ボディケア
2023.12.13

最高のオバハン大地真央さん美の秘密|美容家・深澤亜季のルンルン ビューティ【vol.19】

若さとモテは加齢とともに目減りする。ならば、目減りしないものに投資したらいい

ひとことで言うと「品」がいい。大地真央さんの超絶ビューティ

亜季:大地真央さんの「最高のオバハン」、ご覧になりました? すごく面白くて、真央さんが超絶美しく、カッコ良く、そのギャップなど全てが最高です!

エディターM(以下M):テレビドラマが大人気で、舞台にもなったんですよね。

亜季大地真央さん演じる60代の美容外科医・中島ハルコが、悩める人々や世の中の不条理をバッサバッサと斬っていく。中島ハルコが素敵すぎて、惚れ惚れします♡

M:ズバズバと意見を物申す、迫力あるキレイなオバハン。そういったキャラクターがポジティブに描かれているのは、昭和を知る私からすると感慨深いです。昔は“オバタリアン”という言葉があって、おせっかいで図々しくて慎みがない、といったネガティブな表現をされていたんですよ。

亜季何よりも中島ハルコには「品」がありますよね。ズバズバ物を言うけれど、決して下品であったり、人を不快にさせるようなものではなく、清々しい。その背景には、人生と仕事からの経験と自信、心の豊かさや余裕、愛、その内面がバーンと目に見える形として、凛とした美しさがあります。そこが描かれているから、痛快で、美に迫力があるんだと思います。

“品”は、キレイをワンランク上に引き上げてくれるものだと感じます。そんな品のある滑らかなお肌を育んでくれるお気に入り美容液が、クレドポー セラムラフェルミサンSn。高価で、ボトルにオーラがあるので、スキンケア効果だけでなく、手にとる時やお手入れしている時間に自分の雰囲気まで磨かれるよう。

美はしがみつくものではなく、シフトさせていくもの

M:大地真央さんは若い頃から絶世の美人ではあるけれど、若い女性では出せない魅力をこの役で発揮していますね。

亜季:中島ハルコは美容外科医なので、肌をはじめ見た目をキレイに磨き上げているのは当たり前、という設定。お金もあるのでハイブランドのお洋服やジュエリーも選び放題です。でも、だからといって若さにしがみついたり経済力をひけらかす嫌な感じがまるでないんですよね。

M:確かに。むしろ「こんなに派手でクセのあるアイテムを、よくぞここまで着こなせるな」と感心しちゃう。

亜季:本当(笑)。年齢を感じさないどころか、圧倒的な美の見せ方! そのポイントを分析すると、まず、中島ハルコはかなり肌の露出を抑えています。デコルテを広くみせることはあっても、胸の谷間を強調したり、二の腕が露出する服を着たり、美脚を見せつけたりといった着こなしは絶対にしません。
一般的に、お顔の肌は今は色々な美容の力で若く保てますが、ボディの筋力や肌のハリは多かれ少なかれ年齢とともに目減りしていくので、そこは品よく隠す。一方で、とんでもなく美力を引き上げているのが、ハルコの姿勢の良さ! 立ち姿も歩き方も、バッグの持ち方ひとつとっても美しい。姿勢や所作は、加齢しても目減りしない美の条件のひとつですね。

歳を重ねて、気づいたこと。それはメイクできない手やデコルテ、首など、お洋服から見えるパーツの美しさの大切さ。以来、首、デコルテ、ハンドケアは贅沢なものでこまめにケア。
(左)みずみずしい美容液のような感触で、お顔を照らすレフ板のようなデコルテに。S E N S A I ネックアンドデコルテエッセンス
(右)ふっくら滑らかな手に整い、後肌がべたつかないのがお気に入り。SPF30なので、日中の手のエイジングケアに活躍。シスレー シスレイヤ インテグラン コンセントレートハンド SPF30

