ヘアニュース
2025.5.21

乾燥、うねり、髪悩みに応えるヘアケア! 花王 メルトの新シャンプー&トリートメントに注目|ヒットのヒント File.02

話題の“美”アイテムから、キレイの今を読み解きます。プロフェッショナルに直撃!

File 02 花王 メルト スムースシャンプー スムーストリートメント

花王 ヘアケア事業部 シニアマーケター

服部有香さん

変化に素早く応える新体制でハイプレミアム商品に初挑戦しました

乾燥、うねり、髪悩みに応えるヘアケアで“ご自愛時間”を提案
日本にシャンプーという言葉を広めた花王。長年、高い技術力で良い製品をお得に大量に提供することが信条でした。ところが現在のヘアケア市場を牽引しているのは、高価格帯のハイプレミアム商品です。

「価値観が多様化する中、ハイプレミアムユーザーは、バスタイムを美容時間と捉える傾向があると気づきました」と、花王 ヘアケア事業部 シニアマーケターの服部有香さん。

そこで100年にわたるヘアケア研究で培った技術に加え、感触や香りなどで五感に訴え、心身をメンテナンスするご自愛時間を提案するハイプレミアム商品の開発へ。

「原料は高いものの研究所が力を入れていたアミノ酸系シャンプーを新ブランド『メルト』に採用しました」

開発方法も一新。「これまで部署間の調整で開発に2、3年かかり、変化の潮目を逃すことも。そこで各部署のキーマンが一堂に会して会議を行い、素早くモノ作りを進めるスクラム方式を導入。お互いの動きが見えるので、香りの調整に合わせてパッケージデザインを変更するなど、連携が円滑になりました」

“休息美容”がコンセプトの『メルト』は、わずか1年の開発期間で昨春誕生。第1弾のモイストシリーズは、発売2か月で計画比9倍の累計出荷本数を記録。9か月で125万本を突破しました。確かな毛髪補修技術や柔らかなツヤ髪仕上げへの満足感、自分を大切にする世界観が消費者の心をつかんだのです。

今春、新たに日本人の8割が悩むうねり髪向けスムースシリーズをリリース。先行発売ではモイストシリーズを上回る滑り出しに。

「うねりの一因は加齢ですが、ストレスが髪のうねりに影響を及ぼすことが示唆されました。以前から研究していたうねり毛用シャンプーの技術を応用し、内側からうねりを改善する世界初の酸性うねりケア成分を導入。うねりケア商品は、髪の広がりを抑えるため、重めの仕上がりが多い中、指通りの良い軽やかな仕上がりが評価をいただいたようです」

販売はおしゃれ感度の高いロフトなどからスタート。「店頭プロモーションを見て購入したお客様から口コミで拡大。リアルな反応を見ながらモイストシリーズではポップを4回も変えました」と、花王 販売企画部リーダーの丹羽雄一さん。

スムースシリーズへの期待もさらに高まっているようです。

累計出荷数125万超の保湿ケアに続き、うねりケアシリーズも好発進


世界初の酸性うねりケア成分を配合。傷んだ髪の表面と深部のたんぱく質層を補修。なめらかにまとめ、サラツヤ髪に導く。
花王 メルト スムースシャンプー 480ml、同 スムーストリートメント 480ml 各¥1,760

花王感覚科学研究所 主任研究員

吉村佑歌子さん

爽やかなピオニーを中心に、花蜜の甘さを忍ばせる香りに仕上げました。気分がほぐれていくような休息感を後押しします。

花王 作成センター チーフデザイナー

鈴木愛佳さん

コロンとしたボトルに、波の揺らめきのようなグラデーションで柔らかさを表現しました。

花王ヘアケア研究所 主任研究員

山崎直幸さん

ストレスで髪はうねる
約1,000名の毛髪解析で髪に蓄積したストレスホルモン量とうねりに相関関係を確認。そこで、有機酸を浸透させて髪の内側からうねりを改善する独自技術によって、世界初の酸性うねりケア成分配合のアミノ酸シャンプーを開発しました。

高ストレス髪

毛髪コルチゾール上位1%(28歳)毛髪コルチゾール:43.2/カール曲率:0.026

低ストレス髪

毛髪コルチゾール下位1%(25歳)毛髪コルチゾール:1.7/カール曲率:0.020

ストレスホルモンが増えると、髪はうねりが強く、パサつきが目立つように。

『美的』2025年6月号掲載
撮影/吉田健一 イラスト/吉岡香織 構成/金子由佳、有田智子

※価格表記に関して:2021年3月31日までの公開記事で特に表記がないものについては税抜き価格、2021年4月1日以降公開の記事は税込み価格です。

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