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2024.6.1

シャネル・ネクサス・ホールで「Borrowed Landscapes フェイイ ウェン|パン カー 二人展」を開催中

2024年5月22日から銀座「シャネル・ネクサス・ホール」にて『Borrowed Landscapes フェイイ ウェン|パン カー 二人展』を開催中。先駆的な作品で注目を集める中国出身のアーティスト、フェイイ ウェン(Feiyi Wen)とパン カー(Peng Ke)による展覧会です。レンズを通した表現をベースとし、さまざまなメディア技法を探求してきた二人の新作を展示しています。

展示テーマは「Borrowed Landscapes」

©️CHANEL

2024年に20周年を迎える、シャネル・ネクサス・ホールが新たなプロジェクト展開。本展はシャネルのグローバルアドバイザリーでUCCA現代アートセンター(UCCA Center for Contemporary Art)のディレクター、フィリップ ティナリをキュレーターに迎える第二弾です。

驚異的な経済発展を見せていた1990年代の中国生まれで、それぞれ海外で学びアーティスト活動を開始した共通点をもつフェイイ ウェンとパン カーは、写真を根ざした活動を展開。我々を取り巻く現代の状況を思慮深く見つめる方法を提示しながら、レンズを通した表現をベースにさまざまなメディア技法を探求し表現の幅を広げています。本展のタイトル「Borrowed Landscapes」(借景)という概念は、二人の作品を比較しながら考察する方法を提示してくれます。

中国現代アート界を代表する若手女性アーティスト

Feiyi Wen
©CHANEL

 

フェイイ ウェンは、ロンドン在住で2020年にスレード美術学校(UCL)でファインアートの博士号を取得。写真に映されたイメージと、見るものが見ようとするイメージとの関係に関心をもち、追求し続けています。自然や風景を主題に撮影しており、なかでも中国の山水画を想起させるような、日本で撮影されたように見える題材や構図は、実際には彼女が住むイギリスのウェールズで撮影されているものです。

Peng Ke
©CHANEL

パン カーは中国と北米を行き来しながら、アジアの近代化の過程、特に人口の多い都市において集団から生み出された文化・歴史に長年関心を寄せています。そして創作を通じて、急速な発展を遂げる地域で育まれる熱狂や嘆き、レジリエンス、土地と結びついた生活を検証しています。

自然や風景、アジアの近代化による文化・歴史をテーマにした新作を展示

Feiyi Wen, The Untitled from Seeing a pine tree from your bedroom window©CHANEL

写真表現を探求しながら、露出レベルや現像技術、用紙や印刷の手法などの試行錯誤を重ねてきたウェンは、ゼラチンシルバープリントとライスペーパーにジーグレー印刷をした新作16点を公開します。

Peng Ke, (左から)The Boiling Cancer,
Dance Floor, A Billiard Room in Hailar©CHANEL

カーは2022年に発表した、中国の出稼ぎ労働者の居住空間や、彼らが多く住む「アーバン・ビレッジ(城中村)」(都市のなかに取り残された、労働者の密集居住エリア)を題材にしたシリーズ『Bay Windows(出窓)』の続編となる6点の新作を公開。パンカーの窓やスクリーンをモチーフにした躍動的な作品は、組み合わされた部材で、記号論的な表現を混在させ、社会的変革の中で生きる人々の哀愁を想起させるような構図を作り上げています。

中国現代アート界における新しい世代を代表する作家の展覧会、今回は転換となる重要な新作を発表します。自然の風景を思慮深く観照するフェイイ ウェン、人工物を両儀的に受け入れるパン カー、二人の相反する作品の世界観をぜひ体感してみてください。

  • ©CHANEL

  • Feiyi Wen, The Untitled from Seeing a pine tree from your bedroom window©CHANEL

  • ©CHANEL

 

Profile

フェイイ ウェン Feiyi Wen 文非易
1990年中国、北京生まれ
英国ロンドンを拠点に活動するビジュアルアーティスト、写真家、研究者。ロイヤル・カレッジ・オブ・アートの写真学で修士号を取得後、スレード美術学校(UCL)でファインアートの博士号を取得。主な活動は、写真、版画、文章、本作り、動画、オブジェ・キャスティング、インスタレーション、サウンド・レコーディングなど。近年は、ApertureGalleryでのグループ展「BeyondBoundaries」(ニューヨーク、2018年)、EliKleinGalleryでの「Renew-ARecentSurveyinChineseContemporaryPhotography」(ニューヨーク、2022年)、フォト シャンハイでの「TheComingImage」(上海、2015年)、北京フォト ビエンナーレでの「Unfamiliar」(北京、2015年)、テート ブリテンでの「StreetPhotography」(ロンドン、2014年)などで作品を展示している。また2016年にフォトロンドンでマグナム・グラデュエート・フォトグラファー・アワードを受賞。

パン カー Peng Ke 彭可
1992年中国、湖南省生まれ深圳で育つ
現在は中国とアメリカを拠点に活動するビジュアルアーティスト、写真家。米国ロードアイランド州プロビデンスのロードアイランド・スクール・オブ・デザインを卒業。彼女の視覚言語は、都市の美学を解釈し急速な都市の変遷の中で個人的な経験や集団的な記憶を媒介する。その作品は、集団的・個人的領域に共存する隠された親密さと共有される疎外感を明らかにしている。
近年は、GalleryVacancyでの個展「GrandCityandSerendipitousTrésor」(上海、2021年)、JimeixArlesInternationalPhotographyFestivalでの個展「Agoramaniac」(厦門、2019年)、LianzhouMuseumofPhotographyでの個展「LeavingSpeed」(連州、2018年)、SaltProjectsでの個展「TheSecured」(北京、2018年)で作品を展示している。

 

Information

「Borrowed Landscapes」フェイイ ウェン|パン カー 二人展
会期:2024年5月22日(水)〜2024年7月15日(月・祝) 会期中無休・入場無料・予約不要
開館時間:11:00ー19:00 (最終入場 18:30)
会場:シャネル・ネクサス・ホール
東京都中央区銀座3-5-3 シャネル銀座ビルディング4F
主催:シャネル合同会社
シャネル・ネクサス・ホール事務局 Tel:03-6386-3071
詳細はこちら

※価格表記に関して:2021年3月31日までの公開記事で特に表記がないものについては税抜き価格、2021年4月1日以降公開の記事は税込み価格です。

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