渡辺佳子のナチュラルコスメ入門
2012.7.2

渡辺佳子のナチュラルコスメ入門(8) USDA、ACO、JONA etc.オーガニック認証マーク一覧&全比較!

前回まででヨーロッパで作られたオーガニック認証組織についておさらいしましたが、いかがでしょう?あまりにも複雑で、消費者にとってわかりにくい認証になっているという気がしませんか?

そこでヨーロッパの代表的なオーガニック認証が統一した基準を作ろうという動きが見られます。これが「COSMOS」という基準です。

初回にご説明した、コスメビオ、エコサート、ICEA、BDIH、ソイルアソシエーションという5つのヨーロッパの化粧品オーガニック認定組織がまとまって2010年に作られたもの。

それぞれの組織の認証とは別に同一基準を規定して「オーガニック」化粧品と「ナチュラル」化粧品を区分けしようという試みです。認証マークは「COSMOS ORGANIC」または「COSMOS NATURAL」ですが、なかなかこの統一認証の普及は進んでいないのが現状のようで、今後どのような形になっていくのか見守る必要がありそうです。

 

アメリカにもオーガニック認証機関があります。

それがUSDAマークです。これはアメリカ合衆国農務省の参加のナチュラルオーガニックプログラム(NOP)という組織が行うもので、オーガニックの定義を以下に定めています。

●オーガニックとは認可された手法で生産された食品、あるいはその他農業製品のことを指す。
●資源の循環、生態系のバランス、生物多様性を守ることが可能な農法であること。
●合成肥料や下水汚泥、放射線照射、遺伝子操作は使用しないこと。

もともとUSDAの規定は、農産物や畜産物などの食料品への基準で、化粧品については、明確な基準認証組織がないため、化粧品についても食品基準であるこの規定が採用される例が多くなっています。

ちなみに農作物のオーガニック認定基準は以下のような決まりになっています。

*栽培する土地では、収穫前3年以上、禁止物質を使用しないこと。
*遺伝子操作や電離放射、下水汚泥は禁止する。
*害虫、雑草、疫病管理には、主に物理的、機械的、生物学的な方法を用いる。こうした手法が不十分な時のみ、国が許可する生物、植物、合成物質を使用してもよい。
など。

 

オーストラリアのオーガニック認証は、ACOと呼ばれます。

2002年に設立された認証機関で、こちらも元々は農作物の認定を行う団体でしたが、現在は化粧品も同基準で認定を行っています。

*水と塩を除いた成分の原料の95%以上がオーガニックな農作物である
*残りの5%についても農作物でない天然の原料、またはオーガニック認定でない天然の農作物であること。
*農作物はすべて遺伝子組み換えでないこと。
など。

つまり、AOC規定では水と塩を除いた成分の100%がオーガニック農作物と天然原料であるということです。

化粧品に関しては製品の特性上、この基準では安定した製品にならない場合があります。その場合には水と塩を除いた成分の中で70%以上がオーガニックであるという特別規定も設けているそうです。

 

そして日本では、JONA(日本オーガニック&ナチュラルフーズ協会)=ジョナとよばれる特定非営利活動法人が、オーガニックを広めていく活動のひとつとして、オーガニック化粧品の認証なども手がけていく方向ですが、まだまだ活動はこれからという感じがあります。

 

<認証に関するまとめ> 認証をどう受け止めどうつきあうか!?

長々とお話してきましたが、オーガニックや自然化粧品をめぐる認証の分野では、国際的な統一基準がなく、それぞれが定める規定に統一性もないのが現状。

たとえば、原料の○%が植物といっても、その全体というのが化粧品原料の大部分を占める水を含んだ全体なのか否かという点もそれぞれですし、規定された制限を除いた残りの○%内で化学物質を使ってもさしつかえないことになっている認証もあり、そこまで自然天然原料でなければならないと規定している認証もあり。

ひとくちに、ある製品が何かの認証を持っているからといってそれが、どの程度の自然やオーガニックであるのかはほとんどの場合、すぐにはわかりづらく、また、違う認証の製品たちを横並びで比べることは難しいということは、頭に入れておいたほうがよいかと思います。

一方で、良心的な作り手の中には、認証をとるための費用を製品コストにのせるくらいなら、認証なしを選ぶ。ただし製品作りは自分たちが納得いくまでこだわる、という人たちもいて認証に対する考え方は企業や作り手それぞれのポリシー次第ということもいえるでしょう。

そして、どの程度まで化粧品に自然を求めるかということは、使い手側の考え方次第でもあります。

100%自然天然の素材を求める人にはそういう製品がよいでしょうし、少しの添加物で品質が安定したり使い心地がよくなるのならそれは許してもいいんじゃない?と思う人には、そういう製品が合うでしょう。

自然と人との関わり合い方は、その人のライフスタイルによって違ってよいのだと思います。だから必ずしもオール自然成分の化粧品が万人によいというわけではないと私は思うのです。

ということで、これらの認証から学ぶべきことは、どの認証がどの認証より優れている、どの認証がいちばん自然の比率が多い、ということではなく、今の世界の自然化粧品やオーガニック製品の基準それぞれが、人間や環境の健全性をどう保っていこうとしているか、その方向性の大枠を知る、ということではないでしょうか。

そしてそれを把握したら、その中で、自分と自然との関わり方のスタンスを決める。

このレベルの化粧品が自分のライフスタイルにはぴったりだな、などと、自分の羅針盤で自然やオーガニックのレベルを選ぶ。

この自主的なセレクトが大事なのじゃないかなと思います。

 

 

>>認証その1
>>認証その2

 

■渡辺佳子のブログ 『テクマクマヤコン フルスロットル』 
http://www.cafeblo.com/beauty/

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