美弥るりかさんの私物コスメを大公開! 「枠にとらわれることなく自分なりのこだわりを」 【宝塚歌劇OGセルフメイク】
宝塚歌劇で美を培い、退団されてなお美しさを更新し続けている元タカラジェンヌの方々。この連載では、実際に愛用しているコスメを使った、セルフメイクのテクニックに迫ります。今回は、元月組男役の美弥るりかさんが登場。愛用しているコスメを紹介します。
美弥るりかさん×岡田知子さん。リスペクトし合うふたりのコスメ愛&メイク愛が溢れ出る!
宝塚歌劇団を退団してからも輝きを放ち続けている、宝塚歌劇OGの方々のメイクの秘密を探る人気連載。
退団してはや5年が経つ、元月組男役の美弥るりか(みや・るりか)さん。抜群のファッションセンスに加え美容についての造詣も深い、アーティストです。さらに美弥さんは、『美的』でも活躍しているヘア&メイクアップアーティストの岡田知子さんと仲良しで、美容にまつわる情報交換をよく行なっているそう。今回、岡田知子さんもスタッフのひとりとして、撮影に参加してもらいました。
美弥さんの私物コスメを使って美弥さんのセルフメイクを紹介するという、この連載のいつもの流れはそのままに、岡田さんに美弥さんメイクのサポートや、メイクの効果の解説をしていただく新しいコラボスタイル。
2回の連載のうち前編では、美弥さんが実際に愛用しているコスメをお届けします。
生活に潤いを与えてくれるコスメ。自分の足で探しながらこだわり抜いて選びたい
宝塚歌劇で舞台に立っていた頃、舞台メイクは役を演じるうえで大切にしていたことで、舞台メイクをしたビジュアルが自分のプロフィールだった、と語る美弥さん。
「だからこそ、メイク道具には人一倍こだわりを持ちたいと思っていました。メイクそのものも、1ミリラインが長いだけで目元の印象が変わったり、ちょっと影の入れ方を変えるだけで雰囲気が違ったりしますから」
武器になるメイクを研究し尽くし、コスメを見ることも集めることも大好きだっだそうで、今ももちろんコスメ収集は続いているそう。
「今回のアイテムを見ていただいたらわかると思いますが、ひとつのメイクをするのにひとつのブランドで揃えるのは避けています。ブランドを絞ってしまうと、そのブランドの顔というかビジュアルになってしまうから。
自分の中で表現が限られてしまう気がして、韓国コスメやプチプラ、デパコスまで自分の足で探して実際に試して、とことんこだわって選びたいと思っています」
自分で学んだ知識だけでなく、客観的に見てくれるBAさんやプロの教えも大事にしていると言います。
「自分だと意外と明るめのトーンのベースを選んでいても、例えば、今回ご一緒した岡田さんがやってくださると意外と全然違ったり」
ここで、今回担当してくださった岡田知子さんが登場。
「美弥さんがご自分で選ぶ際は絶対に避けそうなトーンだなと思うファンデーションも、下地と組み合わせたらしっくりきたりすると思うんです」と岡田さん。
美弥さんは「最初はいつもより暗く見えて『えっ!?』と思うものも、ハイライトを仕込んだら首とのバランスが一番いいとか、やっぱりメイクを広く見ていると違うなと思いますよね」と納得の表情。
今回は大人すぎない爽やかピンクメイクを披露してくれた美弥さん。さっそく愛用品を拝見します。
【ベース】
1.ボビイ ブラウン インテンシブ セラム ラディアンス プライマー SPF 25・PA++
「パーソナル診断をしたらブルベサマーだったので、ちょっとトーンアップができるものがいいかなと思い取り入れてみたところ意外とよくて気に入っています」
2.ジバンシイ プリズム・リーブル・スキンケアリング・コレクター ブルー
「赤みを補正したいときや透明感を出したいときに、ポイントで使います。これを仕込むと、肌がおしゃれに仕上がる感じ。なめらかでのびのいいテクスチャーです」
3.ボビイ ブラウン インテンシブ セラム ファンデーション SPF 40・PA++++
「ちゃんと密着してツヤも出る美容液ファンデです。くすみなく、素肌感も表現してくれます。クッションファンデを使うこともありますが長時間つけるとテカリが出てくるので、私の肌にはこちらの方がより合っている感じがします」
4.ウエイクメイク ディファイニングカバーコンシーラー 15
