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2024.9.18

神崎 恵さんが語る「人生を攻略するって楽しい」|作家LiLy対談連載「生きるセンス Season.4」第5話

「年齢を重ねるって、どういうことですか?」 作家・LiLyさんが人生の先輩を訪ねて歩いた 人気連載『生きるセンス』がリニューアルスタート。 より楽しく、より自由に、より心地よく生きるべく、 人生のヒントをさらに深掘りしていきます。 第4回のゲストは、神崎 恵さん。「現状維持」が目標と語る、その真意は?

第1話▶▶神崎 恵さんにとっての「センス」とは?
第2話▶▶神崎 恵さんが語る「1歳サバを読むということ」
第3話▶▶神崎 恵さんが語る「自分の人生を正解にできる唯一のもの」
第4話▶▶神崎 恵さんが語る「私が美容を探求し続ける理由」

自分への信頼が生まれてくる。それが40代だと思う――神崎恵さん

LiLyさん(以下、L) 前回、「成功体験を積み上げることが、自分を信頼する道に繋がる」という話がありました。私は40代に入ってセクシャルウェルネスの会社を立ち上げることになり、まずファーストアイテムとして美容液キャンドルをつくったんですね。そのブランドのローンチパーティを開いたとき、「ああ、想像以上のイベントができている」と感動して、自分のことがより好きになったんです。

神崎 恵さん(以下、M) 素敵! それこそがまさに成功体験ですよね。40代って少しずつ自分への信頼が生まれてくる年代だと思います。

L ちなみに私が立ち上げたブランドの名前は〝ベディン〟。ジョン・レノンとオノ・ヨーコによるアクション「ベッドイン」に由来しているもので、美容液キャンドル第一弾のテーマは「フェロモン」。さらに第二弾として「スリープ」を発表しました。色香と睡眠。対極にあるようで、共存させたい。そんなものたちのストーリーを積み上げている最中なんです。

M わぁ、興味深い。こういうクリエイティブな話を聞くの、大好きです!

L でね、そんなブランドを立ち上げるぐらいなので、私はとにかく眠るのが大好きなのですが…ずばり神崎さん、どれぐらい寝ていますか? 

M えっと、正味3、4時間かな。私、睡眠時間が短くても大丈夫なタイプなんです。

L こんなにたくさんのことをこなしているなんて、どれだけマルチタスクなの? と思っていたのですが、睡眠時間を聞いて腑に落ちました。ちなみに朝型ですか? 夜型ですか?

M 完全に朝型ですね。特に原稿は朝一番に書きます。夜眠る前になんとなくの構成を考えて、朝それをバーっと書き出す感じ。逆に寝すぎると頭が回らなくなるんですよ。

L 朝ごはんは召し上がりますか?

M 血糖値が上がって集中が途切れてしまうのを避けたいので、量は摂りません。あとは運動を取り入れたりなどさまざまなことをして、集中力をコントロールしてますね。それぐらいやらないとやりたいことが回らなくて。ああ、大変大変(笑)。

L あ、そう言いながら、また目が輝き始めてる…(笑)。

女友達との距離感は違和感のセンサーを働かせること――LiLyさん

M いずれにしろ私は40代に入って、本当に生きやすくなりました。さまざまなものを自分の判断で自由に手放していけるのがいいなって。

L あと忘れっぽくなるのも、ある意味武器ですよね。疲れが翌日に出ないっていうけど、翌々日に出たとき、その原因が何なのかすら忘れている。もういろいろ覚えてられないんですよ(笑)。

M 若い頃は自分が何者なのかがわからなくて、見た目、持ち物、頭の中まで人と比べてばかり。それで勝手に劣等感の塊みたいになって、辛かったなぁ。

L 誰よりも可愛く、誰よりもいいものを着て、誰よりも賢くないと。そんなふうに自分で自分にダメ出ししていたんですよね。

M 今はそれぞれ自分で責任を負えばいいと思える。本当に楽になりました。

L 女友達との距離の取り方も上手になったかな。友達になるのはどんなタイプの人ですか?

M 基本的にひとりで生きていける人。それなりに傷を負っていて、人一倍の努力をしていて、強さと弱さの両方を備えた面々と会っているかな。

L 私が女友達との関係性で目安にしているのが、自分たちの話をする際に「うちら」って言われたときの自分の反応。「一緒にしないで」と感じたら距離を置いたほうがいいし、「嬉しい!」と思ったらリスペクトがある証拠。

M なるほど。理屈じゃないですよね。そのセンサー、大切にしたいですね。

L さて、神崎さん。50代に向けての行動指針を教えてください。

M ズバリ「現状維持」です。そのためにはこれまでの倍以上の努力が必要。さらに精進します。

L そっか、同じことをやっていては下がる一方ですもんね。

M 美容って、「本当になりたい自分」へ近づくためのアプローチのひとつだと考えているんです。私の理想はかっこいいおばあさん。美しく老いることは簡単ではないけれど、でもそこに焦点を当てて、研鑽を積んでいきたい。うん、頑張ります!

L あ、また目が輝いている(笑)。 「人生を攻略することは楽しいこと」って神崎さんから学んだ気がします。また生きるセンス、ご教示ください!

 

神崎 恵
美容家。神崎美容塾 塾長。『一生ものの基礎知識 美容の教科書』(講談社)ほか、著者累計発行部数は170万部を超える。自身初の料理本となる、最新刊『神崎恵のおうちごはん さぁ、なに食べる?』(扶桑社)が好評発売中。
Instagram:@megumi_kanzaki
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LiLy
作家。1981年生まれ。神奈川県出身。N.Y.、フロリダでの海外生活を経て上智大学卒。25歳でデビューして以来、女性心理と時代を鋭く描き出す作風に定評がある。著書多数。今年ベッド内美容ブランド「Bedin」をローンチ。
Instagram:@lilylilylilycom

次回のゲストは、熊谷真実さん!お楽しみに!

イラスト/ekore 構成・文/本庄真穂

※価格表記に関して:2021年3月31日までの公開記事で特に表記がないものについては税抜き価格、2021年4月1日以降公開の記事は税込み価格です。

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