スキンケアニュース
2011.9.27

大高博幸の美的.com通信(71) えっ?まだ産ぶ毛ケアしてないの?特番・すっぴん美肌のための顔剃り教室

(写真提供:貝印)

昨年、『メトロポリターナ』という月刊のフリーマガジンで産ぶ毛剃りについて書いたところ、1年間の連載中、最大の反響がありました。その声の多くは、「産ぶ毛ケアは一応しているけれど、自己流の間違った剃り方をしていた」というモノでした。

最近になって僕の手もとに届いた貝印株式会社(日本で最も有名なカミソリの老舗)の調査レポートによると、首都圏で生活する女性たち(20~30代)の5人にひとりは、「顔の産ぶ毛の処理を全然していない or ほとんどしていない」コトが明らかになったそう。

また、男性陣に質問したところ、「女性の顔で特に気になるのは産ぶ毛」という答が1位を占め、そのうちの39.4%の男性は「見て見ぬフリ」を、19.2%の男性は「冗談っぽく指摘」し、17.3%の男性は「剃るように進言する」という回答が得られたそうです。
女性たちが「毛穴の開きや黒ずみを男性に気づかれたくない」と第1に考えているのに対し、男性陣は「伸びたままの産ぶ毛やヒゲ(!)」が何よりも気になり、少なからずゲンメツを感じている様子もうかがえました。

ココで一度まとめると、接近戦に肝心なのは“顔の産ぶ毛ケア”というコト。

では、産ぶ毛を剃ると、どんなプラスが得られるかについて列記してみましょう。
産ぶ毛を剃ると、産ぶ毛と一緒に古い角質も取り除かれるので、
(1)くすみが晴れて顔色が明るくなり、透明感もアップする。
(2)肌ざわりがスベスベ・なめらかになり、保湿力&再生力もアップする。
(3)スキンケア効果、特に美容成分の浸透効果がアップする。
(4)ファンデーションやパウダーのフィット感が大幅にアップする。

But、もしも乱暴な or 間違った方法で産ぶ毛を剃ると、肌に傷を負わせたり、新しい大切な角質まで削り取る破目に…。その結果、メークどころではない肌荒れを招き、それを繰り返せば、やがては修復困難なキメの乱れや肌色のムラ、シワの早期発生の直接的な原因ともなってしまいます。なので、正しい上手な剃り方を身につけるコトが、非常に重要となってくるのです。

では、産ぶ毛剃りに大切なのは?
(1)上質なカミソリを正しく上手に使うコト。
(2)上質なシェービング料で肌を守りながら、確実に一度で剃るコト。
(3)剃る前&剃った後の、ちょっとした注意も忘れないコト。

必要なモノ、その1。上質なカミソリ。
コレはもう、カミソリを作り続けて80年の貝印製品がオススメ。特に女性の産ぶ毛用に開発された以下の2品がイチオシです。
bi-hada(ビハダ)T型(2本入り、¥231)
bi-hada(ビハダ)L型(2本入り、¥231)

いずれも、切れ味のよさと肌への優しさ・安全性を両立させた、完成度の高い製品です。共に、保管に好都合なチャック付きのパッケージに収められています。
どちらを選べばいいのか…。それは、「その人の使いやすさによって選ぶのがイチバン」と答えると、無責任に聞こえるかも知れませんね。しかし、僕は「T型がカミソリに慣れていない方々にとって、より安全」と考えていたのですが、あるシェービングの専門家は「L型が使いやすいはず」とおっしゃっているので、こう答えるしかないと考えました。ただ、T型はグリップに安定感があって肌の上を滑らせやすく、L型はカーブが指にフィットしやすくて細かい部分も剃りやすいという長所が、各々にあります。なので、できれば両方を試してみてください(そうすれば、どちらのほうが相性がいいか、すぐに分かるはず)。
詳しくは、kai-group.comでチェックを。

必要なモノ、その2。上質なシェービング料。
乳液類で代用しても、まあOKですが、ベストなのはシェービング料を使うコトです。
昨年、『美的』の通販ページで扱ったオシエム モイスチャライジング シェイブジェルは女性専用の優秀品ですが、「150ml、¥9,450という価格が高すぎて、ちょっとためらう」という声が多く届き、僕も考えさせられてしまいました。