「5よりややこっくりしたテクスチャーで、ニキビ跡や色むらに少し重ねるだけでしっかりカバーしてくれます。ほぼ完璧に消してくれるので、トラブル時の救世主。カバー力が高いとひび割れたりしてしまうのですがこれはそんなことなくて、舞台メイクでも活躍してくれます。韓国系コスメは、プラザなどのバラエティショップで買うことが多いかな」
5.ポーラB.A 3D コンシーラー 01
「目の下のクマやくすみを繊細に隠してくれます。影を飛ばす役割をしてくれて、大人肌にぴったり!」
【仕込みチーク&シェーディング】
1.NARS アフターグロー リキッドブラッシュ (左から)02802、02799
「『ソフトライラック』というラベンダーカラーと『ピーチピンク&ゴールデンシマー』というベビーピンクです。ピンクだけだとポンと浮き出たようになりかわいくなりすぎてしまうので、ラベンダーを入れて青みを足し、大人にも似合う色に調整します」
2.SUQQU ザ ルース パウダー
「粒子がものすごく細かくてサラッサラになります。美容成分が入っていて、つけながらケアできるのも素晴らしい。ここでもラベンダーカラーをチョイスし、肌全体に透明感と統一感が出るようにしました」
3. too cool for school アートクラスバイロダンシェーディング クラシック
「知子さんに教えていただいてずっと愛用しています。3色セットだから、乗せる位置によって自分で色を調整できるのがとっても便利」
【目元】
1.キャンメイク アイバッグコンシーラー 02
「芯の細いコンシーラーは、涙袋のガイドラインを薄く描くために使っています。ぼかしやすくて消えにくい、しかもうれしいプチプラ! いろいろな色に挑戦してみたいとき、購入しやすい金額だと助かりますよね。こちらも知子さんに『いいよ』と聞いてすぐに買いました。今回は使いませんでしたが、エテュセのカラーペンシルもかわいくて、よくチェックしています」
2. RMK シンクロマティック アイシャドウパレット 08
3.アディクション ザ アイシャドウ パレット 003
「ピンクは好きなのですが、やっぱり甘い色でなくくすみ系のピンクを手に取っちゃいます。甘さを抑えて少しエッジを効かせてくれる色味のパレットを、いくつも持っています。4色パレットだど『この色は絶対に使わないな』というのが1色あったりするのですが、これは単色でもミックスでも全部使える。捨て色なしのパレットのお手本です」
4.ローラメルシエ キャビアスティック アイカラー 09
「クリーミーな質感でスッとのび、とても使い心地がいいんです。カラバリが豊富で、他の色も持っています。目の下にちょっと入れるとかわいいんですよ」
5.キャンメイク クリーミータッチライナー 03
「ダークブラウンのジェルライナーです。フレームは目立たせつつ、締めすぎない色。まつ毛の隙間を埋めるのにちょうどいい、極細タイプです」
6.msh ラブ・ライナー リキッドアイライナーR4 BK
「本当に描きやすくて、普段メイクだけでなく舞台メイクでも欠かせないものです。違うものを使っているときもあったのですが、筆の塩梅が抜群で、目尻の最後のスッとしたはらいがすごく美しく決まる。べちょっとつくことがなく、綿棒で軽くこするだけできれいに取れるのでリカバリーも楽ちんです」
7.メイベリン ニューヨーク スカイハイ コスミックブラスト 101
「パッケージがかわいくてアガります。ブルーのラメ入りなので攻めすぎかなと思ったのですが、青みを効かせるのにちょうどよくて。冒険心で買ってみました。普段はこれの黒も使っています」
8.ウォンジョンヨ ダイヤモンドライナー 03
「舞台用のキラキラを探していたときに、いちばん細かいと思って買いました。大きいラメより細かい方が上品にきらめいて大人っぽいなと。さりげないのにしっかりつくので、舞台でも重宝しています」
【眉】
1.サナ エクセル パウダー&ペンシル アイブロウEX PD10
2.サナ エクセル カラーオン アイブロウ CO02
「これは知子買いです(笑)。売り場にあるモニターに知子さんが出ていて、知子さんが推すなら買わねば、と思い購入。ずっとフィットするアイブロウアイテムがなくて、人気のものもいろいろ試したのですがしっくりこなかったんです。ペンシルのピンクブラウンの色が他にはなく、今は必需品です。アイブロウマスカラはキャメルブラウン。髪色に合わせて色をチョイスします」
