スキンケアニュース
2019.4.6

「艶肌は、生命力にして表現」小説家・川上未映子さんが考える美しさの条件とは?

小説家 川上未映子さんが考える、美しさの条件とは――。直筆メッセージとともに詳しくお話を伺いました。

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肌の美しさにはいろんな要素がある。
例えば透明感とかシワがないとか、たるみがないとか。しかしツヤというのは、これらすべてを上回る、違う次元にあるものなのだ。皆さんも覚えがないだろうか。生まれたての赤ん坊や子供の肌が問答無用にキレイなのは当然だけれど、しかし高齢の老婦人や、すっかり日に焼けてシミやソバカスがたくさんあっても、肌がぬれるばかりのツヤで光っている人を見て「おお……」と息を漏らしたことが。そこにツヤがあるだけで、わたしたちはその肌のもち主の生命力に触れたような気持ちになるのである。

これまで、さまざまな美しさに夢中になった。
パーツの小ささ大きさ、色、形……でも、最近のわたしがいちばん惹かれているのは生命力、つまりツヤなのだ。生きていれば、シミやシワができるのは当たり前。年齢を重ねたそんな肌に、寄り添うようにねぎらうように、そしてやっぱり笑顔で祝福するように、ツヤというものは自分が今こうして生きていることを包み込んでくれるもの。だからツヤのある肌を見ると、その人の内面や時間に直結するような独特の美しさを感じるのだと思う。

最近は優れたアイテムのおかげで、この生命力をたっぷりと表現することも可能になった。本当のツヤ、作り出す艶。いろんなツヤをまとうこと、求めることは、今自分がこうして生きていることと、とても密接につながっているのだと思う。

 

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小説家 川上未映子さん
美しく研ぎ澄まされた独特の表現力が話題となり、デビュー当初から芥川賞や中原中也賞など、栄誉ある文学賞を次々と受賞。本誌の人気連載『人生を変えるコスメ』も執筆する。1976年大阪府生まれ。

 

『美的』5月号掲載
撮影/三瓶靖友 ヘア&メイク/林 由香里(ROI) スタイリスト/辻村真理 モデル/スミス楓 構成/北川真澄、野澤早織

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