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スキンケアニュース
2024.5.31

美白成分の浸透は、コスメの塗り方×肌状態で決まる!コスメを効かせる浸透方程式|美的GRAND

コスメの「効き」は、サイエンスで説明できる。美白成分の浸透は、コスメの塗り方×肌状態によって決まる。同じコスメでも、誰がどのように使うかで浸透が変わってくる――惜しみなくたっぷりと、すみずみまで丁寧に塗ること。肌を温かく潤った状態に保ち、心地よくお手入れすること。肌に良いと昔からいわれているスキンケアの手技は、実はサイエンスによる裏づけがあるものだったのです。

肌がぷるぷるに潤って「太って」いるとき程、浸透が高まる!美白効果を最大&最適化する塗り方をコスメ科学者が考案します。

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美白効果を最大&最適化する塗り方とは?美白コスメを効かせる4STEP

スキンケア・サイエンスコミュニケーター博士(工学)

次田 哲也さん

化粧品開発歴30年超のサイエンティストが提言。
「肌を包み込むようにしてじっくりと浸透させる」お手入れには、美白コスメを最大に効かせる科学的根拠があります

美白コスメは、肌の深い層に届けることで効きめを発揮する

シミやそばかすのもととなるメラニンは、表皮のいちばん奥まった場所(基底層のメラノサイト)から生まれます。だから、美白コスメを効かせたいなら、ある程度深い場所にまで浸透させた方がいい。私たちは、知ってか知らずかそのことを本能的に感じとっていて、「深く届け…!」と念じるように、じっくりと肌にコスメをなじませている人が多いはずです。でも、そんな「おまじない」的な自己流のワザではなく、きちんと根拠のある〝効かせる使い方〟を知りたい。そこで、肌の科学者・次田哲也さんに質問したところ、上にある数式が出てきました。方程式の答え【J】には、=イコールどれだけ肌に成分が入っていくのか、が示されているのだそう。

「この数式は『Fickフィック』の法則といって、物質がどれだけ肌の中に広がっていくかを計算できるものです。イコールの右にあるたくさんのアルファベット記号は、成分の浸透を高めるさまざまな条件を列記しています。例えばコスメの粘度が高いor低い、成分の粒子が大きいor小さい…そういったさまざまな条件を掛け合わせることで、 経皮浸透速度を測ることができます」(次田さん)

美白コスメによく採用されている、届けたい成分を必要な場所に届けて放出するリポソームカプセル技術、種類の異なるビタミンC誘導体を複数組み合わせて時間差で効果を発揮させる処方…そういった開発の工夫も、すべてこの方程式にのっとって読み解くことができます。最新の美白コスメは、計算式の答えがベストなものになるようにと、常に進化し続けているのです。

 

たっぷりと、丁寧に温めながら塗ると浸透が高まる

一方で、この方程式はコスメの成分表を分析するだけでは完成しません。なぜならば、コスメを「どう使うか」というユーザーの使用条件も答えに大きく関わってくるからです。ここで正解を先にお伝えします。成分の浸透を良くする条件は、以下の3つです。

【1】塗布量(たっぷりと不足なく塗る)

【2】時間(長期で連用する、パックなどで肌に長時間留める)

【3】皮膚バリア(潤っていて正常にターンオーバーしていて、厚みがある)

「当たり前のようですが、規定の量を(【1】)、続けて使う(【2】)ことがまずは大切です。そして、肌のバリア機能(【3】)を維持するためには、毎日のお手入れが重要となってきます」(次田さん)

バリア機能を高めるには、潤いを充分に与え、摩擦などの刺激を減らし、内側から肌本来の営みを健やかに整えることが必要です。それらをすべてかなえる、お手入れの方法があります。

「肌は、適度に温めるとバリア機能が高まります。手のひら全体で肌を包み込んで温めるように、ハンドプレスしながらコスメをなじませましょう。深呼吸しながら、パックするようなイメージでゆったりと。そうすれば肌にコスメを留める時間が長くなる上、癒しホルモンといわれるオキシトシンも分泌されて内側からの活性化にもつながります」(次田さん)

コスメの効きを高める方程式
=洗顔+導入美容液+化粧水・美容液・乳液 クリーム・パック

『美的GRAND』2024春号掲載
構成/もりたじゅんこ

※価格表記に関して:2021年3月31日までの公開記事で特に表記がないものについては税抜き価格、2021年4月1日以降公開の記事は税込み価格です。

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