平祐奈『ネムルバカ』主演インタビュー|ロックバンドと金髪に初挑戦し「大満足です!」

2025年3月20日(木)から全国公開される映画『ネムルバカ』で鯨井ルカを演じる平祐奈さんにインタビュー。作品への想いや、美容のこだわりをたっぷり伺いました。
人生初の貴重な経験を、思う存分に楽しみました
―― 平さん演じる鯨井ルカは、インディーズバンドのギター&ヴォーカルという役ですが、演じてみていかがでしたか?
何もかも初めてだらけでチャレンジの役でした。特にギターの演奏はとっても難しくて…習得に1年はかかる難易度の高い曲をとても短い期間で覚える必要があったので、先生の指の動きをスマホのカメラで撮りながら必死に覚えました!
―― ルカと柚実(演:久保史緒里)の、心地良いのにどこか切ない共同生活も魅力的でした。
2人は対照的な性格をしていますよね。柚実は自分のやりたいことが分からず何となく日々を送っている一方で、ルカはプロのミュージシャンになるという明確な目標がある。だけどそれぞれに将来の不安や焦りがあって、深いところでは繋がっているんです。
私自身、目標に向かう過程で悩んだことも沢山あるので、ルカの気持ちは痛いほどよく分かりました。柚実のやりたいことが分からずモヤモヤする気持ちも、青春を経験した方ならぐさっと刺さるのではないでしょうか。
―― 久保史緒里さんとの初共演はいかがでしたか?
史緒里ちゃんは役との向き合い方がとっても素敵な女の子で、撮影初日に会った瞬間「柚実がいる!」と思いました。すぐに意気投合して、今もプライベートでよく遊んでいますよ。撮影中は、役と同じく仲の良い先輩・後輩のような距離感でしたが、今はお互いタメ口で、もはや同級生って感じです!
―― 撮影で、とくに印象に残ったシーンは?
ライブのシーンです! 実際にライブ会場で撮影したんですけど、大勢のエキストラさんがずっと笑顔でリズムにのってくださったおかげで、「うわぁ〜気持ちいい〜!」って最高の気分になりました。こんな貴重な経験、もう二度とできないかもしれないと思って、素で思いっきり楽しみましたね。
―― 印象的なセリフも多い本作ですが、平さんご自身が気に入っているセリフはありますか?
ルカの「そうやって自分のことを低く見積もるなよ。私はお前が大事だよ」というセリフです。失恋して落ち込む柚実に対していう言葉なんですけど、ルカって不器用なのに、さらっと良いことを言うんですよね。私も友達にそんなこと言われたら泣いちゃうかも(笑)
人生初の金髪!ファッションやメイクにも変化が
―― 金髪の平さんが観られるのも新鮮です!
金髪も初挑戦でしたが、いつかやりたいと思ってたので大満足です! あと今回、ヘアスタイルにもこだわっていて。原作は平成初期が舞台でルカはツインテールなんですけど、「令和のルカなら、どんな髪型にするだろう?」と皆で話し合った時に、ウルフカットになったんです。金髪もウルフカットも新鮮すぎて、いまだに鏡で自分を観るたびに「誰!?」ってびっくりしてます。
―― 金髪にしたことで、普段のファッションやメイクに変化がありましたか?
シンプルなモノトーンの服が多くなりましたね。ルカの影響で、革ジャンとかロックな服装もするようになりました。その分メイクは色で遊ぶのが楽しくて。髪が明るい分、目元やリップは濃いカラーで締めるとバランスが良いなと思ってます。
―― 今日のネイルもとても可愛いです!
実はこれ、さっき自分でやってみたんです! 普段ネイルは全然しないんですけど、今日は『美的』の撮影ということで、久しぶりにセルフネイルをしてみました♪
―― 映画やドラマなど出演作が続き、毎日多忙かと思いますが、美容面で意識されていることはありますか?
撮影中は睡眠不足になりがちな分、オフの日はいかに睡眠の質を上げるかを考えてます。
なのでお風呂にゆったり浸かる時間は欠かせません。水素バスやエプソムソルトなど、体に良い入浴剤を自分流に組み合わせるのが好きです。
それから忙しい時こそスキンケアも念入りにしてます。入浴後はスチームを浴びてからフェイスマスクをつけて、たっぷりの化粧水とオイル、クリームを塗るのがルーティンで、私にとっての癒しの時間です。
―― そのほかに美容でこだわっていることはありますか?
私、香りフェチなので常に良い香りに囲まれていたいんです。家ではお香を焚いていて、最近は木蓮の香りがお気に入り。ほかにも車用のルームフレグランスとかハンドクリームとか、色々な香りグッズを揃えています。
あと頭が煮詰まった時は、よくサウナに行きます。サウナで汗をたくさんかいた後に水風呂に入ると、目がぱっと覚めてセリフも覚えやすくなるんです。
――いろいろなお話をありがとうございました! 最後に、映画『ネムルバカ』をご覧になるみなさんにメッセージをお願いします。
大学生2人の話ではありますが、大人の方にも刺さる言葉やシーンがたくさん散りばめられている作品です。ふら〜っと軽い気持ちで、女子2人の日常を覗いてみる感覚で観てもらいたいですね。原作ファンの皆さまや、平成初期に青春を過ごした人、バンド経験がある方にも楽しんでいただけると思います!
PROFILE
平祐奈
1998年11月12日生まれ。兵庫県出身。
是枝裕和監督の映画『奇跡』(11)でデビュー。映画『ReLIFE リライフ』(17/古澤健)、映画『未成年だけどコドモじゃない』(17/英勉)、映画『10万分の1』(20/三木康一郎)で主演。映画『恋は光』(22/小林啓一)で第44回ヨコハマ映画祭最優秀新人賞。『からかい上手の高木さん』(24/今泉力哉)、舞台『奇跡の人』(22)、「物産展の女~宮崎編~」(24)、NHK連続テレビ小説「おむすび」(24/NHK)などに出演。
Information
映画『ネムルバカ』3月20日(木)公開
大学の女子寮で同じ部屋に住む後輩・入巣柚実(久保史緒里)と先輩・鯨井ルカ(平祐奈)。入巣はこれといって打ち込むものがなく、何となく古本屋でバイトする日々を送っている。一方ルカはいつも金欠状態だがインディーズバンド「ピートモス」のギター・ヴォーカルとして、自らの夢を追いかけている。2人は安い居酒屋でダラダラ飲んだり、暇つぶしに古い海外ドラマを観たり…緩くもどこか心地よい日々を過ごしていた。そんなある時、ルカは大手音楽レコード会社から連絡を受け、2人の日常に大きな変化が訪れる…。
出演:久保史緒里(乃木坂46) 平祐奈
綱啓永、樋口幸平、兎(ロングコートダディ)、儀間陽柄(the dadadadys)、高尾悠希、長谷川大、志田こはく、伊能昌幸、山下徳久、水澤紳吾、吉沢悠
原作:石黒正数『ネムルバカ』(徳間書店COMICリュウ)
監督:阪元裕吾
主題歌:「ネムルバカ」(作詞:石黒正数/作曲:朝日/歌:平祐奈 as 鯨井ルカ)
(C)石黒正数・徳間書店/映画「ネムルバカ」製作委員会
撮影/黒石あみ 取材・文/鬼束真帆
※価格表記に関して:2021年3月31日までの公開記事で特に表記がないものについては税抜き価格、2021年4月1日以降公開の記事は税込み価格です。