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2023.10.12

真飛聖さん「若見えよりもオバ美を目指したい」|美的GRAND


45歳でエイジングケアを始めてから、美容関係の仕事も増えた。美しさはいつからでも育める。真飛さんの言葉には説得力がある。

美しい人の美の習慣 真飛 聖

取り繕わず、面白がれることに貪欲に。その楽しさは顔に現れると思うから

セーター¥63,800(コロネット〈SCOTCH & SODA〉) デニムパンツ¥66,000(ヤコブ コーエン 東京ミッドタウン店〈JACOB COHEN by Matthe w Adams D olan〉) シューズ¥160,600(トッズ・ジャパン〈TOD’S〉) イヤリング¥57,200(イセタンサローネ東京〈carat a〉)

「私、横顔を中心に撮られがちなんです“横モ”(横顔モデル)で行こうかな(笑)」

そう言って笑わせてくれる真飛さん。その美肌が象かたどる横顔はすっきりとして、上向きの地まつ毛が溌剌とした美しさを際立たせる。

デパコスもドラコスも好き。美容は自己満足でいい

元々、美容オタク気質。10代からスチーマーを使い、百貨店の美容部員とは1時間近く話し込むこともあるけれど、実はエイジングケアを始めたのは2年前。それまでは少しの刺激でも赤くなる敏感肌で、スキンケアはクリニックで処方されたものを使ってきた。

「レチノールという言葉も知らなかったくらいで。舞台稽古が始まる前で映像のお仕事がなかった時期、メイクさんが勧めてくれた『レカルカ』を試してみたら、肌が喜ぶ初めての感覚がありました。未来の自分への投資としてエイジングケアの大切さを感じ、遅ればせながら使い始めたんです」

45歳からのエイジングケアで、美肌はさらに覚醒。「縁遠いと思っていた」美容関係の仕事も増えている。プライベートではブラウン一択だったアイシャドウも、新しい色を楽しむようになった。

「デパコスもドラコスも韓国コスメも大好きで、オフの日にメイクを試すのが楽しくて!コロナ禍のステイホームで1か月誰にも会わない期間も、毎日スチーマーとパックをしていました。いつでも作品に入れるように準備をしておきたかったのですが、それ以上に、自分に手をかけることが楽しくて。美容はそんな自己満足でいいんですよね」

真飛さんは「自己肯定感が低い」と言う。宝塚歌劇団時代、男役トップになっても取り柄が見つけられなかった。退団後、34歳から「女性としての生活」が始まり、自らを解き放てるかと思いきや、「私なんて」と考えるクセが抜けなかった。そんな中でもわずかな自信をもたせてくれたのが、肌だった。

「肌だけは唯一褒められてきたので、大切に育てようとケアをしてきました。肌が整っていると人に会いたくなるし、目線も上がる。そうすると、空の青さをいつも以上に幸せに感じて笑顔が増え、人にも優しくなれるんですよね。スキンケアは心のケアでもあるのでしょうね」

でも、ストイックにはなりすぎない。インスタグラムでも評判のヘルシーな「#まとぶ飯」も作れば、ジャンクフードも食べる。休日は家事をしてリフレッシュしながらも、「ソファでテレビを見るのが好き」。リンパマッサージには通うけれどジム通いはせず、愛犬・おもちとの朝晩の散歩が唯一の運動習慣。

「宝塚時代、人を担いで振り回していたのでムキムキで、スカートをはくと女装したみたいでした(笑)。やっと女性らしいボディラインになってきましたが、筋肉の記憶力がいいらしく、大笑いした日は腹筋が割れているんですよ!私の年齢だと程よく肉づきがある方がいいなと思うので、体を動かすのは散歩程度。食事も白米と唐揚げしか勝たん!(笑)。人生一度切りだから食べたいものを食べ、笑っていたいですね」

型通りの芝居をやめたら、楽に生きられるようになった

肌も心も充実している中で、今秋もドラマに出演し、2024年は映画の公開待機作が4本。だが、俳優としては「ずっと自信がなかった」。転機は、映画『ミッドナイトスワン』(20年)の出演。バレエの講師を演じるも、芝居ではなかなかOKが出ず、キャリアを全否定されるような挫折を味わった。

「映像の仕事では女性を思うように演じられないもどかしさがありました。男役のクセで歩幅が大きすぎてスカートのスリットを破いたり、カメラから見切れたりしていて。そのギャップを埋めようと役をイメージから作り込むことが習慣になっていたせいで、人間味のないお芝居になっていたのだと思います。共演者と互いの呼吸や感情を受けとって演じるという芝居の本質を改めて実感しました」

今は考えすぎず、決めすぎず、感じたことを台詞で、動きで表現して役を生きる。そうすると撮影に行くことが楽しくなり、楽に生きられるようになった。

「大切なことは、どれだけ自分が楽しめるかどうか。これからの50代は、取り繕わず、自分がより面白がれること、心が動くことをどんどんやっていこうと思っています。コンビニでおいしいスイーツが買えたとか、そういう自分だけの幸せを積み重ねていけば、その楽しさが顔に出てくると思うんですよね」

美容や見た目は、「若くてキレイ」を目指しているわけでも、20代、30代に見られたいわけでもない。真飛さんが友人と合い言葉にしているのが、「オバ美」。

「『オバサンと認めた瞬間からオバサンだ』とも言われますが、美容は今の自分を認めてあげるところから始まると思うんです。子供たちから見たら私は間違いなくオバサンですし、そのことを受け入れた方が私は楽。オバサンだけれど、まだまだ美しくなるよ、キラキラ輝くよ!と思っています。だから、目指すは『オバ美』。理想は健康的で、いつも楽しそうで、一緒にいると元気になる人なので、今の年齢なりのキレイを目指したいですね。あら、次も『美的GRAND』に呼ばれたらどうしよう。先に言います、次号もありがとうございます!(笑)」

帰り際までずっと、明るく楽しませてくれたその姿も人柄も間違いなく、“オバ美の星”です。

唯一褒められた肌を大切に育ててきた。オバサンだけど、どんどん輝いていきます!

