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2021.1.8

赤リップが変えてくれた街の景色・空の色|コスメと私に物語があった。第1話

多くの初めてに直面し、手探りの中積み重ねてきたこともたくさんあった2020年。大変なことも多くあり、同じくらい新しく発見したこともあるのではないでしょうか。編集部に寄せられた、読者のみなさんのコスメにまつわるエピソード。

Episode1
赤リップが変えてくれた街の景色・空の色(メーカー勤務・29歳)

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ほぼ毎日部屋着でいい、メイクもしなくていい。

オンとオフの境界線が曖昧になるあの状況は、想像以上にキツかった。

当たり前の日常が突如奪われ、自分が自分じゃなくなるようで…。

メイクして着替えて通勤して…ときに面倒だなと思いながらこなしていた日々のルーティンにどれだけ救われていたんだろう。

ネガティブに引っ張られそうになった私は、強制的に外へ出かけることにした。

行き先は毎回近所のスーパーやお花屋さん、公園だったけれど、

せっかくならとお気に入りの服を着て、大好きな赤リップも必ず塗った。

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誰に見られるわけでもない、自分のためのおしゃれ。

メイクや服で気持ちが変わるなんて映画の中だけだと思っていたけれど、

上向きになった気持ちは、街の風景や空の色を違って見せた。

失われたと思っていた日常は、少し形を変えただけで、変わらずこうして目の前にある。

すべては捉え方次第、感じ方次第…自分次第なんだと。

もう私は大丈夫。これからもきっと大丈夫。

もし下を向くことがあっても、赤リップ1本あれば前を向けると知ったから。

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『美的』2021年2月号掲載
撮影/東 京祐 ヘア&メイク/中山友恵 スタイリスト/辻村真理 モデル/森 絵梨佳 構成/杉浦由佳子

※価格表記に関して:2021年3月31日までの公開記事で特に表記がないものについては税抜き価格、2021年4月1日以降公開の記事は税込み価格です。

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