松本若菜さん『美的GRAND夏号』表紙スペシャルインタビュー|美的GRAND
確かな演技力と存在感で、作品やCMのオファーが絶えない松本若菜さんが、40歳になった。1年半ぶりの表紙撮影ではいつもと同じ、飾らない、明るい笑顔。環境や見える景色が変わっても、大切なものはずっと変わらない。“遅咲きのブレイク”という枕詞はもう必要ない。ゆっくりと積み重ねてきた時間の深さが表れた表情は、いつも私たちに、楽しさと心地よい希望を見せてくれる。
松本若菜 熱(いきら)ず、驕(おごら)ず。
トップス¥49,500(ショールーム セッション〈サヤカデイヴィス〉) ピアス¥39,600、右のリング¥24,200、左のリング¥28,600(エルディスト〈バー ジュエリー〉)
MAKE-UP POINT
薄桃から紫に色づいていくような目元。果汁がじゅわりと満ちたような温かみのあるグレープのアイカラー、青みのあるくすみピンクのリップが透明感を引き出す。
ワンピース¥152,900(コロネット〈フォルテ フォルテ〉) ピアス¥17,600、ペンダント¥32,500、チェーンネックレス¥71,500、右薬指先のリング¥26,400、右薬指奥のリング¥28,600、左人差し指のリング¥28,600、左中指のリング¥24,200(エルディスト〈バー ジュエリー〉) バングル¥33,000(エスケーパーズオンライン〈アダワット トゥワレグ〉) ハット/参考商品(ブティックサロン ココ〈アキオ ヒラタ オウコ〉)
心に余裕がなくなりそうなとき程、丁寧に仕事をする。流れ作業にならないように
MAKE-UP POINT
目元はシアーなベージュピンク、リップはツヤのあるブラウン。色を程よく引き算した、一見巧まざるメイクが、ドラマティックなワンピーススタイルを知的に、ヘルシーに見せる。
日焼け止め、パジャマ、ピラティス…シンプルなステップを大切に
トップス¥74,800、スカート¥101,200(ザ・ウォール ショールーム〈ハルノブムラタ〉) ピアス¥53,900、ペンダント¥53,900、2連チェーンネックレス¥101,200、右薬指先のリング¥26,400、右薬指奥のリング¥28,600、左のリング¥24,200(エルディスト〈バー ジュエリー〉) インナー/スタイリスト私物
撮影の日、スタジオ入りの際に履いていたのはジル サンダーのエッジの効いたミュール。2月に40歳になった自分への贈り物として買ったのだという。
「今まではスニーカーばかりでしたが、海外の映画を観ていると足元のおしゃれがとても素敵で、最近、これまであまり選ばなかったようなブーツやサンダルも楽しむようになりました」
少し前、21歳の姪が美容師として働く店にサプライズで訪れた。大人の女性に成長したその姿に、思わず涙したそう。
「確実に年々涙もろくなっています(笑)。彼女が成長してきたのと同じ20年を私も歩んできたのだと思うと、お芝居のためにも、これからもっと人生の経験値を上げていきたい、苦手意識から避けていたようなことにも挑戦していこうと思っています。実はつい先日、子供の頃から敬遠しがちだった白和えを改めて味わうと、そのおいしさに感動しました。この年だからこそわかる本質的な良さもあると思うので、40代は怖がらず、何にでもトライしていこうと思っています。その先に思ってもみなかった面白い世界が開けるかもしれないですものね!」
肌を褒められると自分も褒められたようでうれしい――。本誌にもメイクページを中心に出演してくれている松本さん、改めて美容の大切さを実感する中で、スキンケアは基本に立ち戻り、シンプルなステップを大切にするように。そのひとつが「日焼け止めを落とす」こと。
「顔はメイクと一緒にクレンジングで落としますが、体は意識したことがなかったんです。でも、日焼け止めをつけた肌のきしみは取りたくて、ボディソープでごしごし洗っていたのですが、体にも顔用のクレンジングを使って日焼け止めを落とすようにしてみると肌が柔らかくなり、その後のボディケアでもしっかりと潤う感覚がありました。つけることと同じくらい、落とすことは大事ですね。寝るときはこれまでTシャツやスウエットを着ていましたが、最近、パジャマを着て寝ると不思議とちゃんと眠れて、目覚めもスッキリ。パジャマを着ることで、肌も頭も眠るという行為にちゃんと切り替えられているのかもしれませんね」
35歳でヘルニアの手術を受けた後、しばらく運動ができなかった。落ちた筋力を取り戻すために始めたピラティスは1年続いている。筋力が戻り、自分の体を自分の思いどおりに動かせるようになったことは、芝居にも生きている。
「つまずくようなちょっとした動きでも、お芝居で行うと体には不自然な動きになり、筋肉痛になることもありましたが、それがなくなりました。今は5日置きに行くペースが合っているようなので、必ず次の予約を入れて帰るんです。体を動かす、ほぐすことの大切さを、40代になって改めて感じています。何より、先生が通っていることを褒めてくれるのでやる気に(笑)。褒めるって大事ですね」
MAKE-UP POINT
美しい動きを演出するクリーンでエレガントなセットアップには、色を抑えたナチュラルなメイクで。目元、頬、口元で静かに溶け込むベージュがニュートラルな魅力を引き出す。
『美的GRAND』2024夏号掲載
撮影/長山一樹(S-14) メイク/松井里加(A.K.A.) ヘア/TAKESHI スタイリスト/青木千加子 構成/松田亜子
※価格表記に関して:2021年3月31日までの公開記事で特に表記がないものについては税抜き価格、2021年4月1日以降公開の記事は税込み価格です。