Beauty Routines【キレイを導くマストアイテム】


ベースメイクで肌に自信
「値段に手が出なかった」というクレ・ド・ポー ボーテ。意を決して百貨店で試して以来、未来の自分への投資として朝に愛用中。「肌にのせるものは上質なものがいいなと思って。セラムは美白美容液の後に。ファンデーションは美容液成分が入っていて“いかにも”の塗った感がなく、ツヤ感も肌映りもいいんです!」

右/先進のフューチャースカルプトテクノロジー搭載で、ハリと潤いに満ちた肌に。
クレ・ド・ポー ボーテ セラムラフェルミサンS n 40g ¥36,300(9月21日発売)

セラムラフェルミサンS nの詳細・購入はこちら

中/明るく澄んだ肌へと仕上げる化粧下地。
同 ヴォワールルミヌ 30ml ¥7,150

ヴォワールルミヌ[医薬部外品]の詳細・購入はこちら

左/別次元の美しさを追求したラグジュアリーなスキンケアファンデーション。
同 ル・フォンドゥタンn 30g ¥33,000

ル・フォンドゥタン nの詳細・購入はこちら


ラインで使う夜のエイジングケア
「ほぼ全アイテム使っている」というレカルカのスキンケア。「ミストは粒子が細かくて気持ちが良く、いつでも使えるように寝室、リビング、キッチンなどあちこちに置き、バッグにも入れています。CFセラムはとろみがあり、つけた後は5分待つと、その後に使う美容液の成分がちゃんと肌に浸透してくれる実感があります」

右/保湿と美白をかなえる霧状ミスト。
レカルカ ブライトリー モイストシャインミスト 120ml ¥7,920

中/2種類のビタミンCが透明感をもたらす美容液。
同 CFセラム アドバンス 30ml ¥13,200

左/ワントーン明るい肌に導くグルタチオン、ハリを与える加水分解卵殻膜を配合した美容液。
同 ステムブライト エッセンス L 15ml ¥6,600


モードを切り替えるために
人が必要としていること、現場をスムースに進める方法を考えがちな“マネージャー気質”が、プチ不調の原因だと指摘されたことが。
「常に緊張状態にある神経をなかなか自分でオフにできないので、起床時や仕事終わりなどにオンとオフを切り替えられるアイテムに頼っています」

右/元気を出したいときのON、リラックスしたいときのOFF、いずれも13種の精油をブレンド。
ネロリハーブ スイッチミスト(ON&OFF) 各150ml ¥6,160(2本セット)

左/フッ素配合で水に強く、ベタつかない無香料の昼用と、レチノールを配合し、保湿力の高い夜用のハンドクリーム。
モモコスメ ハンドクリームセット(昼夜) 各50g ¥7,800(2本セット)
*各単品販売あり。


定期便での栄養チャージ
「ネロリハーブ」のショップで体調に合わせたハーブティーをブレンドしてもらう一方で、体の中から美をチャージするアイテムも継続。
「美容や健康に欠かせないビタミンCのLypo-Cは、日差しが気になるときは朝昼晩飲むことも。気づかないうちに疲れがたまっていることに気づいて飲み始めたのがVATEN。飲んだ翌日はシャキッと起きられる気がします」

右/吸収率にこだわって開発された液状のビタミンCサプリメント。
スピック Lypo-C 11包入り ¥2,999

左/健康と密接なミトコンドリアに着目し、アミノ酸やクエン酸などの有用な栄養素を含有した天然成分100%のエナジードリンク。米と麹のみを使用。
福光屋 VATEN 100ml ¥432(編集部調べ)
*2品ともに価格は単品でのもの。定期便は個数や価格が異なります。

 

真飛 聖
まとぶ・せい/1976年神奈川県生まれ。’95年に宝塚歌劇団で初舞台。’07年に花組男役トップスターに。’11年に退団後は俳優として幅広く活躍。主な出演作に、映画『ミッドナイトスワン』『近江商人、走る』、連続ドラマW『フィクサー Season2』など。放送中のドラマ『姪のメイ』(テレビ東京系)、連続ドラマW 湊かなえ『落日』(WOWOW)に出演。舞台『多重露光』(10月6~22日)にも出演予定。

 

『美的GRAND』2023秋号掲載
撮影/竹内裕二(ballpark) ヘア& メイク/yumi(Three PEACE) スタイリスト/明石恵美子 構成/松田亜子

※価格表記に関して:2021年3月31日までの公開記事で特に表記がないものについては税抜き価格、2021年4月1日以降公開の記事は税込み価格です。

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