美的GRAND
健康・ボディケア・リフレッシュニュース
2023.12.6

“Mattママ”桑田真紀|家族のルーティンと桑田家のこだわり【全方位「推し活」力の磨き方 vol.5】

夫は野球界のレジェンド・桑田真澄氏、次男は現在アーティストとして活躍中のMatt氏。専業主婦から一念発起し、公私ともに支える桑田真紀さん。 根っからの「応援体質」の真紀さんが、彼らの才能をどうサポートしているのか。真紀さんの「応援力」は、夫、子供、義理両親といった身内だけでなく、上司・部下・同僚やママ友、すべての人間関係の参考になるはずです。

絶対に裏切らない味方になる。それは自分たったひとりでもいい(2)

桑田真紀

東京都生まれ。航空会社CA、専業主婦を経て、現在は夫・桑田真澄(2024年より読売ジャイアンツ二軍監督)と次男・Matt(アーティスト)のマネジメント会社を経営。趣味はゴルフ。著書に『あなたはあなたのままでいい 子どもの自己肯定感を育む桑田家の子育て』(講談社刊)がある

連載バックナンバーはこちら

数は多くなくても静かに放つひとことは効果的

結婚して30年以上経ちますが、よかったなと思うことは、「人生の中で、心から信頼できる人ができた」こと。主人と私は性格が全然違って、正反対と言ってもいいくらいなので、お互い「あれ? そこはそうきますか」と思うこともあるのですが、「ここぞ」というときにちゃんと向き合ってくれる、とても頼れる人なのです。

主人は普段からとても穏やかな人です。もの静かな中に秘めた強い信念をもっていて、その芯の部分はとても強く、「怒ったらとてもこわい」というのが私と息子たちから見た主人評です。

今も昔も、主人はふたりの息子たち、そして私にも、決して声を荒げて怒ることはしません。どんな時にも静かに、冷静に注意するのです。仮に大声で怒鳴ったり、叱ったりすれば、「売り言葉に買い言葉」で子供たちは言い返したりもしたのでしょうが、静かに注意するので、それがまた心に響くようです。

家族での団らんの際、テーブルを囲み、日常のたわいもない話を報告し合うのですが、たまに仕事の話になることもあります。

Mattがふと、「実は今度、こんな方々とこういうイベントがあるんだ」と言ったことがあります。主人は「そのことに関して、ちゃんと下調べしてあるの?」と訊きました。そして、「丁寧に、入念に、しっかりと下調べしていくと、相手も喜んでくれると思うよ」とMattの目をじっと見て、静かに言うのです。Mattも主人にそうやって言われると「ハッ」とするようです。主人は昔から仕事で遠征が多く、留守が多い家庭だということも、もしかしたら関係しているのかもしれません。いつもいないからこそ、たまの真剣な話しにピリッとするのでしょうか。多くを語るのではなく、要所要所で静かにアドバイスすることのほうが、後からも「あの時ああいわれたな」と心に留まるようです。

主人は昔から長男やMattのやりたいことに口を出すことはありません。「僕とは違う世界で生きているのだし、別人格だから」と。「自主性」や「個」というものをとても大事にしているのです。Mattは野球に興味がないということに気付いていたので、そのことに関しては「好きならやればいいし、興味がないならそれはそれでいい」というスタンスでした。ただ、「やってみたらおもしろかった」ということもあるかもしれないので、小学生のうちは楽しさ優先で、長男やいとこたちと遊ぶ延長でやってくれればいいな、と。野球ではなく、いずれ違う方面に進むのだろうなということはうすうすわかっていたので、とにかく「見守り」に徹していたようです。

家族のルーティンと桑田家のこだわり

主人の仕事柄、昔から来客が多い家庭です。普段からきれいを心がけていますが、パーティーなどで特別にお客様をお迎えする際には、家族全員でえいやとばかりに徹底的に掃除をします。その中で最も熱心なのがMattです。置いてあるものが曲がっててもダメ。向きや角度も感覚もきっちりと揃えないと気が済まないようです。主人や私、長男はそれに対して「はいはい」と従う感じですね。拭き掃除も没頭しすぎて洗剤1本使ってしまったりすることも。

昔に比べて、今のほうが家族みんなの時間が合わせやすくなり、一緒に食卓を囲む機会が増えました。
そんな時、お肉を焼くのは主人の担当。私より断然上手です。ちゃんと温度管理をして緻密に計算するのが好きなようです。パスタもグラムと塩と茹で時間をきっちり計るタイプ。料理は性格が出るとは言いますが、本当にそのとおり。Mattは揚げ物係。から揚げやフライ、てんぷらなど、本当においしくつくってくれます。普通、揚げ物は面倒だからイヤだと思うのですが、本人はいたって気にせずふるまってくれるので、私としてはとても助かっています。

桑田家が心がけているのが、「尊重」「話を聞く」そして「その時間をつくること」。だからこそ、家族での食事の時間を大切にしています。

主人が留守だったことが多く、長男、Matt、私の3人で過ごす時間が多くありました。3人で一丸となってがんばってきたので、ふたりとも男の子にしては、母親である私にいろいろなことを話してくれるほうだったと思います。主人が留守の期間は私が父親かわり。子供たちも「ママを守る」ことをとても意識してくれていました。

主人はふたりの息子たちに「女性はきちんと守りなさい。女性にはやさしくしなさい」と常々言っていたのでそれはきちんと受け継がれているようです。一時、強盗が流行っていて物騒なニュースが頻繁だったとき、息子たちは私に「ひとりでいる時には、戸締りしっかりしてよ!」としつこいほどでした。

そんな時も、主人がきちんと息子たちに言ってきたことがしっかり伝わっているなとうれしくなったり、家族のありがたさを改めてかみしめたものです。

桑田真紀【全方位「推し活」力の磨き方 】そのほかの記事はこちら

 

撮影/天日恵美子 ヘア&メイク/広瀬あつこ 構成/三井三奈子

※価格表記に関して:2021年3月31日までの公開記事で特に表記がないものについては税抜き価格、2021年4月1日以降公開の記事は税込み価格です。

この記事をシェアする

facebook Pinterest twitter

関連記事を読む

あなたにおすすめの記事