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2021.4.9

「失敗したら最初は捨ててもいい」|『逃げ恥』作者 漫画家・海野つなみさんの転機とは?

価値観の大きな変化を感じ、美容や人生のターニングポイントを迎える人も多い『美的』読者。二十歳という節目を迎えた『美的』と一緒に心新たに前へ!の気持ちを込めて、メッセージを集めました。美容だけでなく、仕事、恋愛、お金、人生etc.、まさに今この人から話を聞いてみたい、という方に語っていただきました!

漫画家の海野つなみさんの「転機」の話。

漫画家

海野つなみさん

うみの・つなみ/1970年、兵庫県生まれ。1989年『お月様にお願い』で第8回なかよし新人まんが賞に入選しデビュー。 代表作は『西園寺さんと山田くん』『Kissの事情』『回転銀河』(すべて講談社)ほか多数。 新垣結衣、星野源でドラマ化もされた『逃がるは恥だが役に立つ』(全11巻/講談社)は昨年4月に完結した。

「失敗したら最初は捨ててもいい」転機を最適化して掴むための一歩とは

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「転機」、というのはいつだったかと考えると、私の場合はやはり14歳の春、月刊少女漫画雑誌『なかよし』に初投稿した時だったと思います。

夢の第一歩というのは、結局、人目につくところに自分の作品を出さないことには始まりません。とはいえ、それだけでもまたダメなのです。私は小学生の頃から漫画家になりたいなあ、投稿してみたいなあと思いつつもノートに鉛筆で描く程度の漫画しか描いたことはなく、しかもすべて未完でした。中学に入ったある時、友達に「漫画描いて投稿してみなよ」と言われ、えー、ちゃんとした漫画描いたことないよーとか言いつつ、内心「ここは乗っかるしかない!」と思いました。口実ができたのです。どこかでそれを待っていたのです。他人の口車に全力で乗ろうと思いました。

そうして夏休みだったか、近所の文房具屋でケント紙(めちゃ硬くて描きにくかった)とかぶらぺン(同じくめちゃ描きにくかった)と墨汁を買い、初めて漫画を1本、最後まで描きました。でも、それは結局投稿しませんでした。周りは上手だと言ってくれたけど、自分でイマイチだなあと思ったのです。

そうして、2本目を描きました。最初よりは紙もぺンも描きやすく感じ、自分でもいいものができた、これでもうデビューしちゃうんじゃないか、とドキドキしながら郵便局に持って行きました。結果から言うと、デビューするまで丸4年、5年目の春に新人漫画賞に入賞してデビューが決まりました。

もちろんデビューしてからの方が大変だったんですけど、思い返してみるに、一歩を踏み出した後に必要なのはルーティンにしてしまうことだったんです。例えば、ジムに入会するだけじゃなくて、通って運動することが大事ですよね。でも行かなくなる人も多い。じゃあどうすればいいかというと、習慣化するんです。日常の一部にしてしまう。顔を洗ったり歯を磨くぐらいの感覚まで持っていくと続けやすくなります。

もう一つ思ったのが、失敗したら最初は捨ててもいいということです。
最初から一発でうまくいく人もいますが、往々にして最初の回はひどいもの。でも、2回目はなんとなくやり方もわかり、最初よりはやりやすくなってます。まずはやってみる、ダメなら捨てて、もう1回やってみましょう。ちょっとでも良くなったと思ったら、そこが踏み出し時です。そしてルーティン化です。

今は時代の転換期で、個人的な転機が重なる方も多いかもしれません。仕事がなくなったり、働き方や価値観が多様化する中で、どうしていいかわからなくなることもあるかと思います。

そういう時は、自分で自分にルールを作ってはどうでしょう。ここまでは受け入れる、ここまでは受け入れない、最悪の場合は実家に帰る、シェアハウスする、行政に頼る、などなど。もちろん、あっなんか違う、と思ったらルールは柔軟に変えていって。

未来の結果が過去の評価を決めるといいます。よい未来を作るために、第一歩を踏み出せますように。

 

『美的』2021年5月号掲載
イラスト/市村 譲 構成/野村サチコ、宮田典子(HATSU)

※価格表記に関して:2021年3月31日までの公開記事で特に表記がないものについては税抜き価格、2021年4月1日以降公開の記事は税込み価格です。

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