便利だけど気をつけて!「ベビーパウダーのメイク使用」意外な落とし穴
少し涼しくなりましたが、まだ半袖で過ごしたい日もありますよね。朝はキレイに仕上がったベースメイクも、昼過ぎにはドロドロになってしまう方も少なくないでしょう。
テカリやメイク崩れが気になる方の中には、ベビーパウダーをファンデーションの前につけたり、フェイスパウダーの代わりにして、サラサラ肌をキープしている人もいるよう。
しかし、本来赤ちゃんのあせもやオムツかぶれ防止のためのベビーパウダーは、顔に塗っても大丈夫なのでしょうか。今回は、コスメコンシェルジュの資格をもつ筆者が、ベビーパウダーメイクの真相を解説します。
■ベビーパウダーの安全性
もともとベビーパウダーは、赤ちゃんの肌を守るためのもの。たくさん汗をかき、摩擦で荒れやすいベビーの肌をサラサラにして滑りをよくさせることで、オムツかぶれやあせもなどの肌トラブルを防いでくれます。赤ちゃんでも使えるものなので、“大人が顔に使うと危険”ということはありません。
メーカーなどによっても異なりますが、ベビーパウダーの主成分はタルク。タルクと聞くと、過去に韓国で、アスベストに汚染されたタルクが使用されたコスメが回収されたことなどを思い出す方もいるかもしれません。
しかし、現在日本では厚生労働省が定めた基準に基づき、安全確保された原料を用いるよう規制されています。
■ベビーパウダーのメイク使いはアリ?
安全なベビーパウダーですが、乾燥が気になる方がメイクアップに使うのはあまりおすすめしません。その理由は、肌の乾燥を助長させてしまう恐れがあるから。
上述のとおり、ベビーパウダーは汗をかいてもサラサラ肌をキープしてくれます。それは、主成分であるタルクの粒子が肌表面に並ぶことによって、その粒子の隙間から水分が吸い上げられるように蒸発していくためです。
体温が高く、汗やおしっこで蒸れやすい赤ちゃんに使う場合は、かぶれやあせもなどの肌荒れを防ぐことができるので効果的。しかし、皮脂が気になり、しかも水分が不足した肌にベビーパウダーを塗ると、水分が抜け出やすくなって、さらに乾燥してしまう恐れがあるのです。
メイクの皮脂崩れやテカリが気になる方など、女性の余分な皮脂の原因は乾燥であることが多いので、水分をいかに肌にキープできるかが重要。皮脂くずれやテカリで悩んでいる方は、水分を保ちながら余分な皮脂を吸収してくれる下地を使うとよいでしょう。
安く手に入るベビーパウダーですが、乾燥肌の女性がメイクに使うのはあまりおすすめできません。お手持ちのベビーパウダーは、汗で蒸れてしまうワキなどのボディパーツに使ってくださいね。
初出:美レンジャー ライター:継田理恵
※価格表記に関して:2021年3月31日までの公開記事で特に表記がないものについては税抜き価格、2021年4月1日以降公開の記事は税込み価格です。