渡辺佳子のナチュラルコスメ入門（68）モロッコのバラを求めて。「ローズ ド マラケシュ」誕生秘話

前回、最新製品をご案内した「ローズ ド マラケシュ」。モロッコのライフスタイルを伝える先駆け的な存在として、もうよくご存じの方も多いと思いますが、改めてブランド創設に至るお話を伺ってきました。

創設は、今から約10年ほど前、2004年に創設者の板橋マサ江さんがモロッコに遊びに行ったことに始まります。マラケシュのスーク（市場）でたくさんのバラ のドライフラワーを見つけた板橋さん。聞いてみると、バラの谷という場所があって、5月にバラが咲き誇るという話。そこで急きょ通訳とドライバーを探し、 陸路6時間かけてバラの谷「ムグナ峡谷」へ導かれていったのでした。

モロッコのバラはダマスクローズ、4月末から5月初旬のわずか2週間の間にしか花を咲かせない、しかもその開花のタイミングは毎年違います。
現地では開花時期になると、地元の女性たちが総出で花びらをひとつずつ手で摘んで集めます。それを集めて水蒸気蒸留法で抽出し、ローズウォーターや精油を 生産しているのです。時期になると村中がバラの香りでいっぱいに。お店にはボトル詰めされたローズウォーターが並び、まさにバラ祭りの様相。

「ちょうど満開だったバラの香りが、体に満たされていくのを感じたのですよね」と板橋さん。
「モロッコのバラは野生のバラなんです。そういう野生のバラの香りを嗅いだのが初めてで、感激してしまいました」

この体験以降、なんと2ヶ月に1度というペースでモロッコに通い、バラの農家さんを訪ね、現地のエステやハマムを見学し体験し。そうしているうちに、モロッコ女性たちに代々伝わる特別な美容法を知っていきます。

ガスール（粘土）を使ったヘアケアの方法、モロッコに自生しているアルガンツリーの実の種子にある芯から採れる貴重なアルガンオイルが、万能オイルとして使 われていること。「こうした自然を上手に利用した美容法を日本の人にも知ってもらいたい！」そういう思いで立ち上げたのが、ローズ ド マラケシュでした。

記念すべき最初の製品が、ガスールを使ったクレイシャンプー。

クレイシャンプー　200g ￥2,200（税抜）

ミネラル豊富なモロッコ産のガスールが、汚れや過剰な皮脂を吸着して取り除く。モロッコ溶岩クレイ、アルガンオイル配合で、香りづけにダマスクバラ花油が使われているというモロッコの自然の恵み満載のシャンプー。ノンシリコンで作られています。

モロッコ産ダマスクローズをメインに打ち出したシリーズは、今ではブランドを代表する顔となっています。現地の農家さんから直接買い付けるため、農薬を使わない自然栽培で質の高いバラの素材が手に入ります。

ローズオイル　60mL ￥4600、120mL ￥8500（ともに税抜）

98％以上アルガンオイルを配合し、ダマスクローズとゼラニウムのエッセンシャルオイルを添えた美容オイル。

セラム ド ローズ 120mL ￥4400（税抜）

ダマスクローズの蒸留水とローズオイルを組み合わせた二層タイプの美容水。みずみずしい使用感でいて後肌はしっとり。
化粧水と乳液、美容液をかねたお手入れが可能です。

■渡辺佳子プロフィール・その他の記事　https://www.biteki.com/author/watanabeke/
■ブログ　『テクマクマヤコン フルスロットル』　http://tekumaku12.exblog.jp/

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