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2026.7.1

マキ・コニクソンさんと語る「期待される以上の仕事を積み重ねれば…」|作家LiLyの対談連載「生きるセンス Season.9」第4話

「年齢を重ねるって、どういうことですか?」作家・LiLyさんが人生の先輩を訪ねて歩いた人気連載『生きるセンス』がwebへとお引越し。より楽しく、より自由に、より心地よく生きるべく、人生のヒントをさらに深掘りしていきます。今回はゲストにマキ・コニクソンさんをお迎えします。

EDIT&WRITING: 美的GRAND編集部

美的GRAND編集部

美的GRAND編集部

2018年に小学館が創刊した大人世代向け美容専門誌『美的GRAND』の編集部。40代以降の女性が抱える美容やライフスタイルの悩みに寄り添い、ドクター、研究者、美容ジャーナリスト、エディターなど各分野のプロフェッショナルと連携し、スキンケアからメイク、ヘルスケア、ウェルネスまでを多角的に紹介。「年齢に抗う」というアンチ・エイジングではなく、年齢とともに自分らしい美しさを積み重ねていくというポジティブな“ネオ・エイジング”を提唱し、信頼できる知見をわかりやすく発信することを心がけています。

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第1話▶▶マキ・コニクソンさんと語る「知られざる下積み時代と女盛りの40代」
第2話▶▶マキ・コニクソンさんと語る「子供に贈ることのできる最高のギフト」
第3話▶▶マキ・コニクソンさんと語る「“絶対”という言霊が叶えるもの」

逆境にいた時のエネルギーが私を強くしてくれた。――マキさん

LiLyさん(以下、L) マキさんがハワイにおけるスーパーコーディネーターであることは周知の事実だけど、インスタの発信ひとつをとっても、ハワイへのただならぬ愛情を感じる。その思いはいったいどこから湧いているものなの?

マキさん(以下、M) それはすべて、ハワイへの恩返しなんだと思う。

L 恩返し?

M 私はもともと日本のテレビ局で仕事をしていて、ハワイに引っ越してすぐ、まだホテル住まいのときに、そのコネクションで仕事のオファーがあったのね。

L もともと日本とのネットワークがあって、そこから渡米したのね?

M そのとおり。現地コーディネーターのコミュニティとは距離を置いた場所にいたし、実際、彼ら彼女らの仕事は私からすると物足りないものだった。「もっとこうできるのに」「こうしたら喜ばれるのに」「こんな提案もできるのに」と感じていたから、ハワイに移って2か月後には自分の会社を立ち上げたんだよね。

L さすが、早い! 

M 誰かに雇われるのは性に合わないし、そもそもみんなと同じことはしたくない。周りとの差別化を図りたかった。

L かっこよ!

M そのために、できることは全部やったよね。現場のコーディネーションを完璧にするのはもちろんのこと、取材先一軒一軒に掲載誌などを見せにいくというフォローも丁寧にやった。早朝スタートのロケ時にサンドイッチをつくったり、一人ひとりの名前を書いたジップロックに「またハワイに帰ってきてね」というメッセージを入れておにぎりをもたせたりも。「自分がこうされたらうれしいな」と思うことを一つひとつ丁寧にやったの。そうやって相手が期待する以上の仕事を積み重ねていったら、噂が噂を呼んで評判が立ち始めたんだよね。

L 天職だと思う。だって、全てはマキさんの人間性。仕事でもそうだけどプライベートでも、相手を喜ばせたいって気持ちだけで動くピュアな優しさが尋常じゃないんだもん。産後、私が母とふたりで1歳の長男と生まれたばかりの長女と4人でホテル生活しているときに、ここのご飯おいしいから食べてねーって、たくさんのテイクアウトを届けてくれたことも一生忘れないよ。

M あはは。産後はご飯ひとつでも大変なのわかるしね。あとは、せっかく来てくれたんだもん。ハワイを大好きになって帰ってほしいって気持ちもあるんだよね。

L 私にとっても母にとっても、あの時間は一生忘れることがないハワイでの最高の思い出になってる。「マキさんありがとうだよね」って母とずーっと言い合ってるよ。

M 嬉しいよ〜!

