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2023.7.24

高岡早紀は魔性…ではない。「ギャップがあるから私は私らしくいられる」|美的GRAND

俳優として、シングルマザーとして、ひたすら駆け抜けてきた。後回しだった自分を慈しむようになってから、新しい挑戦も楽しい。

生真面目さを少し手放して。今、新しい自分が楽しい。


「私、“麗”がつく役名が多いんです(笑)」。麗子、麗華、麗美…。そんな名前の、女という濃度の高い役を多く演じてきた。そのイメージのとおり、高岡早紀さんは、魔性——では、ない。

美容は身だしなみ。でも40代は美容室にも行かなかった

今年始めたYouTubeチャンネルでは、楽しそうに料理を作り、「サバかと思って買ったらホッケだった」り。ギターを一生懸命練習したかと思えば、家族旅行で見せる表情は普通の母親。家ではDIYもするし、「500円のカリフラワーなんて買わない」。飾らない素顔に、周囲の人々は「皆が彼女を好きになる」と口をそろえる。

「俳優としてのイメージと自分自身とのギャップに悩んだ時期もありましたが、それが一致していたら俳優としての幅につながらないかもしれない。ギャップがあるから私は私らしくいられるのかもしれません。動画も挑戦してみたら、ただ私として存在することで楽しんでくださる方がいることのありがたさを改めて感じています。私も知らなかった自分を見つけることができて、面白いんです」

動画からも伝わるのが、透明感のある素肌。スキンケアは「保湿力と香り」で選び、乾燥しやすい肌をしっかり保湿するためには、どんなに疲れていてもメイクを落とすことは死守する。

「元々、肌トラブルがなくて、吹き出物ができると、『ストレスがたまっているのかも』とメンタルの不調がわかる程。ファンデーションを使わなかったとしても清潔感があるように、肌をしっかり保湿して、オフの日も、いつでも外に出られるメイクをしています。眉を描き、アイラインを少し引く程度ですが、気持ちが切り替わるし、年齢と共にメイクは身だしなみということの意味を実感しています」

変わらない、スッキリとしたスタイルは2匹の愛犬(ダルメシアン)との散歩でキープ。 30代はダイエットのためにジム通いをするも、「やせるために必死に運動をすることがストレスに」感じてから、考え方を変えた。

「目標さえしっかりしていれば、そこまでのアプローチは好きな方法でいいんじゃないかなって。大型犬と1〜2時間散歩していると、ぐいぐい引っ張られるのでかなりの運動量で、私も犬もやせていって(笑)。今は役での女らしさ、肉感のあるボディとは違うヘルシーな感じを取り入れたくて。中性的なスタイルが気分なんです」

3人の子供に手がかかっていた40代、プライベートでスーパー以外に行くのは公園。美容室やネイルサロンに通うことをやめていた。髪は家で染め、仕事以外ではネイルもしなかった。

「自分のケアはずっと後回し」だった。

家族という大切なものを再確認して、悩みが消えた

“キレイでいる”ことの優先度がずっと低く、自分に手をかける時間も気持ちの余裕もなくて。でもそれは諦めとは違って、人生のその時々で、大切な人と一緒にいるときに“こうありたい”というキレイの価値観が変わるのだと思うんです。お兄ちゃんふたりが成人し、娘も12歳になった今、自分を慈しむ時間を少しずつとるようになりました。娘は私がキレイにしていると喜ぶんですよ。でも、メイク以外の素の美しさがあることも知ってもらいたいから、娘の前ではあえて自分に手をかけない日もあります。彼女は美意識が高く、ヘアオイルを使う彼女に私が感化されていますが(笑)、外出前に『今日のメイクどうする?』なんて母娘で話せるのも楽しいんです」

仕事に追われながらも、高岡さんは常に家族との時間を優先してきた。シングルマザーとして、「子供たちが生まれた家でずっと暮らせるように」と、必死で働いた。頼る人がいない孤独にさいなまれても、「家族の存在がいつも私を押し上げてくれた」という。

「私は自分の価値がずっとわからなかったんです。でも、コロナ禍で家族と過ごす時間が増え、お互いに必要としている存在があって、ここが私の原点であることを感じたとき、自分の価値への悩みは消えました」

