カブらず個性を出せる、ちょっと甘くて刺激的な「ディプティック」の新しい香り
「いい香り! なんの香水付けてるの?」と言われるほどうれしいことはない。自分らしくて、ちょっと人と違う素敵な香りを付けてこそ、女が上がるというもの。だから、実はあまり教えちゃうともったいないのが、このフレグランス。キャンドルやルームフレグランスでも有名、独特の手描きラベルでおなじみ、フランスのメゾン ディプティックから届いた「オー デュエル」。
いつも旅をテーマに香りを展開するこのメゾン。今回は「スパイス・ルートを、バニラを主役に旅する香りですよ」と、本国PRのオリヴィアさん。
ところが、バニラ=単純に甘い香り、と思うとヤケドします! 東洋と西洋の貿易を盛んにした、スパイス・ルートを辿ったと思われるピンクペッパーコーン、サフラン。教会で焚かれる幻想的な乳香。森林の底のようなベチバー。これらがミックスされ、わかりやすいセンシュアルさではなく、洗練されて知的。スプレーしてすぐは、瑞々しいジュニパーベリー(ジンフィズの香りです!)がパッと立ちのぼり、軽やかさも持ち合わせる。意志のある女性像が浮かび上がり、付けていて自分も心地いい。
「もうひとつ、ディプティック初の香りが入ってるんです」とオリヴィアさんに言われて…。私は、香料の学校でフレグランスの勉強をしたので、香料を当てるの得意なのですが……ん??? わからない。「答えは、カラムス(菖蒲)です」。
早速、カラムスの香りを単品で嗅ぐと…。たっぷり太陽を浴びて、夜、湿った地面にひっそりと落ちた種のよう…。例えると、水の香りに、フレッシュなドレッシングのおいしい香りが少々…。というのが私の感想。伝えきれないのが残念。ぜひ、店頭でクンクンして、この不思議で魅惑的なカラムスの雰囲気を、オー デュエルで味わってほしい。
「カラムスを入れることになったのは、PRとしては幸運なアクシデント」と言うオリヴィアさん。ディプティックでは、マーケティングありきではなく、パフューマーのクリエイティビティに任せた香りづくりをしているため、時折、こういうサプライズが起こるんだとか。
もちろん、パフューマーから上がってきた香りを元にディスカッションを重ねて、世に送り出すわけですが、期限を決めず、よいものができたら送り出す。パフューマーとしたら、何と幸せなこと! プロダクトアウトの美しい作品に出合えて、私たちも本当に幸せ!
バニラとカラムスが奏でる、不思議に心地よい香り「オー デュエル」は9月発売予定。意志と個性を持つ、大人の女性を演出するのにぜひ。
[商品情報]2010年9月発売予定
ディプティック 「オー デュエル」 オード トワレ(50mL ¥9,450/100mL ¥12,600)
ソリッド パフューム(練り香水)(4.5g ¥5,250)
■diptyque(ディプティック) http://www.diptyqueparis.com
取材日:2010/6/3
※価格表記に関して:2021年3月31日までの公開記事で特に表記がないものについては税抜き価格、2021年4月1日以降公開の記事は税込み価格です。