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2025.7.2

俳優・中越典子さん「シミやシワが増えた分、感性は豊かになっている」美しい人の美の習慣|美的GRAND

スキンケアブランドのC Mで見かける度、その明るい笑顔にハッとする。捉われず、楽しく。中越さんの日々が潤う理由は?美しい人の美の習慣をご紹介します。

中越典子さん|笑う、潤う、自由になる。

「シミやシワが増えた分、感性は豊かになっている。いつも笑っていることが、幸せにつながると思う」

シャツ¥23,000、パンツ¥25,000(バウ インク〈エステ〉) ネックレス¥173,800(マリハ) バングル¥41,800、重ねづけしたゴールドリング¥22,000、シルバーリング¥19,800(イヴェット) ベルト、シューズ/スタイリスト私物

「今日、メイク濃くない?」「ちょっと地味かも」。中越さんは日々のメイクに辛口のアドバイスを受けている。ご意見番は、7歳の長女。

仕事への後ろ向きな思いは子育てで消えた
「いつも冷静な意見をくれるので頼りにしています(笑)。2歳からネイルが好きで、最近はファンデーションに興味津々。好きなこと、やってみたいという思いを狭めたくないので、時々ふたりでメイクし合いっこをするんですよ。その代わり、すぐに落として、クレンジングの大切さも伝えています。彼女はほっぺにハートを描いたりと、自由な感性が楽しいんです」

中越さんの明るく、はつらつとした印象も、ナチュラルな美肌も変わらない。それでも、敏感肌は年齢と共にゆらぎがちになり、一喜一憂することもある。

「鏡を見る度に『うわーっ』と思うことはしょっちゅうです。健康のためにも太陽の光を浴びたいので子供たちと外に出かけては、うっかり日焼けをしてシミを増やしたり。笑うと目尻や鼻筋にシワが目立つし、顔全体にパーンとしたハリがなくなりました。でもおかげで、病気がちな役を演じたときはくまも生かせ、ほぼノーメイクで臨めました(笑)。そういう自分もさらけ出せるようになりましたね。シワもシミもあるのが私ですし、シワが増えた分、知識や経験も増えて、そこからにじみ出てくるものもきっとある、それが私らしさになるのだと思って。シワを気にして表情が暗くなるよりは、私は笑っていたいですし、それがいい循環を生むと思うんですよ。それに笑っていればハリが出ますし(笑)」

スキンケアは敏感肌に負担のないものを選び、できる範囲でケア。メイクは艶感を意識し、チークを入れる位置も顔の変化に合わせて変える。食事は食べたいものを我慢しすぎない、代わりに塩や砂糖、酢やオイルなどの調味料は「少しいいもの」を選ぶ。梅干しやキムチ、海藻も欠かさない。

「コーヒーやお酒も大好きですが、体がどこかぼんやりするときは飲みません。体に入れるものは、体の声を聞きながら取り入れるようになりました。最近はホーリーバジルティーにハマっています。抗酸化作用もあるので、朝に煮出して仕事にもっていったり。そうして肌も体も、自分なりにベースを整えて、チャンスがきたら思いきって挑戦できる自分でいたいですね」

「(芝居が)面白くないんだよ」。20代の頃に言われた言葉がずっとしこりとなっていた。「自由に演じて」と言われても動けない。自分で選んだ仕事へのコンプレックスが消えなかった。

「女は50代が楽しい」。太陽のように明るい存在に
「お芝居が下手という自覚から自信がもてなくて。でも、舞台の経験を積む中で度胸がつき、子育てにも助けられました。守るべき存在ができたことでウジウジ悩む時間はないと思うと、ネガティブな思いが消え、下手だと思われてもいいから全力でやろうと思えるようになって。周りからどう見られているかということもあまり気にならなくなりましたね」

子育てとのバランスをとりながらの仕事でも、オファーは絶えない。仕事、子育てと多忙な毎日で、唯一のひとり時間が朝。早朝、家族がまだ寝ている時間に起き、自分のためだけにコーヒーを淹れ、本を読んだり、映画を観たり。1時間に満たないつかの間、感性や感情を豊かに育てる。最近は、10代、20代の頃に好きだった映画を観ているそう。

「今だとどんなことを感じるのだろうと思いながら観ると、当時好きだったシーンは今も好きなんですよね。大好きなアル・パチーノの映画『セント・オブ・ウーマン』の胸が締めつけられる感じはやっぱりいいな、とか。早朝から感情が忙しいです(笑)。私は自分をどう磨くかをいろいろ考えるより、好きなことに触れる時間をもつことにしました。人生を楽しんでいる方は自信に満ちているし、素敵だと思うから。今はお花を生けたり、陶芸をしたり、お人形を作ったり、推しのパク・ソジュンさんの作品を観たり(笑)。好きなこと、楽しいと思える時間があると心も穏やかになるし、それが自分を磨くことにもつながって、素敵な作品と巡り会えたらいいなと思います」

「女は50代がいちばん楽しいのよ」。先輩俳優の高橋惠子さんに言われた言葉を、お守りのように大切にしている。

「40代よりももっと解放されて生きられるという意味だと思っています。内面は言葉に表れると言いますが、先輩方のように、凜とした大人の品や思いやりを美しい言葉で自然に表現できるような素敵な大人でありたいですね。そして太陽のように明るく、時々雲に隠れたりしながらも、周囲を包み込めるような存在になれたら、というのが今の目標です」

「好きなことに触れる時間をもつこと。それが、自分を磨くことになり、いい出会いを導く気がする」

Profile
なかごし・のりこ/1979年佐賀県生まれ。 ’99年に俳優デビュー。『王様のブランチ』で注目を集め、2003年の連続テレビ小説『こころ』でヒロインを務める。ドラマ『特捜9』シリーズなど多くの作品で活躍。近年の出演作にドラマ『婚活1000本ノック』『憶えのない殺人』、映画『シンペイ~歌こそすべて~』など。『ナンバーワン戦隊ゴジュウジャー』(毎週日曜9時30分~、テレビ朝日系)に出演中。2児の母。

『美的GRAND』2025夏号掲載
撮影/野呂知功(TRIVAL)ヘア&メイク/石川奈緒記スタイリスト/岡本純子(人物)、洲脇佑美(静物)構成/松田亜子

※価格表記に関して:2021年3月31日までの公開記事で特に表記がないものについては税抜き価格、2021年4月1日以降公開の記事は税込み価格です。

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