アユーラの入浴剤と漫画『あさひなぐ』でスイッチ上げを! 連載・薬剤師 津田マリエの“効く”漫画&コスメの処方箋
美的世代の女子は、恋に仕事にプライベートに、悩みやストレスもいっぱい。そんな沈んだ心をものの20〜30分で、スッと軽くしてくれる漫画をご紹介。この連載は、年間300本以上の作品を読む、薬剤師の津田マリエさんが、悩みや症状に合わせて“心が元気になる漫画とコスメ”を毎回処方。読んで、試して、心も見た目も引き上げちゃいましょう!
© こざき亜衣/小学館
しんどい時に、元気をくれる作品!
「マイナーな薙刀(なぎなた)部に所属する高校生たちの青春スポ根漫画。映画化もされた作品ですが、9月30日に発売された34巻で堂々完結。個人的なことで大変恐縮ですが、毎巻発売を楽しみにしていた身としてこれだけは言わせていただきたい! こざき先生、9年半もの長い間、本当にお疲れ様でした。素晴らしい作品をありがとうございます!これからもしんどいときは『あさひなぐ』を読み返して元気をもらいたいと思います!」
処方箋No.29
・こんな症状におすすめ
新しいことを始めたいけれど、出来るか心配で勇気が出ない。自分なんか特別じゃないと思ってしまう。
・処方マンガ
「あさひなぐ」こざき亜衣(小学館)
・薬効
新しいことに挑戦する勇気をもらえる。特別である必要はないと思える。
・副作用
全34巻なので、ハマると寝れません。
・何巻まで処方
まずは3巻まで。3巻まで読むと高確率でドハマリ! 合宿編まではぜひ!
・あらすじ
二ツ坂高校に入学した東島 旭(とうじま あさひ)。中学まで美術部で、高校は運動部に入ろうと思うものの、周りはガチめな運動部ばかり。しかし薙刀部の先輩からの「スポーツに縁のなかった人間がある日突然全国にその名を轟かすようになる。薙刀は高校部活界のアメリカンドリーム!なのよ」という謳い文句に感動し、入部を決める。チビで運動が苦手な旭がインターハイを目指す! なぎなた青春スポ根漫画!
心にささる!元気になるPOINT
血の通った青春ドラマが魅力
© こざき亜衣/小学館
「薙刀部に入部した旭でしたが、同じく1年生で入部した長身のさくらや剣道経験者の将子(しょうこ)に比べて、自分は何にも取り柄がないと落ち込む。それをみかねた薙刀部のエースで2年生の真春(まはる)から「3人いれば3通りの強さがある。それが薙刀よ。」と旭でもできる必殺技を教えてもらうことに。そして「強くなりたいなら、無茶をするの。女は度胸よ。」という真春の言葉を胸に、ひたすら稽古にはげむ毎日が始まります」
© こざき亜衣/小学館
「この漫画の面白いところは、主人公が急に薙刀が強くなるわけでもなく、わりと地道に努力して部員とともに成長する様子がリアルに描かれているところ。そして同期や先輩、他校のライバルたちなどが等身大で本当に魅力的。
例えば、2年生で部長をつとめる野上えりは、しっかりものだが薙刀は特に強いわけでも、弱いわけでもない。もちろん毎日稽古はするけど、人一倍努力するわけでもない。団体戦では真っ向勝負より勝つためにずるいオーダーもする。でも、えりにはえりの葛藤や信念があり、他の部員とぶつかることも。このえりという存在がこの漫画をよりリアルにし血の通った青春ドラマにしているように思いました。(というのも、運動部でえりみたいな立ち位置にいる人って結構多くないですか?)
