メイクアップニュース
2017.11.1
「水の香り」ってどんな香り? 今も愛され続けるイッセイミヤケの香水の魅力
香水という伝統文化に一石を投じた「水」の香り
香水文化は、フランスを中心とするヨーロッパで開花し、貴族のエチケットツールとして発展していった。最近こそ、天然香料にこだわった香りに人気が集まっているが、その前はオリエンタルで官能的な香りが主流だった。そのトレンドの流れを変えるべく現れたのが、「ロードゥ イッセイ」。日本人デザイナー三宅一生が92年に発表した、「水」そのものを表現した香りである。
三宅一生は、38年広島生まれ。幼少期から優れた美的センスを発揮、大学でデザインを学ぶ。27歳でパリ、31歳でNYへ渡り研鑽を積んだ。
素材から開発した衣服作りを行い、代表例が93年に発表した「PLEATS PLEASE ISSEY MIYAKE」。アクティブな女性のために作られ、今もなお世界中で愛されている。そんな彼が初めて手掛けた香水は、高貴な花々と、神秘的なウッディな香りで描く「水」。香水に慣れていない日本人女性たちに、〝軽やかで上品な香りを纏う新習慣〞を与えた。普遍的でピュアな香りは、時代を超えて愛され続けるに違いない。
『美的』11月号掲載
撮影/山口恵史 スタイリスト/笠原百合 デザイン/Jupe design 構成/小内衣子(PRIMADONNA)
※価格表記に関して:2021年3月31日までの公開記事で特に表記がないものについては税抜き価格、2021年4月1日以降公開の記事は税込み価格です。