)岸壁の長命草を撮影すべく、奮闘中の取材班。とにかく暑くて、ほんの5分ほどじっとしていても汗が滴り落ちてきます。

※価格表記に関して:2021年3月31日までの公開記事で特に表記がないものについては税抜き価格、2021年4月1日以降公開の記事は税込み価格です。

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