スキンケアニュース
2020.3.21

五島列島の椿がスキンケアに…世界初“椿”の自然由来成分せっけん&オイルに注目です【渡辺佳子さん連載vol.185】

五島列島の椿を素材としたスキンケアが誕生しました。

九州の最西端に位置する長崎県の五島列島は大小140あまりの島々から成っています。古来より「藪椿」と呼ばれる推定1000万本もの椿が自生しているそうで、厳しい自然環境のなかを生き抜いてきた椿の生命力に着目したことからこのプロジェクトは始まりました。とくに注目したのは、一面の雪景色のなかでも椿の花には雪が積もらないこと。椿の葉が一年中つややかで肉厚なことの2点。
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そこで、当地の椿を9年間、椿の実から採れる油だけでなく、花、葉、実の繊維までを徹底研究。独自の成分を見つけ出し、化粧品原料として世界で初めて登録しました。それが「椿葉クチクラ」です。この存在こそ椿の葉が厳しい冬でもつややかで青々としている理由。天然のワックスの役割を果たす「クチクラ層」が寒さや乾燥から葉を守っており、椿は他の植物よりもこのクチクラ層が厚く発達しているそうなのです。

化粧品作りのためには、葉を1枚1枚取り外して選定し、200kgほど集めて天日乾燥させたものを使って抽出するそう。高い保湿力のほか、天日乾燥で抗酸化成分が8倍になること、しかも天日乾燥し始めてから5日目にその成分出現が最高になるということが観察されています。

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また、椿の花には雪が積もらないという現象については、椿の花を調べた結果、花の子房付近に存在する酵母が発見されました。花の温度がまわりより5度も高くなっている例もあるそうで、この酵母が椿の蜜の糖分を使って発酵し温度を上げていると考えられます。そこで、時間をかけて五島で一番最初に花を咲かせる椿から酵母を取り出しました。さらに化粧品原料にするために特殊培養し「椿酵母エキス」を得たとのこと。グルタチオン、アミノ酸、ビタミンB群、リン脂質、パルミトレイン酸などマルチな美容成分を含んでいます。

ということで誕生した化粧品は2品。

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五島の椿・椿酵母せっけん
30g ¥1,200、60g ¥2,000、110g ¥3,500(泡立てネットつき)
60gのもので約1か月使える目安です。椿の果皮を配合し、天然の洗浄成分「椿のサポニン」を含む高密度泡で、汚れやごわつき、古い角質をケアします。もちろん上で説明した2つの独自成分「椿葉クチクラ」「椿酵母エキス」も配合しており、つまり五島の椿の果皮、実、葉、花と丸ごとを使っていて、自然由来指数99.5%。とても滑らかな洗い心地です!

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五島の椿・椿酵母オイル(フェイス)
10ml ¥1,900、30ml ¥4,500
五島産椿が100%の椿のオイルに「椿葉クチクラ」と「椿酵母エキス」を配合。乳液やクリームがわりの保湿としても、ブースターとしても使えます。自然由来指数99.9%。

地元のかたは、昔から椿の葉をこすりあわせて泡立て石けんがわりにしていたり、実から採れるオイルを利用してきたそうですが、その椿を再発見することをテーマにした調査&研究の結果がこの2つの製品になりました。

改めて椿の生命力の奥深さを感じるとともに、単に実から油を採るだけの安易な化粧品作りでないところに惹かれます。

詳細は公式HPをどうぞ=>https://www.mtgec.jp/shop/c/c10a0/

※価格表記に関して:2021年3月31日までの公開記事で特に表記がないものについては税抜き価格、2021年4月1日以降公開の記事は税込み価格です。

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