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2023.2.1

ゲスト・RIKACOさん|作家LiLyの対談連載「生きるセンス」第3話「白Tデニムにスッピンで生きられる精神力」

その時々で訪れる人生の岐路。女性として、妻として、母として、社会の中のひとりとして、どうにもこうにも答えがでない時、先輩たちからの生きるヒントが役立ちます。憧れの女性とLiLyの対談エッセイ。【作家LiLy対談連載「生きるセンス」第5回ゲスト・RIKACOさん 】

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RIKACOさんが若くして悟った、本当の意味でのカッコいい人間像

「白いTシャツにジーンズで、
スッピンで生きられる人でいたい。
その年齢、その年齢の自分を、
いつも堂々と人に見せられる
“精神力”を身につけて生きていきたい
――――――って思ったの、21歳の時に」

それはまさに、現在56歳のRIKACOさんの姿そのもので唸ってしまう。そして、思い出す。RIKACOさんのインタビュー記事を読んで、彼女の年齢に対する価値観をとても興味深く思ったことを。

「若い頃から大人に憧れたこともないし、いつだってニュートラルな気持ちで目の前の年齢をこなしていくだけだから、歳をとるのを嫌だと感じる感覚もない」とRIKACOさんが言い切っていたことに衝撃と感銘を受けたのだ。
何故なら私自身とは、真逆だったから……。

子供の頃から大人に憧れ続けて生きてきて、いざ自分が大人になったらやっぱり“オトナの女”として生きることが性に合っていたようでとても心地よかった。そこまではよかった。が、40歳を間近に控えた頃から、自分がなりたいと思っていた大人とはあくまで“オトナのお姉さん”だったことに気がついて、自分の年齢とこれからくる外見の老化に焦り出したのだ(ダサッ……)。

もちろん、わかっている。中身を磨くことでしか本物の魅力など出ないこと。「二十歳の顔は親からもらったものだが、それ以降は自分の顔は自分の責任」だという有名なセリフが事実であることも年々実感している。

でも、それとはまた別として、撮影であがってきた写真を見れば、目尻のシワや頬のたるみをリタッチ(修正)して欲しいと思ってしまうし、ありのままの素顔を世間に晒すことへの抵抗感は年々強くなってきてしまっている。だからこそ、インスタグラムでも加工なしの素顔で笑顔をみせるRIKACOさんの「いつだって自然体でいられる生き方」に痺れてきた(人は、簡単にできることに対しては痺れたりしない)。

彼女が使った
「精神力」という言葉が
今回ストンと腹落ちした。

いつだって堂々と
「素顔」でいることには、
年々「精神力」が必要になってくる。

この場合の「精神力」とはつまり「自分自身に対する自信」とも言い換えられる。外見に自信があるからスッピンでいる、というよりも、自分の内側や生き方を含めたトータルでの自信が必要。

「今の自分、けっこうイイじゃん!」って自分自身が常に思っていなくてはできないこと。それは、「自分をイイ感じに仕立てて他人を一瞬だけ魅了する」よりも遥に難しいこと。

だって、写真の加工やSNSの発信の仕方で自分の外見や自分のライフスタイルを“盛る”ことなんて簡単にできちゃう時代。でも、そうやって一瞬だけ他人の目を欺くことはできたとしても、自分で自分は騙せない。「これはフェイクだ」と自分では分かりながら、他人の目に映る自分の姿を“盛り”続けていても、肝心な「自信」はすり減っていく一方だったりする。

そう考えると、RIKACOさんが言った「正直な心のまなざし」というキーワードは、自分が自分自身に向ける視線にだって当てはまる。

「どんな時でも“正直な心のまなざし”を
人に向けられる人でいたいって強く思ったの。
それが本当のカッコよさだって分かったから」

RIKACOさんの言葉を
頭の中で反復し、
改めて深く頷いている。

結局、「本当のカッコよさを追求する」というとハードルが世界で一番高いことのようにも聞こえるが、健やかに美しく生きるためには実はそれ以外の道はないことに気づかされる。他人に対しても自分に対しても、外面(ソトヅラ)を透視するかのようにして、その内側にある「心」に目をむけて「素顔」に対して「素直」であれ、ということなのだ。

「もちろん、スッピンと言ってもあまりに無防備になりすぎると年々ヤバいから(笑)自分の(理想的な姿の)テーマを何でキープしていくかなんだよね!」とRIKACOさんは笑ってから、具体的な美容法についても話してくれた。

「私の場合は、食べ物とか匂いとか。とにかく(テーマは)クリーンでいること。そう決めたところから、オーガニックにこだわりだして。昔は散々ジャンクフードも食べたしタバコも吸っていたけど、30代半ばくらいで一切やめたのね。

身体に入れるものが変わると、肌も変わってくるし心もどんどんクリアになる。みんなもそうしなさい!と言っているわけではなくて、あくまでも私の場合はね。ただ、自分の実感として、身体に入れるものを変えると全然違う! これは、心から思っていることなんだよね」

三度目の禁煙にまた失敗したばかりの私なので耳が痛いが、年齢を重ねるにつれて、食生活を含めた生活習慣の積み重ねこそが「美容と健康」にとっての最重要事項であることは実感している(また四度目の禁煙にも挑戦するつもり……)。

そして、RIKACOさんがテーマにしている「クリーン」というキーワードもすごくよく分かる。ただ生きているだけで毎日ピッカピカの子供たち(小学生と中学生)と生活していると、「若さとはつまり、清潔感である」という事実を目の当たりにするからだ。加齢や老いの1番の怖さは、シワやたるみなどではなく、ただ生きているだけで清潔感を失っていくことなのかもしれない、と気づいて怖くなったばかりなのだ。

「わかる、わかる。そうなの、そうなの! 誰だって、臭いおばさんにはなりたくないじゃない? この人臭いって思われるのはイヤでしょう? だから、いつも清潔にシャワーを浴びていたいし、ツルツルな肌でいたいな、とか。クリーンでいることがとても大事になってくるんだよね。

あとは、どんどん乾燥してくるから、私は外からも中からもオイル! 顔に塗るのはもちろん、コーヒーに入れたりして毎日オイルを飲むようにしている。

だけど、それでもやっぱり歳とともに、もう素足は出せないなぁとか、首のあたりのシミが増えてきたなぁとか、そういうのは出てくるわけ。だけど、それでも“心のまなざし”さえきちんとあれば、堂々と人と向き合える自分でいられるから、私は常にそうしていきたいなって思ってる!」

>>次回は2月14日公開
第4話「女性と性欲、40代の妹たちへ」

PROFILE
RIKACO:タレント。,66年生まれ。横浜市出身。13歳でスカウトされモデルデビュー。その後、育児をきっかけにオーガニックアドバイザー、ビューティースーパーフードマイスターの資格も取得。フードやアロマを通しメッセージを発信している。YouTubeはこちら。 プロデュースするライフスタイルブランド「LOVE GIVES LOVE」のほかinstagram @rikaco_official も大好評。

LiLy:作家。’81年生まれ。神奈川県出身。N.Y.、フロリダでの海外生活を経て上智大学卒。25歳でデビューして以来、女性心理と時代を鋭く描き出す作風に定評がある。著作多数。instagram @lilylilylilycom noteはこちら

文/LiLy 撮影/太田隆生 ヘア&メイク/高取篤史(SPEC)(RIKACOさん)、伊藤有香(LiLyさん) スタイリング/鈴木仁美(RIKAKOさん)

※価格表記に関して:2021年3月31日までの公開記事で特に表記がないものについては税抜き価格、2021年4月1日以降公開の記事は税込み価格です。

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