メイクHOW TO
2022.9.25

こだわらなきゃ損! メイクブラシの天然毛と人工毛はどちらがいいの?|メイクブラシQ&A

天然毛と人工毛はどちらがいいの? やっぱり高価な程仕上がりがいい? 付属のブラシではダメでしょうか…? ブラシのプロへの徹底取材&アーティストの愛用品調査ですべてわかった! 「メイクブラシ」について深掘りします。

メイクブラシ深掘りQ&A

Q.コスメに付属のブラシよりも、長いブラシの方がいい理由は?

A.小回りが利き、顔全体を確認しながらメイクができるから
「より柄の長さや太さが持ちやすく、毛束の形やボリューム感も塗る場所に合わせて作られているものが多いため。特にチークやアイシャドウ、アイブロウブラシは差が出やすいです」(野水さん)

Q.やはり、メイクブラシは天然毛がベストですか?

A.最近は人工毛の品質も向上しています
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「天然毛は肌触りが良く粉や液をよく含み、繊細に仕上がるのが特徴。人工毛は手頃でお手入れが楽なのが特徴でしたが、最近は天然毛に近い高品質なものも」(野水さん)

Q.高価なブラシ程メイクの仕上がりは良くなる?

A.仕上がりと価格に相関性はありません
「毛の種類やグレード、加工法、毛量、その他さまざまな要素から価格が決まります。価格よりも素材や毛量、肌あたりの好みで総合的に見て選ぶのがおすすめです」(野水さん)

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昨年12月に、キューティクルを施した人工毛を採用してリニューアルしたSUQQUのブラシ。天然毛と変わらない肌当たりを実現。
SUQQU フェイス パウダー ブラシ ¥33,000

SDGsの観点から人工毛ブラシが増加中

顔をキャンバスに例えれば、メイクは絵と同じようなもの。塗る場所や発色のさせ方によって異なるサイズや毛質のブラシが必要なのはもちろんのこと、ブラシのクオリティによってメイクの仕上がりの美しさが変わったりもします。ブラシの特徴をよく知って、自分にぴったりのものを選ぶだけで、メイク上手への扉が開ける! そこで、長年にわたりさまざまなメイクブラシを作り続けているメーカー「ロージーローザ」のPR、野水麻子さんにお話を伺いました。

「天然毛を使ったブラシは人気ですが、最近は一部の毛の希少性の高さやSDGsの観点から、人工毛に切り替えるブランドが増え、天然毛のブラシは貴重な存在になりつつあります。天然毛には人間の毛髪と同様にキューティクルがあり、パウダーや液をキャッチして肌の上でリリースします。また、毛質のバリエーションが豊かです。いっぽう最近の人工毛も、肌当たりや粉含みが良くなるよう毛を縮れさせたりキューティクル加工を施すなど、天然毛に近い使用感のものが増えましたね」(野水さん)

毛の種類によって柔らかいものやコシの強いものがあり、さらに毛の長さや束ね方(ブラシの形)によってもメイクの仕上がりが変わってくるという、奥深いブラシの世界。1本で万能なものはなく、複数をもって使い分けることが必要になります。使う場所に適したブラシの特徴をまとめました。

 

天然毛の種類と特徴

メイクブラシに使われる主な毛の品種と、それぞれの特徴をご紹介。山羊と馬以外は、最近はとれる量が少なく希少になりつつあります。

リス毛
毛先が細く柔らかく、ふんわりパウダーをのせるのに最適。
多く使われるブラシ…パウダーブラシ/チークブラシ/アイシャドウブラシ

山羊毛
柔らかい毛を細光峰、適度なコシがある毛を粗光峰と呼ぶ。
多く使われるブラシ…パウダーブラシ/チークブラシ/アイシャドウブラシ

コリンスキー毛
コシと弾力性があり、しっかり発色させることができる。
多く使われるブラシ…アイシャドウブラシ

イタチ毛
コシが強く粉や液の含みが良く、アイシャドウやリップに。
多く使われるブラシ…アイシャドウブラシ/リップブラシ

ウォーターバジャー毛
コシが強く毛先が細い。アイブロウやアイラインに最適。
多く使われるブラシ…アイブロウブラシ/アイライナーブラシ

馬毛
耐久性があり、ほかの毛とのブレンド用に多く使われる。
多く使われるブラシ…パウダーブラシ/チークブラシ/アイシャドウブラシ

オロンピー毛
ハリとコシがあり、主にアイブロウブラシに使用される。
多く使われるブラシ…アイブロウブラシ

 

人工毛の種類と特徴

人工毛の多くはナイロン製の「タクロン」またはプラスチック樹脂の「PBT」。最近は原料の一部にとうもろこしを使用したものも登場。

タクロン
ナイロン製ブラシの高級版。繊細で柔らかい肌あたり。
多く使われるブラシ…パウダーブラシ/チークブラシ/アイシャドウブラシ

PBT
プラスチック樹脂製。硬さも毛の太さも多彩にそろう。
多く使われるブラシ…ブラシ全般

TAfrE(タフレ)
原料の一部がとうもろこし由来。キューティクル加工も。
多く使われるブラシ…ブラシ全般

 

シャンティ ロージーローザ PR

野水麻子さん

 

『美的』2022年10月号掲載
撮影/松本拓也 構成/大塚真里

※価格表記に関して:2021年3月31日までの公開記事で特に表記がないものについては税抜き価格、2021年4月1日以降公開の記事は税込み価格です。

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