M:「加齢しても目減りしない美」、キラーワードですね。

亜季:『最高のオバハン』の原作を書いた林真理子さんも、著書やインタビューでよくおっしゃってるんです。「40歳を過ぎたらファストファッションではなく、いいお洋服を着るべし。上質な素材は肌のくすみを飛ばしてくれるし、仕立ての良い服は体のシルエットを美しく見せてくれる」と。
年齢とともに、ビューティの価値観をシフトしていくことは、とても大事。お顔のシワやたるみが…といったことだけにしばられると、美容が途端に自己肯定感が下がるものになるので、全体の雰囲気の美しさを追求していった方がいい。そこには、しぐさや話し方、会話の内容といった内面的なものも含まれると思います。

「ハレの場」を作ろう。それは自分美を高めるトレーニング日

亜季:林真理子さんの著書に、こういう格言があります。
「パーティなんていうのは、いっときのもの。でも、この儚さは、とても甘美で美しい。女が美しくなるために欠かせない、多くの要素を含んでいる」
「女優さんがパーティーにかける、あの美への心意気を見習うべき」。(『美女入門 金言集 マリコの教え117』P.47より)
本当にそのとおり。パーティというと、私たちの日常でそう多くないと思うので、これを友達や仕事での会食と考えてみるといいと思います。そこに向けて、自分に似合うメイクや髪型を考え、お洋服を選び、ネイルを彩る。これを毎回意識していったら、相当、自分美を高めるトレーニングになります。

ちなみに年齢を増すごとに輝いていると言われる林真理子さんは、毎日のように夜の会食に出かけていることでも有名です。「若い頃はこんなにモテなかった。40歳を過ぎて、お誘いが多くなってスケジュールのやりくりが大変!」というようなことをエッセイでよくおっしゃっています。若い頃よりも、大人の今の方がモテて輝いている。これこそ、まさに内面の充実がなせるワザだと思います。

M:年齢を重ねるほどに、周りから愛されるモテ人生。憧れます…。

亜季:林真理子さんの数々のエッセイから、モテ人生の秘訣を集約すると、仕事も美容も結婚も人生すべてに対して、前向きで、諦めない。その姿勢が魅力になっていると感じます。さらに、若い頃のイメージから変わって輝いていることもすごい。というのも、たとえば芸能人でも昔のイメージそのままの方って結構いたり、身近な方でもその方の若い頃に流行ったリップの色をずっとつけていたり、若い頃のままの髪型やアイメイクをしていることがあります。これについて、よく言われるのは、自分がいちばんキレイだった頃の美容やファッションや流行を、そのまま何十年も引きずりがち、と。だけど時代も自分も変わりますよね。自信をもって「ハレの場」にお出かけするために、今の自分に似合うものを改めて考えて、新しいものを試してみる。その繰り返しが “自分史上、今が1番キレイ”をかなえてくれます

M:「ハレの場」を増やす。つまりは人と会う時間を増やしたほうがいいということ?

亜季:人と会う場所に限らなくてもいいと思います。例えば、ヨガに行く、お洋服を買いに行く、映画を観にいくといった、自分と向き合ったり、豊かにしてくれる時間を「ハレ」と考えてください。自分を素敵に磨くための時間を、定期的に作ってみる。自分美は、アクションを起こすことから作られます。頭で考えるよりも、トライ&エラーで、確実にキレイは前進していきますよ。

私のハレの日のアイテムは圧倒的に、白いお洋服。長年、美容のお仕事の撮影で白を求められることが多く、いつの間にか自分の中で、1番自分らしい色が白のお洋服に。クローゼットには、白いお洋服がズラリ。初めてお会いする方と会う時は、ほぼ白を着るのが定番です。

ルンルン・ビューティ格言 vol.19
美しさの基準をシフトしよう
全体&雰囲気美を追求すれば
歳を重ねるほど美しくなれルン♪

 

連載バックナンバー「ルンルン ビューティ」

 

美容家

深澤亜季

 

写真/深澤亜季 構成/もりたじゅんこ

※価格表記に関して:2021年3月31日までの公開記事で特に表記がないものについては税抜き価格、2021年4月1日以降公開の記事は税込み価格です。

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