スキンケアニュース
2020.8.23

「アスレティア」の化粧水で肌の基礎体力を底上げ!【人生を変えるコスメVol.68】

作家・川上未映子が描く女とコスメのストーリー、今回はぶれないしなやか肌へと導く化粧水をご紹介。

無敵のスズ

走っているとき、スズはどんどん自由になる。最初の数分は手足が重く、今日は思うように走れないんじゃないかと不安もよぎるが、しかしなんとか15分を過ぎる頃、スズの体は完全に波に乗り始め、呼吸こそがスズになる、そんな感覚に包まれる。

今より若い頃でも、こんなに汗をかくことはなかった。なのに今、仕事でも義務でもないのに毎朝スズは街のあちこちを走り、全身に新しい酸素を取り込み、血液の流れを感じている。走ってると友達に言うと「意識高いね」 とからかわれることもあり、最初のうちは「そういうんじゃないよ」と言い訳のように笑っていたけど、今ではそんなことはどうでもいいことになっている。走る。上昇する体温。吹き出す汗。自分にしかわからないけれど、自分の中のどこかが確かに変わっていくのを感じること。スズは走ることに出合ったのだ。

外からはわからなくても、誰にわからなくても、こうして少しずつ生まれ変わっているんだと実感するのは、走り終わった後の鏡の中で自分と目が合うとき。頬は高潮して、胸は上下し、黒目は濡れて、そしてわたしは自信に満ちている。そう、気持ちは高揚して、手足は軽やかで、まだまだ、もっと、知らない何かや遠くのどこかへ、今すぐにだって走っていけそうな、そんな強さに思わず笑ってしまいそうになる。内側から込み上げてくる何か。これを希望と呼ぶことに躊躇はいらない──スズにはもう、そんなことを考える必要もなく、ほのかに光ってすら見える。

新しい肌にたっぷりのローションを染み込ませる。もし肌に、もし細胞に気持ちを聞くことができたら彼女らはなんて言うだろう。わかるよ、そうだよね、これだよね。スズは何度も頬を両手で覆って、スズの大切な一部を幸福に膨らませていく水分を補給し続ける。スズは今、本当に満ち足りている。無敵のビーナス。思わずそんな言葉が浮かぶ。でもまだそれでも充分じゃない。もっともっと、わたしはもっと、すごくなれる。

アスレティア コアバランス トーニングローション

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角質層のすみずみへ潤いを巡らせ肌の基礎体力を底上げ!

毎日のトレーニングで体力がアップするように、角質層の水分バランスを整えることで、肌の基礎体力を上げるトーニングローション。“アシタバエキス”“シソエキス”“コメ発酵エキス”など自然由来成分98%(水を含む)を配合。みずみずしいテクスチャーで角質層の奥深くまでスッと浸透し、潤いを巡らせる。ラベンダーとミントをベースにしたハーブガーデンのような爽やかさに、マジョラムのスパイシーな甘さも感じさせる香りも特徴的。日々のストレスからも開放してくれる。

アスレティア コアバランス トーニングローション 150ml ¥5,500

 
profile
川上未映子
かわかみみえこ/1976年大阪生まれ。独特の感性で小説家、詩人として多彩に活躍。’08年『乳と卵』(文藝春秋)で第138回芥川賞を受賞。その後も『ヘヴン』(講談社文庫)、『あこがれ』(新潮文庫)など話題の著書多数。待望の最新長編『夏物語』(文藝春秋)も人気。

 

『美的』2020年9月号掲載
撮影/中川十内 構成/小内衣子(PRIMADONNA)

※価格表記に関して:2021年3月31日までの公開記事で特に表記がないものについては税抜き価格、2021年4月1日以降公開の記事は税込み価格です。

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