そこで紹介したいのが、以前J-WAVE(東京のFMラジオ局)のレギュラー番組でトークして、大勢のリスナーから大好評を得たクリニーク フォー メン エム シェーブ アロー ジェル(125ml、¥2,625)です。アロエ成分配合のジェルタイプで、1プッシュで首すじまで剃れる量が出て、肌にのせるとキメ細かいムースに変身。カミソリの滑りが抜群で、剃り残しなくスムースにシェーブできます。リスナーの女性から借りて使った彼氏が愛用者になったという話も数知れず…。その後、パッケージの色が変わったりしましたが、内容は以前のままです。

ミルキィなクリーム状の製品としては、今年の2月に新発売されたアヴェダ メン ピュアフォーマンス シェーブ クリーム(144g、¥3,150)がイチオシです。僕は顔&首&手指のシェービングによく使っていますが、5年の歳月をかけて開発された植物の複合成分=フィト アクティブ ブレンドが配合されていて、シェービングによるヒリつきや赤み、かゆみなどを抑える効果が実に素晴らしい優秀品です。

シェービング料としてNGなのは、洗顔ソープや洗顔フォーム(泡は立っても、産ぶ毛を浮かせたり、カミソリの刃の滑りをよくする効果はありません。それに剃り終る頃には、かすかな or かなりのヒリつきを感じる場合が少なくありません)。また、界面活性剤を多く含んだプチプラ系のシェービングフォーム類も、デリケートな女性の肌には僕はオススメできません。フェースクリームや美容オイル、クレンジングオイルなども毛が寝て逃げてしまうため、うまく剃るコトは難しいと思います。

その他に必要なモノは、スタンド型の鏡です。女性の産ぶ毛剃りは男性のヒゲ剃りとはちょっと違っていて、できれば椅子に座わり、テーブル上の鏡を見ながら落ちついて行なう必要があります。
また、剃っている途中でカミソリの刃をすすぐ必要があるので、お湯を入れるためのフィンガーボールのようなモノを用意しておくといいでしょう。

さて、いちばん重要なのはベストな剃り方。正しく効果的なカミソリの当て方については、貝印さん提供の図解を見ながら、しっかり実習してください。最後に、残るいくつかのポイントをお話しして、今日の講義は終わりとさせていただきます。

●剃る頻度は、20日~1ヶ月に1度くらいが基本。日焼け直後や生理中は避けるコト。
●脂性肌で角質が厚い場合は、剃る前日にスクラブをしておくとスムースに剃りやすくなります。ただし、剃った後は、肌タイプを問わず、スクラブは必ずお休みするコト。
●剃る前に、たとえば蒸しタオルなどを用いて、肌を柔らかい状態にしておくコト。夜の入浴後などならベストタイミングです。
●剃る時は、片方の手で肌を引っ張りながら、カミソリのヘッドのプラスチック部分が肌に添うくらいまで充分に寝かせながら剃るコト。
●同じ部位を何度も繰り返し剃らないコト。1度のストロークで剃り終えるコト。
●刃先にシェービングの泡 or クリームや産ぶ毛が詰まってくると剃り味が悪くなるので、なるべくひと剃りごとに、お湯で刃をすすぐコト。
●使用後のカミソリは、お湯で完全にすすぎ、自然乾燥させるコト。ティッシュペーパーで軽く水気を拭き取るぐらいはOKですが、力を入れてしっかり拭くと刃のコーティングに悪影響が出る場合があるので、注意が必要です。また錆びるのを防ぐために、バスルームなど湿度の高い場所には決して置かないコト。3~5回使ったら、新しいモノに替えるコト。以上です。では真面目に実習してから帰るコト。バイバイ

※価格表記に関して:2021年3月31日までの公開記事で特に表記がないものについては税抜き価格、2021年4月1日以降公開の記事は税込み価格です。

この記事をシェアする

facebook Pinterest twitter

関連記事を読む

あなたにおすすめの記事