怖くても病院へ行こう【中年男性、トキメキ美容沼へ vol.31】
こんにちは、ライターの伊藤聡と申します。私は男性のためのスキンケア本『電車の窓に映った自分が死んだ父に見えた日、スキンケアはじめました』(平凡社)を出しました。みなさんは、スキンケアに興味がありますか。スキンケアという言葉から、どんなことをイメージしますか? こちらの連載では、スキンケアに親しんでいく上で役に立つかもしれないあれこれをテーマに書いていきます。トライしてみれば楽しくて奥が深い、スキンケアの世界を一緒に探求していきましょう。
初めて受けた大腸の検査
個人的な話なのですが、先日「大腸内視鏡検査」を受けました。年齢的に、健康診断をすると再検査を求められることが増えてきたのです。あー、歳を取るって嫌ですね。身体の心配などいっさいせず、好き勝手に暮らしていても平気だった20代、30代が懐かしいです。毎年恒例の健康診断を終えてしばらくして、病院から手紙を受け取ったのですが、封を開けて通知を読み、しばらく固まってしまいました。大腸の再検査。悪い予感が頭をよぎります。もしかして大腸がんだったらどうしよう。過去に何かで読んで知っていたのですが、大腸がんは仮に進行を止められたとしても、大がかりな手術が必要だったり、手術後の生活がたいへんだったりする場合があるのだそうです。病院に予約の電話を入れるときも、恐怖のあまり、普段より声が20デシベルくらい小さくなりました。そう言えば、先日お会いしたとある編集者さんは、パートナーの男性がなかなか病院へ行かないので困っているとおっしゃっていました。男性は病院に行きたがらない傾向があるのかもしれません。
やはり身体のケアって必要なんだなと、あらためて痛感する年代です。検査日が近づくほど、自分ががんだったらどうしようという不安が高まっていきました。内視鏡検査とはどんな検査なのでしょうか。怖い。もし、がんが手遅れなほどに進行していたら……。そのときは仕事も何も全部やめて、フィンランドへ行こうと思いました。本場のサウナに入って過去最高レベルにととのったら、覚悟を決めて北欧の土地に骨をうずめるのです。あるいはロシアへ出かけて t.A.T.u. のふたりに会い、Mステをドタキャンしたときどんな気持ちだったか訊いてみたいという夢もあります。ミッシェル・ガン・エレファントさんが場をつないでくれたんですよ。ああ、さようなら日本。日頃のケアを怠っていたから、こんなことになったのでしょうか。こうして悪い方向へ思い詰めてしまうほど、検査は恐怖でした。
そして検査結果は
検査当日。ずいぶん緊張しましたが、ありがたいことに、検査結果は異常なしで終了しました。がんもポリープも見つからず、そのまま帰っていいですという話になりました。ひとまず安心です。フィンランドやロシアへ出かける計画も保留となっています。内視鏡検査の経験は学ぶところが大きくて、その独特の検査方法についても細かくお伝えしたいところですが、あるいはお食事中の方もいらっしゃるかと思うので、描写は控えます。いずれにせよ個人的に大きかったのは、一度感じた「もしかしたら大腸がんかもしれない」という恐怖心が消えなかったことでしょうか。検査の異常なしを祝って、焼肉とビールでお祝いだ! という気持ちにはなりませんでした。これからは、とにかく大腸をいたわる食事をしよう、消化によく脂っこくないメニューを選ぼうと、私は決めたのでした。主にうどんと野菜を食べようと思います。いままでの私は「食べたいものを、好きなタイミングで、満足するまで食べる」という節制の欠けた食生活を送っていましたが、この方法ではさすがに限界があると身を持って知ったのです。
身体をいたわり、不必要な負担をかけないようにする。考えてみれば当たり前のことですが、いままで私はそれができていませんでした。たとえば、大きな丼にロースカツとベーコン、ソーセージ、チャーシューと目玉焼きが乗った「ウルトラカツ丼」みたいな、中2の男子が考えたような乱暴メニューを大喜びで食べたり、分厚いチャーシューと大量のニンニク、キャベツやモヤシの乗った脂っこい大盛りラーメンをかきこんだりと、食事を娯楽、遊びとしてしか考えていない姿勢も目立っていました。たまにであればこうした食事もいいでしょうが、体調を維持するため負担の少ない食事を考えなくてはと、検査後の私は食事をヘルシーモードへ切り替えています。大腸を酷使しない、身体を痛めつけない食事を心がけるようになりました。
身体をていねいに扱おう
まわりの女性に話を聞くと、かなり多くの女性が「身体をいたわりながら暮らす姿勢」を意識していて立派だと感心していまいます。スキンケアを始めて気づいたのは、身体をいたわる姿勢でした。何をするにも、身体をいたわる発想が備わっている。たとえばいま流行の麻辣湯など、お店は女性でにぎわっていますが、野菜やきのこ類、タンパク質を低カロリーで摂りつつ、唐辛子や花椒で代謝を上げるなど、いかにも身体によさそうな食事ですよね。麺はヘルシーな春雨やこんにゃく麺です。初めて麻辣湯のお店へ出かけたとき、野菜など自分が好きな食材を自由に選べる仕組みに驚きました。「美的」をはじめとする美容雑誌も、健康情報は欠かせません。どうやったら健やかに体調を維持できるかのヒントが詰まっています。私には自分の身体を細やかに扱う態度が欠けていました。
自分の身体を細やかに扱う態度。スキンケアで考えれば、私がいちばん印象に残ったのは、泡立てネットでしょうか。洗顔をする際に、泡をやわらかくふくらませるための道具です。チューブに入ったフォーム状の洗顔料を手のひらに乗せ、泡立てネットでふくらませると、ふわふわの泡ができます。入手しやすいのは、無印良品の「洗顔用泡立てネット」。無印良品はコンビニでも取り扱いがあるし、安価なのでオススメです。これを使って洗顔すると、摩擦を避けた状態で心地よく洗顔できるのです。それまでの私からすれば、顔を洗うのにわざわざ道具を使うなんて面倒なことは考えもしませんでした。しかし、こうして泡立てネットを使用して洗顔をすると、より肌をていねいに扱っている感覚が味わえます。

せっかくなので洗顔フォームもひとつオススメしておくと、私はロート製薬の「メラノCC ディープクリア酵素洗顔」を使っています。泡立てネットでもっとも効果を実感しやすいフォーム状の洗顔料で、適量を泡立てれば、「こんなにたくさんの泡が」と驚くほどの量に変化します。なんだかトクした気持ちになるのが、泡立てネットの楽しいところ。この泡は肌によくなじむので、ひげ剃りの際のシェービングフォームとして使用することもできます。ひげがキレイに剃れるんですよね。もちろんスッキリ洗えて顔の汚れも落ちますし、価格も低く手に取りやすいので、そこまで洗顔をしっかりやってこなかった男性に使ってほしいアイテムです。身体を大事にする感覚を大事にしましょう。もちろん、健康診断で再検査の連絡がきたら、なるべく早めに検査を受けてほしいと思う私でした。
※価格表記に関して:2021年3月31日までの公開記事で特に表記がないものについては税抜き価格、2021年4月1日以降公開の記事は税込み価格です。
