スキンケアニュース
2021.6.3

「有効成分」と「美容成分」の違いは何? そもそも「美容成分」 とは…知っているとコスメ選びが楽しくなる!

スキンケアコスメの説明コピーにある「美容成分○○○配合」の文字が購入の決め手になること、ありませんか。ではその美容成分がどのぐらい入っているか、どんな働きをするか知っている? スキンケアコスメ作りのプロから教わりましょう。まずはスキンケアコスメの中身を知ろう!

そもそも『美容成分』ってなんですか?

株式会社Nuzzle 代表取締役

近藤和裕さん

化粧品メーカー数社でスキンケアやメイク品の研究開発を約20年担当した後、2017年に株式会社Clueを設立。2020年より現職。

カラーズ株式会社 研究開発部 部長

岡野利彦さん

スキンケアを中心とした化粧品の研究開発に約20年携わる。成分・処方の高い専門性をもち、サイエンスと植物の可能性を追究。

成分に詳しくなると、コスメ選びが楽しくなる

「高浸透ビタミンC」「幹細胞培養液」「ナイアシンアミド」「ヘパリン類似物質」…。最近“よくわからないけれどすごく効きそう”な美容成分が、化粧品の宣伝コピーに躍るようになりました。もちろん、ヒアルロン酸やコラーゲンなどよく知られる成分も、美容成分の一種です。
スキンケアコスメって何が自分に合うのかわからない…という人も、「美容成分」の特徴や効果に詳しくなれば、選ぶ基準がひとつ増え、お手入れがもっと楽しくなります。そこで今回『美的』はスキンケアコスメの処方のプロであり、美容成分について詳しいおふたりに徹底取材。今知っておきたい美容成分やスキンケアコスメについて教わりました。

「化粧品の成分の働きは、配合量によって大きく左右されます。“これが入っているから即OK、即NG”という成分はないのです。たとえ素晴らしい成分でも、ある程度の量配合されていないと意味がないということも。最終的には肌で触れて効果を実感できることが大切だということを頭に置いて、コスメ選びのひとつの指標として美容成分に興味をもっていただけるとうれしいですね」

という岡野さんの言葉をふまえつつ、さあ、奥深い美容成分の世界へ!

スキンケアコスメは、こんなものからできています

美容成分について学ぶ前に、まずはスキンケアコスメの中身についてご紹介。普段考えたこともないかもしれませんが、私たちはこんなものを使っているんです。
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基剤 約90%程度

宝物である美容成分を肌に送り届ける“箱”の役割

スキンケアコスメにおいては、水、油、ふたつを乳化させる界面活性剤(洗浄剤としての役割も)からなるもの。水または油のみだったり2層式だったりして界面活性剤無配合のことも。基剤のバランスによって、化粧水、乳液、クリームなど剤型の種類が決まります。肌に潤いを与えたり、美容成分を肌に送り届ける役目を果たします。

美容成分 1〜10%程度

肌にとっての“宝物”。肌悩みに効果を発揮

乾燥やくすみ、シミ、シワ、たるみなどの肌悩みに効果を発揮するもの。水となじみやすい「親水性」と油となじみやすい「親油性」のものに大きく分かれ、基剤との相性が重要です。ほとんどのものが配合率10%以下ですが、ごく稀に10%以上のものも。

防腐剤や酸化防止剤 1%程度

化粧品を快適に使い続けるために欠かせないもの

水と油をメインにした化粧品は、常温で空気や雑菌に触れながら放置しているとあっという間に腐ったり酸化したりしてしまいます。それを防ぐのが、防腐剤や酸化防止剤の役割。

テクスチャーや香りのための成分 0.1〜数%

化粧品に心地よさや個性を与える味つけ役

なめらかさやとろみをつける増粘剤、肌を包み込む感触を与える皮膜形成剤、天然や合成の香料、着色料など。これらの働きで、化粧品ひとつひとつに個性が生まれます。香料は原料のにおいのカバー目的でも配合されます。

美容成分のQ&A

Q. 「90%美容成分」とうたっているコスメは!?

A. クレンジング料やメイク品で、水や油を美容成分とするケース
「クレンジング料やメイク品などの宣伝で、スキンケア効果をアピールするために、“水や油などの基剤は保湿のための美容成分である”という認識の下、表現することがあります。捉え方の違いですね」(Nuzzle 近藤和裕さん)

Q. 全成分表示の見方を教えて!

A. 化粧品の場合、1%以上の成分は配合量の多い順に記載される
「化粧品の場合、配合量が多い順に記載され、1%以下は順不同、着色料が末尾です。医薬部外品は有効成分とその他に分けて記載されます」(近藤さん)。

Q. 美容成分は誰が作っているの?

A. 化粧品メーカーのオリジナルと、原料メーカーのものがある
「化粧品メーカーが独自に開発、保有している美容成分もありますが、多くは“原料メーカー”や“化学メーカー”が製造し、販売しています。だから多くのブランドが共通の成分を使うことができるのです」(近藤さん)

Q. “原液コスメ”は美容成分100%?

A. 100%ではなく、シンプルな処方の“薄め液”
「たくさんの成分を組み合わせず、水などの基剤と訴求したい美容成分、防腐剤など限られた成分のみで構成されたシンプルな処方のものが“原液”として販売されています。いつものケアにこの美容成分をプラスしたい、というニーズに応えるものです」(カラーズ 岡野利彦さん)

Q. 有効成分と美容成分の違いは?

A. 医薬部外品有効成分は、効果・効能が公に認められた成分
有効成分も美容成分の一種です。「厚生労働省により効果・効能と安全性が認められた成分が『医薬部外品有効成分』であり、それをルールに則って配合、処方したコスメが『医薬部外品』として販売されています」(岡野さん)

『美的』5月号掲載
撮影/渡邉宏基 監修/岡野利彦(カラーズ)、近藤和裕(Nuzzle) イラスト/浅生ハルミン 構成/大塚真里

※価格表記に関して:2021年3月31日までの公開記事で特に表記がないものについては税抜き価格、2021年4月1日以降公開の記事は税込み価格です。

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