【仕上げチーク&ハイライト】
1.パルファン・クリスチャン・ディオール ロージー グロウ 063
「こちらは限定カラー。ちょうど探していた色みが購入できたのでうれしかったです。ディオールのいい香りがするのもお気に入り」
2.ラカ ドリームビームハイライター 01
「最近感動したアイテムのひとつ。パールが入っていてかわいくツヤるというか、濡れっぽい感じの仕上がりに。アイシャドウなど、万能に使えるのも素晴らしいです」
【リップ】
1.RMK デューイーメルト リップカラー 01
「なめらかなのですが、時間が経つと唇にピタッと密着して食事をしても落ちにくくて優秀です」
2.ボビイ ブラウン クラッシュド リップ カラー 29 ブラッシュ
「こちらはバームのような質感でシアーに仕上がるため、1と混ぜて使うとちょうどいいんです。BAさんに『おしゃれな薄めのピンクはどれですか?』と聞いて進めていただいた、くすみピンク。はっきりしたピンクやオレンジ系だと強すぎてしまうので、少しベージュが感じられる色みが好きですね。いつもこういう色を選びがちですが、これは自分の肌にとてもよくなじむ理想的な色です」
3.シュウ ウエムラ ルージュ アンリミテッド ブラック マット バーム シアーブラック
「結構前に買いました。黒のリップってめずらしいと思ってつけてみたら、すごくシアーで、絶妙に色づきます。つけているリップカラーのトーンがほんの少しダークになるというか、大人っぽいくすみカラーに変わる感じ。『今日のメイクにこのリップは明るすぎたな』と思ったら上からこれを重ねるだけで、一気に肌なじみがよくなるんです」
4.カネボウ化粧品 ルナソル ジェルオイルリップス 05
「3のように、カラーにちょっと青みをかけてくれるグロスです。ラベンダー系のグロスもほしくて、今日はその代わりにこの色を。オイルだからタラッと垂れてリップがヨレちゃうかなと思ったのですが、少しかためのテクスチャーなので唇にしっかり止まってくれます」
ブランドやトレンドにこだわりすぎることなく、視野を広げて選んだ、バリエ豊かなラインアップ。
「私が弱い韓国系コスメの情報は美弥さんに教えてもらうことが多いです。あと、美弥さんはベージュマスター。とにかくベージュのアイテムに詳しい」と岡田さんが言うと、「知子さんがおすすめしてくれるものは間違いないからすぐポチっちゃう」と美弥さん。お互いのリスペクトが止まらない現場でした。
シュウの黒のリップを見ながら「これを見ただけだと躊躇しちゃうけど、使ってみたら本当にいいね。そういうところのアンテナが美弥さんはすごいんです」と岡田さん。確かに見た目はちょっとハードルが高そうなアイテムも、意外と使い勝手がよさそう!
次回は、今回のアイテムを使った美弥さんのセルフメイク術をお届けします。お楽しみに!
美弥るりか
みや・るりか/9月12日生まれ、茨城県出身。2003年に89期生として宝塚歌劇団に入団。月組公演『花の宝塚風土記/シニョール ドン・ファン』で初舞台を踏み、その後、男役として星組に配属。2013年に月組に組替えし、人気スターのひとりとして活躍した。2019年『夢現無双/クルンテープ』で退団。現在は舞台だけでなく、ビューティやファッションの分野にも活動の場を広げている。10月31日と11月1日にライブ『RYRIKA’s Halloween Party』をコットンクラブで開催、2025年3〜6月には舞台『屋根の上のバイオリン弾き』に出演予定。
▶️公式サイト
▶️X:@MiyaRurikaStaff
▶️Instagram:@rurika_miya_official
ドレス¥143,000(ブランドニュース〈ラムシェ〉 03-6421-0870) ピアス¥31,900(マサナ) リング¥22,000(アグ) ブレスレット¥22,000(フリンク) トップス/スタイリスト私物
撮影/風香 ヘア&メイク/岡田知子(TRON) スタイリング/滝沢真奈 構成・文/淡路裕子
※こちらで紹介したコスメは美弥さんの私物です。ブランドへのお問い合わせはお控えください。
※価格表記に関して:2021年3月31日までの公開記事で特に表記がないものについては税抜き価格、2021年4月1日以降公開の記事は税込み価格です。