そして二ツ坂高校のメンバーの話はもちろん、他校のライバルたちを掘り下げたエピソードなどもとても秀逸で、うっかりライバル側を応援したくなったりすることもしばしば。部員たちの掛け合いが面白く笑えるシーンと真面目なシーンのバランスがいいので飽きることなくずっと読めます。共感できる登場人物が1人はいるはず!」
完璧な主人公ではないからこその魅力
「新人戦を控えた旭たち薙刀部は、薙刀専用の道場があるお寺で5泊6日の夏合宿をすることになります。そこには鬼の尼僧・寿慶(じゅけい)による地獄の稽古が待っていた! 初日から夜の8時まで続く厳しい稽古に悲鳴を上げる部員たち。
© こざき亜衣/小学館
そして二日目の朝、旭だけが午前中は稽古ではなく掃除と水汲みをするようにと寿慶から命じられます。その水汲みとは、階段(恐ろしく長い)の下にある井戸でバケツに水を汲み、階段を登ってドラム缶をいっぱいにするという過酷極まりないもの。合宿3日目の朝、寺を出て逃げようとするさくらが見たものは、必死でバケツを担いで階段をのぼる旭の姿でした。それを見たさくらは目に涙をため合宿に戻るのでありました。
「強くなれるかどうかは、今はまだわかりません。でもたったひとつ確かな事は、今この瞬間私が踏み出す一歩は、私だけのもの」
旭がバケツを担ぎ階段を一段一段登りながらのセリフはグッとくるものがありました。まわりと違い経験者でもなければ力も強くない、分かった上で、それでも頑張っている旭の姿は、頑張るのに遅すぎることなんてないなと勇気をもらえます!」
© こざき亜衣/小学館
© こざき亜衣/小学館
「最終巻のあとがきで作者のこざき先生が仰っていたのですが、「あさひなぐは、何者でもない人々の物語です。」「誰しもが神様に選ばれず、何者でもない自分を突きつけられながら、それでも必死に闘っている。」という言葉がとても印象的でした。漫画の主人公というのは特別な才能やバックグラウンドがあったり、見た目が美しかったりというものが多いかと思います。旭は主人公にしては、あまりにも普通というか、特別な才能があるわけでもなく、運動神経がいいわけでもない。一生懸命で真っ直ぐなんだけど、貪欲で情けないところも沢山! 決して完璧な主人公ではないのですが、不器用だけど腐らず努力するその一生懸命な姿に愛着が湧いてきます。
私もそうなのですが、幼い頃は自分が大きくなれば、いつの日かきっと特別になれると夢を見ながら歳をとり、自分が特別になれる日はこないと気づいてしまうという経験がある人って結構いるんじゃないでしょうか。しかし何者でもない旭たちが、ときにはずるく弱く、そしてときには強く逞しくひたむきに頑張っている姿をみると、不思議と思うのです。「何者か」になることも「特別」になることも必要ないんじゃないかと。だって特別な何者かでなくても彼女たちは本当に輝いているから。
強くなりたい、これから新しく何か始めたいすべての方にエールを送る作品。新しいことを始めたいが出来るか心配で勇気がでないとき、何かにつまずいてしまったとき、旭たちがそっとあなたの背中を押してくれるはず!」
パワーアップした25年愛され続ける入浴剤をプラスしよう!
34巻と長く愛された漫画と同じように、25年間愛されているアユーラのロングセラー入浴剤『メディテーションバス』がリニューアル。安らかな香りはそのままに、リラックス成分を新配合して、よりおだやかな瞑想風呂を叶えてくれます。新しいことにチャレンジした日は、心安らぐバスタイムで心と体を癒してみては?
リラックス成分新配合でおだやかなバスタイムに
アユーラ メディテーションバスt300mL ¥2,000
ローズマリー、カモミールなどをブレンドしたアロマティックハーブの安らかな香り。2層タイプの入浴剤で、湯けむりのような乳白色のお湯に。ストレスホルモンを減少するといわれるリラックス成分を新配合。保湿効果とうるおい密封トリートメント効果を同時にもたらして、しっとりなめらかな肌へと仕上げてくれる。
【プロフィール】
漫画を処方してくれたのはこの方!
◆津田マリエさん
ドクター津田コスメラボCEO。皮膚科医の母を持ち、幼い頃から美容に馴れ親しむ。また、薬剤師の免許を持ち、インナービューティにも精通。インスタグラム(@marie_tsuda1079)でも、日々美容情報を発信中。
※価格表記に関して:2021年3月31日までの公開記事で特に表記がないものについては税抜き価格、2021年4月1日以降公開の記事は税込み価格です。