BTSやEXOの担当ヘアスタイリスト、パク･ネジュさんに聞いた！あのK-POPアーティストのヘアスタイルが生まれるまで
芸能人が数多く通う美容サロン「Bit&Boot」の共同オーナーを務め、BTSやEXO、LE SSERAFIM、パク･ボゴムなど数々のK-POPアーティストや俳優のヘアスタイリングを手掛けるパク･ネジュさん。めまぐるしいスピードで変化する韓国のトレンド事情やアーティストたちとの秘話、この春日本に上陸した自身のヘアケアブランド「Néjoo」について話を聞きました。
新曲のたびにガラッと髪色や髪型が変わるK-POPアーティストですが、どのような流れで髪型が決まるのでしょうか？
アーティストが所属する事務所のビジュアル・ディレクターとそのチームとやりとりをしながら決めていきます。アルバムの出る3～6か月前ごろからスタッフが集まり、決定したコンセプトに沿って、ヘアスタイリストやヘアメイク、スタイリストたちがそれぞれのイメージ試案を持ち寄って、スタイルを決めていきます。そこから、どのメンバーにどのようなスタイリングをするのか、本人の意見も取り入れつつ、何度も会議を重ねていきます。アーティストの性格によってスタイリング方法はさまざまでEXOのカイはとてもファッショナブルでどんなスタイルも消化できるタイプ。もちろんその中でアイデアが生まれることもありますが反対にEXOのベッキョンは自分からアイデアを出してくれることが多いです。BTSのJ-HOPEの場合はスタイリングへの関心が高いので事前に話し合いをしながら、スタイルを固めていきます。対面での会議もありますが、仕事柄、アーティストの海外仕事に同伴する機会が増えているので、カカオトークでやりとりすることも多いです。
例えば、最近担当したド･ギョンスの『Mars』というMVは、大きな眼鏡をかけたプレッピースタイルの青年がたくさんのPCが置かれた秘密基地で、ほかの惑星と交信を試みるというストーリー。NERDなコンセプトだったため、オタクっぽさを出すために動きのある無造作なヘアスタイルにしました。ただ、黒髪のままだと野暮ったく見えてしまうため、あえてトップにアッシュを入れています。美容院でキレイに染めたというよりも、家で自分で染めたような素朴さも感じられると思います。
アーティストの意見も反映されるのでしょうか？
アルバムや雑誌の作品はコンセプトが決まっているので、それに沿ってスタイリングしていますが、ライブやレッドカーペットなどは比較的自由。アーティストの意向を汲んで、彼らがやりたいヘアスタイルにすることが多いです。彼らが自信を持ってステージに立てるかどうか、ということを何よりも大事にしています。また、ステージに上がる前には全身とバストアップを撮影してチームのカカオトークにアップし、全てデータに残すようにしています。さらに韓国はトレンドも早いので、SNSなどでファンたちの反応をチェックしながら細かく修正することも。授賞式や音楽祭のレッドカーペットの入場と退場で髪型を変えたこともあります。
BTS、グラミー賞授賞式での1枚。パク･ネジュ（@bit.boot_naejoo）さんのInstagramより
今まで手掛けてきた中で、一番印象深いのは？
BTSジョングクのFIFAワールドカップカタール大会、開会式です。大舞台でしたし、リハーサル含めての1週間はとても印象的に残っています。当時、ジョングクは長髪だったので、パフォーマンス中の動きでボサボサに見えないよう、カールで動きをつけて映えるスタイルに。衣装が全身黒だったのですがマイケル･ジャクソンのように見えたので、彼からインスピレーションを受けてスタイリングしました。
一番クリエイティブ欲を刺激される人は？
練習生の時から一緒にやってきたEXOのメンバー、カイだと思います。彼はどんなコンセプトも吸収して自分のものにできるセンスを持っているので、雑誌やアルバムジャケット、MV撮影などでは、蛍光カラーのエクステをつけてみたり、ロングのエクステをつけてみたりとさまざまな事を試してきました。これからもカイとやったことのないヘアスタイルに挑戦してみたいです。
EXOのカイによる印象的な蛍光ヘア。パク･ネジュ（@bit.boot_naejoo）さんのInstagramより
『美的』読者におすすめしたい、韓国のトレンドヘアは？
男性なら前髪を揃えてカットするのではなく、鋭く伸ばすことで洗練された雰囲気の“スリックカット”、前髪を軽くしたスタイルの“シースルーダンディーカット”がおすすめです。女性なら、ヘアアイロンで波状にウェーブを入れたようにパーマで表現した“波パーマ”や、顔周りなどにたくさんのレイヤーをいれた“ハイレイヤーカット”がトレンドです。レイヤーを顔周りからたくさん入れることで、面長も解消できますよ。
「Néjoo」を作ろうと思ったきっかけは？
仕事柄、さまざまなアイテムを試す機会があるのですが毎日使いたくなる、リピートしたくなるようなアイテムが欲しい、と思ったことがきっかけです。20年以上、今の仕事に携わってきた経験を土台に作り始めたのですが、カムバックのたびに髪を染めるアーティストたちにとって、一番大事な“髪のコンディションを高めること”が叶うアイテムになったと思います。香りやパッケージも試行錯誤を重ねました。実は、当初はブラックを基調としたもっとスタイリッシュな見た目だったんです。最終的に鮮やかなスカイブルーの見た目になりましたが、担当するアーティストたちのSNSの投稿やVlogに映り込んだときに気がついてもらいやすくなったので、結果的に良かったなと思っています笑。
Q. 「Néjoo」のおすすめの使い方は？
このフォームは、たった10秒でトリートメント効果が得られるアウトバスケア製品です。使い方は本当に簡単で、シャンプーの後、タオルドライした濡れた髪にボブヘアなら卵一つ（ロングなら卵二つ）ほどの量を毛先を中心に塗布して乾かすだけ。髪の絡まりやダメージが気になる箇所には重ねづけすることで、よりトリートメント効果が高まります。 使ったあとにベタつかず手を洗わなくてもところがこだわったポイントです。また、直接頭皮に触れてもべたつかず、テクニックいらずで誰でも簡単に使えるところもメリットだと思います。乾いた髪にも使えるので、ヘアオイルだと髪がベタついてしまう人、くせ毛やボサボサになりやすい髪の人にもおすすめ。オイルやスタイリング剤の代わりに使えば、重たくならずサラサラな髪になるので、湿気やベタつきが気になる夏にもぴったりです。
【商品情報】
Don’t Wash Treatment 150ml ￥3,960
髪に必要なたんぱく質を10秒チャージ。洗い流さないタイプのトリートメント。
いかがでしたか？ネジュさんによると、今後は新たにシャンプーの発売も考えているのだとか。
これからも「Néjoo」のアイテムに注目です！
撮影/黒石あみ
※価格表記に関して：2021年3月31日までの公開記事で特に表記がないものについては税抜き価格、2021年4月1日以降公開の記事は税込み価格です。
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