少し前、髪を金色に染めた。金髪は50歳の今の心もちにしっくり来た。

「若い頃、ファッションで染めたときと違い、生真面目すぎない見た目が、今の私の気持ちにすごくフィットしたんです。そのとき、何歳になっても何にでもなれる、変われるんだってリアルに感じました。内面と年齢が追いついていないことへの戸惑いもありましたが、ちゃんとした大人になれていない私でもいいじゃないって」

仕事を始めた頃から、「メンタルの平和」を考えてきた。そのために、ときには人間関係を捨てる勇気をもった。

「今はさらに、いろんなことに執着がなくなりました。残りの人生の方が短い今、家族や自分に無理を強いる我慢はしなくてもいいな、と。昔は誰かに寄りかかりたいと思っていましたが、自分の足で立っているときがいちばん自分らしくいられる。カッコつけるわけでもなく、肩ひじ張るわけでもなく。もう五十肩で肩ひじさえ張れないけれど(笑)。その場にちゃんと立てている余裕が、人を美しく見せる気がします」

Beauty Routines
キレイを導くマストアイテム

1. 使う度、癒されながら肌が整う


5年前から使っているシスレー。
「植物由来の成分配合で、穏やかな香りとテクスチャーに癒されます。朝晩、化粧水の後にオイルをつけ、その後に美容乳液。朝はその後に日中用乳液をつけるのがルーティンです」

右/肌老化に関わる「エクスポソーム」に注目し、乾燥、肌あれから守りながらUVケア。
シスレー オールデイ オールイヤー N(日中用乳液) 50ml ¥50,600
オールデイ オールイヤー Nの詳細・購入はこちら

中/オメガ3と6を豊富に含むフェースオイル。
シスレー ブラックローズ プレシャスオイル 25ml ¥28,600
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左/今年リニューアルした40年以上のベストセラー。肌の常在菌バランスを整え、肌本来の機能をより高める。
シスレー エコロジカル コムパウンド アドバンスト(美容乳液) 60ml ¥19,250(右と中は6月30日からの新価格)
エコロジカル コムパウンド アドバンストの詳細・購入はこちら

2. 香りがクセになるボディローション


オーガニックのラベンダーやクラリセージなどのアロマオイルをブレンドしたボディ用保湿乳液。入浴後のさっぱりした肌に軽やかにのび、それでいてしっとりするテクスチャーが気に入り、全身に使っている。
「いい香りなのか、クセのある香りなのかどっち? というような香りにハマってしまって(笑)。肌に香りが残らないのもいいですね」

アヴェダ ストレス フィックス シリーズ ラベンダー ボディ ローション 200ml ¥4,180

3. 髪も手も、こまめに保湿


「ハンドクリームはオイルみたいにすっとなじんで、ベタつかないのが好き。今、ギターの練習中で指がカサつくので手放せません。ヘアオイルはシャンプー後の濡れた髪に。全身に使えるので顔以外にもつけています」

右/スナイデル ビューティ パフュームド ハンド & ネイルクリーム イン ブルーム 50g ¥2,750

左/ザ パブリック オーガニック スーパーリラックス カーミング 精油ヘアオイル 55ml ¥1,760(カラーズ)

人生のステージごとにキレイの価値観が変わってきた。今は中性的なスタイルが気分

チュールブラウス¥31,900(4298 シヅカコムロ) スカート/参考商品(sara takahashi) ピアス(セットで)¥114,400、イヤーカフ¥73,700、チョーカー¥138,600、バングル¥550,000、リング¥35,200(ジョージ ジェンセン) 中に着たビスチェ/スタイリスト私物

たかおか・さき/1972年神奈川県生まれ。13歳からモデル、歌手として活動し、16歳で俳優デビュー。春ドラマ『弁護士ソドム』(テレビ東京系)に出演。音楽活動も続け、9月16日に「メイカーズピアジャズフェスタ NAGOYA2023 山下洋輔カルテット+高岡早紀 プレミアムセッション2023」に出演予定。公開待機作にNetflix『クレイジークルーズ』など。著書に『魔性ですか?』(KADOKAWA)。YouTubeチャンネル(@saki_takaoka)も人気。25歳、23歳、12歳の母。

 

『美的GRAND』2023夏号掲載
撮影/竹内裕二(ballpark) ヘア&メイク/中野明海 スタイリスト/小川未久 構成/松田亜子

※価格表記に関して:2021年3月31日までの公開記事で特に表記がないものについては税抜き価格、2021年4月1日以降公開の記事は税込み価格です。

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