お悩み別ケア
2021.11.6

ヒリヒリ「痛い日焼け」の対処法とは?美容プロのアフターケア術

ヒリヒリと痛い日焼けの対処法とは?赤みやほてりを感じる日焼け肌、そのまま放置していると大変なことに!事前のケアだけでなく事後のケアとても大切です。美容のプロ直伝のアフターケア術でしっかりとケアをしていきましょう。

日焼け後ヒリヒリと痛む「日光皮膚炎」という状態

皮膚科専門医・アオハルクリニック院長

小柳衣吏子先生

日焼け後の肌がヒリヒリと痛んだり、赤みが出たりするのは、肌が炎症を起こして“日光皮膚炎”になっている状態。

「ほてって赤くなっている程度なら、まずは冷やして炎症を抑えてから保湿することが大切です。鎮静作用のある成分が入っているパックなどを冷蔵庫で冷やしてから肌にのせるのもよいでしょう」(小柳先生・以下「」内同)

日光皮膚炎がひどい場合、炎症によって血管から水分が漏洩して水ぶくれ(水疱)をつくってしまいます。火傷と同じ症状です。

「急性皮膚炎になると、日焼けして12〜24時間ほどで水ぶくれの症状が出てきます。“夜、皮膚が真っ赤でヒリヒリしている状態で寝て、朝起きたら水ぶくれになっていた”という経験がある方もいるのではないでしょうか」

ここまでの症状が出たら、水疱をつぶしたりせず、まずは冷やすことを優先させて、早めに皮膚科を受診しましょう。

「水疱の水分は自然に皮膚に吸収され、次第にカピカピになって皮が全部むけていきます。健康な人であれば、1〜2週間ほどで自然に治っていきますが、痛みがひどい場合、広範囲である場合は、皮膚科で適切な処置を受けてください」

日光皮膚炎にまで至らない通常の日焼けでも、ターンオーバーが早くなることでドライスキンを引き起こし、かゆみが出ることもあるそうです。

日焼け後の4つの「アフターケア」

【1】まずはしっかりと「冷やす」

美容家

石井 美保さん


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  • 皮膚温が下がれば炎症の火種も鎮火

「帰宅して肌に赤みやほてりを感じるようなら、まず冷やして皮膚温を下げること。保冷剤をタオルにくるみ、肌が冷えるまで当てて」(石井さん)


【2】「美白スキンケア」のライン使いでシミを予防

  • 保湿シートマスクでまずは鎮静。落ち着いたら、美白スキンケアをライン使い。

「初日は保冷剤のほか、冷蔵庫で冷やしたローションやシートマスクを使って集中保湿と鎮静をします。ほてりが治まったら、美白ラインの出番。インナーケアでビタミンCをとるのも効果的です」(石井さん)

【おすすめアイテム】

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健康的な肌状態へリセット!

 

【3】鎮静系「シートマスク」でほてりを鎮める

麗ビューティー皮フ科クリニック 院長

居原田 麗先生

  • 穏やかなシートマスクでたっぷり水分を与え、赤みが落ち着いたらビタミンC美容液をたっぷり与えてダメージケアを。

「ほてりや赤みがあるときは、鎮まるまでとにかく冷やすことが先決です」(居原田先生)

 

【4】しっかり冷やしてから「油分」をプラス

トータルビューティアドバイザー

水井 真理子さん


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「とにかく冷やすことが先決。ミネラルウォーターをコットンに含ませ、顔全体に貼り、その上からタオルで包んだ保冷剤を当てて冷やしましょう。ほてりが治まったら、バームなどで油分を補給して」(水井さん)

【How to】

  • 炎症が起きている状態なので、美容成分が入っている化粧水ではなく、ミネラルウォーターでパックを。

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圧をかけるととろけ、潤いのヴェールを作る。肌あれ・ニキビも防ぐ処方。

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抗炎症成分を配合し、トラブルが出る前に肌を鎮める。

 

気をつけるべき2つの「ポイント」

【1】基本的な「予防ケア」を怠らない

皮膚科専門医・アオハルクリニック院長

小柳衣吏子先生

日常生活の中での日焼けでは、水ぶくれまでのひどい症状になることは少ないでしょう。炎天下の中、一日外にいるような場合は、きちんとした日焼け対策が必須です。

「まずは日焼け止めを顔だけでなく体にもしっかり塗り、衣類で皮膚を覆うなど、物理的に紫外線を避けることが大切。“飲む日焼け止め”も有効です。また、熱中症の症状を避けるためにも、ポカリスエットなどの飲料を積極的に摂るようにしましょう」(小柳先生)

【2】「脂肪燃焼系」のジェルには要注意

抗加齢医

田路めぐみ先生

日焼けはやけどと同じです。頭皮も肌も日焼けをしてしまったら、まずは冷やしてほてりを抑えることが大切。その後、ローションでたっぷりとうるおいを与えてあげましょう。

「日焼け後のアフターケアには、カーマインローションや、ビタミンCなど消炎効果や美白効果のある成分が配合されている化粧水がいいですね。肌が焼けたときは、ビタミンC配合のシートマスクでパックを。冷却も保湿も美白ケアもできるのでおすすめです」(田路先生・以下「」内同)

カーマインローションは水層に粉末が配合された液状のもので、日焼けした肌のほてりを鎮めることを目的に使用される多層式化粧水の総称です。最近は粉末を配合した化粧水が増えてきており、従来のようなカーマインローションではなく、通常の収れん化粧水として扱われています。

「逆に脂肪燃焼系のジェルなどは要注意! カプサイシンなど、肌に刺激になるものが入っていることが多く、悲惨な結果を招く危険性もあります。とにかく炎症を鎮めるお手入れをするように心がけてください

 

皮膚科で処方される「薬&治療法」

皮膚科専門医・アオハルクリニック院長

小柳衣吏子先生

「当クリニックの場合、“リンデロン軟膏”や“トプシムスプレー”などのステロイド外用薬や、NSAIDs(ノンステロイドの消炎鎮痛剤)外用薬、“ロキソニン”などの痛み止めの内服薬を、患者さまの症状や健康状態に応じて処方します。日光皮膚炎がひどく、熱中症も併発して脱水症状まで出ているような場合は、点滴治療を行います」(小柳先生・以下「」内同)

自分がどのレベルなのかはご自身では判断しにくいと思います。ちょっとでも心配であれば皮膚科医に気軽に相談してください。当クリニックにも単にお肌がほてっている程度の方もご来院なさいますが、適切なスキンケアをアドバイスいたしておりますよ」

※価格表記に関して:2021年3月31日までの公開記事で特に表記がないものについては税抜き価格、2021年4月1日以降公開の記事は税込み価格です。

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