渡辺佳子のナチュラルコスメ入門（4） セレブや著名人に愛されてきた超ロングセラー スキンフードとは?

ナチュラル＆オーガニックコスメの草分けであるヴェレダについて、長く語ってきましたが、それは、自然コスメを語る上で、避けて通れない知識や、ワードの解説も同時にできてしまうため。

というわけで、前回まで３回に渡って、ヴェレダの理念である、植物をリスペクトすることとそのアプローチ法、日本でのヴェレダの歩み、ヒット作などを振り返ってきましたが、今回は、昨年秋に発売されて以来、大人気となっているスキンフードについて。
そしてそこから、サスティナビリティという考え方についてお話したいと思っています。

まずはスキンフードについて。

実はスキンフードは、本国では、創業後まもなくの1926年に発売されていた商品なのです。

メディカルハーブとして知られている、サンシキスミレ（パンジー）、自然コスメ好きな方にはきっとおなじみの、カレンドラ、カミツレ、ローズマリーといった植物エキスが、荒れた肌を鎮静すると同時に、アーモンドやひまわりのオイルが保湿をするという設計。
こっくりとした重めのテクスチャーで肌をしっかりケアしてくれるチューブ入りのクリームです。

たとえば

＊手荒れが気になる、
＊かかとのひび割れやガサガサを本格的な初夏が来て、サンダルやミュールを履く時期までに改善しておきたい、
＊うっかり日焼けしてしまって敏感に傾いた乾燥肌を落ち着かせたい

などのタイミングで使ってみると、よさがすぐ実感できるかと。

こういうお助けレスキューアイテムって、美容目的だけでなく子供からお年寄りまで家族揃って使える常備コスメ的存在ですがそれこそヴェレダが、創業当初の理念として、ありたい理想の姿と掲げた目標であり、目指している世界なんですよね。

発売から86年たとうとしている超ロングセラーのスキンフードは海外で、すでに数々の美容賞を受賞し、デミ・ムーア、ウィノナ・ライダー、リアーナ、トリー・バーチなど各界の著名人、セレブリティに愛用されています。

そんなスキンフードに関しては、2011／2012秋冬のＮＹコレクション中の「ＮＹグリーンショー」でとてもおもしろい試みが！

グリーンショーというのは、エコ意識の高い11社のファッションブランドがリサイクル素材によるコレクションを発表するものなのですが、ヴェレダはそのオフィシャルスキンケアスポンサーを務めています。

そういう縁もあり、この時は、数々のリサイクルファッションを発表している、ゲイリー・ハーヴェイとコラボして何とスキンフード　ドレスを堂々発表！

スキンフード　ドレスとは、スキンフードのパッケージを350枚組み合わせて作られたリサイクルドレスなのですが・・

とてもリサイクル作とは思えない豪華なAラインでみずみずしいグリーン色が舞台に映えていますねー

創業当時から続く サスティナビリティという考え方

グリーン関連でいえば、ヴェレダ・ドイツの製造施設の屋上は緑化され、雨水を貯めて有効利用ができるようになっているそうです。
その貯められた雨水の２／３は土と植物から大気中へと蒸発→気温上昇をおさえる働きをしていて残りの雨水はハーブ庭園への水まきに使われているとか。

また、自然エネルギーへの転換も鋭意進められていてヴェレダのアメリカのオフィスは100％風力エネルギーでまかなわれ輸送には低公害車の利用を使っており、さらに2009年ヴェレダ・ドイツでは、グリーンエネルギー導入によって年間3000トンの温暖化ガスの排出削減に成功した・・などの努力も行われています。

これらや自然リスペクトまで含めて、すべてが「サスティナビリティ」に考慮した活動といわれますがサスティナビリティとは今の私達の生きている時代で、限りある資源が、将来使えなくなってしまわないよう、廃棄物処理などがもうできません、ということにならないよう、環境に配慮したうえで今の文明活動をしていこう、というような意味を持ちます。

つまりは自然を、水や紙などの資源を自分たちだけで使い切って知らん顔ではなく、将来の世代が永続的に使っていかれるよう配慮しながら使おう、そしてできるだけ同じものを保存できるよう工夫して何度もリサイクルして活用しよう、という広く長い視野に立った考え方。

これらは、自然化粧品の会社でなくとも気にしなければならない時代になってきていますが、自然化粧品のパイオニアであるヴェレダは、シュタイナー博士の哲学に基づいて、1921年創設時からその考えを貫いてきているというわけです。

■渡辺佳子のブログ　『テクマクマヤコン フルスロットル』
http://www.cafeblo.com/beauty/

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