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メイクアップニュース
2023.11.27

井川遥さん出演。自分の顔が好きになる、水野未和子さんの「ディファインメイク」|美的GRAND

5.メイクのその先へ

「この顔、好きかも」と思えるように。メイクの向こう側の自分へ

女優の井川遥さんとはもう10年以上、仕事でご一緒しています。近くで見ていて思うのは、年齢を重ねるごとに、キレイになっている人だということです。私は、井川さん自身は年相応に見える方だと思います。でも、20代、30代よりも、常に“今”の井川さんが素敵。それは、日々自分自身とまっすぐに向き合い、ちゃんと年齢を重ねている人だからだと思うのです。それが、井川さんらしい美しさや若々しさに見えるのだ思います。

メイクにかかわらずあなたはあなた

ディファインメイクが目指すのは、メイクを脱いだ素顔の美しさであるとお話ししてきました。メイクを生業としている私がこんなことを言うなんて、矛盾して聞こえるかもしれません。 私が素敵だと思うのは、顔のパーツが整っている人でも、肌がキレイな人でも、若く見える人でもありません。自分で自分をケージに閉じ込めず、心から笑える日々を過ごしている人であり、その人が放つ心地よい印象です。

自分自身を認め、受け入れ、解放できるように。これからは別人に似せるメイクではなく、「明日の自分の顔が好き」と思えるようなメイクをしていきませんか?だって、思うんです。「せっかく、自分なんだから」と。メイクをしても、していなくても、あなたはあなたです。

巷には「若く見えること」についての情報があふれていますが、年をとって何が悪いの?と思います。そして、年齢を重ねる中で失っていくものばかりを数えていても切りがない、とも。年齢と共に失ったものがあると思うなら、自分を本当の意味で大切にできる何かを与えてあげればいいだけ。世の中の美意識の物差しに合わせたり、「若く見えた方がいい」という呪縛に捕らわれることなく、そろそろ、自分を自由にしてあげてほしいなと思います。

顔も自己責任。笑顔が自分を助ける

自分の顔への先入観や思い込み、若さへの執着を捨て、老いることに抗わず、自分を本当の意味で解放した人は強いと思います。その強さは、生きる力です。そして、自分で自分の顔を「好きかも」と思えるようになったら、メイクの向こう側の素敵な自分はすぐそこです。

メディアで紹介されるビューティアイコンは時代と共に変わりますが、自分にしかない魅力や人間力は、年齢と共にますますわき出てきます。つまり、美しさを自分なりに解釈でき、ちゃんと笑える自分でいることも、自己責任。だって、自分を本当の意味で笑顔にできるのは自分しかいないのですから。

グラン世代は、年齢的にもより自由に、自分らしく生きられるようになる一方で、仕事では責任が大きくなったり、子育てや介護での課題が出てきたり、大切な人との別れがあったり、更年期で体力も気持ちも揺らぎやすくなったりと、大変なことも増える時期です。だからこそ、ちゃんと笑える自分でいてほしいのです。笑顔は自分を助けてくれるものだと思うから。

一緒に頑張ってきた世代の皆さんがもっと自由に、自分らしくいられるように。素顔で心から笑えるようになるきっかけとして、ディファインメイクを共有できたらうれしいです。

“せっかく、自分だから。自分を解放するための、最小にして最大のメイクを”
―――(水野さん)

 

井川 遥
いがわ・はるか/1976年東京都生まれ。女優として多くの映画、ドラマで活躍するほか、ファッションブランド「loin.(ロワン)」のディレクターも務める。ドラマ『下剋上球児』(TBS系、日曜21時~)に出演中。

 

『美的GRAND』2023秋号掲載
撮影/菊地泰久(vale./井川遥さん)、金野圭介(静物) ヘア/西村浩一(VOW-VOW) メイク/水野未和子(3rd) スタイリスト/青木千加子 構成/松田亜子

※価格表記に関して:2021年3月31日までの公開記事で特に表記がないものについては税抜き価格、2021年4月1日以降公開の記事は税込み価格です。

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