L 仕事の話に戻ると、「相手が期待する以上の仕事を積み重ねる」ってフリーランスの基本で。起業して感じるのも、それ。その積み重ね以外に新たな仕事のオファーはないよね。マキさんはすぐに売れっ子になったでしょう?

体と一緒で、心の筋肉も鍛えることができるって思う。――LiLy

M だけど、新参者だと思っていた子がメキメキ頭角を表してきたら、ベテラン勢からすると面白くないよね。だからいじめもすごかった。チームを組んでいたはずの人が私の運転する車を巻いたり、違う集合時間を伝えてきたり。

L えぇ〜…。 マキさんにもそんな辛い下積み時代があったんだね。

M そう、あったの。あまり語ってきてないけど、辛かったよ。でも、「なんでこんなことされなきゃいけないの」って打ちひしがれていたときに、私を助けてくれたのがハワイの大自然だったの。ダイヤモンドヘッドに登ったり、ドライブしてワイマナロビーチで海を眺めたりして、ずっと自然相手に話を聞いてもらっていたんだ。ハワイの自然が私を癒してくれたの。

L 素敵。

M こんなことで負けたくない、絶対にいい仕事をしてやるという思いがあったから、今の私があるんだと思う。がむしゃらに頑張って、自分の地位を築いたタイミングで「○○さんってどんな人?」って、私のことをいじめた張本人について聞かれたことがあったの。だからね、「仕事ができる素敵な人だよ」って言った。

L わぁ…、最高だ、それは。 

M うん。そのとき「あ、私、勝ったんだ」って実感が湧いたよね。もう今では、その人がいたから今の自分があるんだって感謝できるぐらい。

L この連載にもご登場いただいた吉本ばななさんが「ポジティブな動機よりもネガティブな動機のほうがパワーが強い」って言っていたんだよね。真理だなって、いつも思うの。

M うんうん。逆境にいたときのエネルギーが私を強くしたといっても過言ではないかな。随分メンタルが鍛えられた気がする。

L 筋トレと同じで、心の筋肉って鍛えることが可能で、それはつまり試練の数をこなすってことで、乗り越えるたびに強くなるって思う。

M 絶対ね! だから私はね、辛いときに私を救ってくれたという経験があるから、ハワイをすごく愛しているし、私の人生をかけてハワイに恩返しをしたいという思いがあるんだ。

マキ・コニクソン
雑誌やテレビなどのロケーションコーディネーター、プロデューサーとしてハワイの魅力を伝え続けている。その飾らない人柄とホスピタリティ溢れる仕事ぶりから、モデルをはじめ、俳優、タレント、スポーツ選手など、多くの著名人から慕われている。
Instagram:@makikonikson
LiLy
作家。1981年生まれ。神奈川県出身。N.Y.、フロリダでの海外生活を経て上智大学卒。25歳でデビューして以来、女性心理と時代を鋭く描き出す作風に定評がある。著書多数。2023年ロマンスコスメブランド「Bedin」をローンチ。
Instagram:@lilylilylilycom

※価格表記に関して:2021年3月31日までの公開記事で特に表記がないものについては税抜き価格、2021年4月1日以降公開の記事は税込み価格です。

EDIT&WRITING: 美的GRAND編集部

2018年に小学館が創刊した大人世代向け美容専門誌『美的GRAND』の編集部。40代以降の女性が抱える美容やライフスタイルの悩みに寄り添い、ドクター、研究者、美容ジャーナリスト、エディターなど各分野のプロフェッショナルと連携し、スキンケアからメイク、ヘルスケア、ウェルネスまでを多角的に紹介。「年齢に抗う」というアンチ・エイジングではなく、年齢とともに自分らしい美しさを積み重ねていくというポジティブな“ネオ・エイジング”を提唱し、信頼できる知見をわかりやすく発信することを心がけています。

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イラスト: ekore

文: 本庄真穂

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