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2008.12.11

西の国から美的通信#19 〜波佐見焼(2)〜 現在の波佐見事情をレポート!

ある日のこと。福岡で雑貨屋を営む友人が、店の一角でカフェをはじめると言い出しました。飲み物はこうで、食べ物はこうで…とあれこれ話しているうち、意外と私の人脈が生きることが判明。いつもお世話になっている分、「よし、ご紹介しましょう!」ということで、その一部、カフェで使う器選びのために一緒に波佐見に向かうことになったのです。

<スケジュールを設定するにあたって、「水曜日だけははずして! 前から行きたいと思っていた波佐見の雑貨屋さんの定休日だから」。お恥ずかしながら、私は何度も波佐見に出向いているのに、この店のことは何にも知りませんでした。友人がここまで言うのだから、絶対に素敵な雑貨屋さんに違いない! ワクワクしながら訪れた場所は、緑豊かな場所にある一軒家でした

「HANAわくすい」と書かれた看板の扉を開けると、そこは自然光が注ぐ開放感のある素敵な空間でした。昔は製陶所だったいう築80年の店内は、昔ながらの白壁とむき出しになった茶色の梁のコントラストが、シンプルながらもとってもおしゃれ。セレクトもかなりセンスがよく、福岡市内でもここ数年でやっと取り扱うようになった代官山にあるメーカーのバッグや、普段使いできそうなデザインのよい生活雑貨が並んでいました。おそらくこのまま丸ごと東京に持っていっても、全く引けをとらない品揃えだと思いますが、広々とした空間でこの間をおいた贅沢な陳列は、やはり波佐見だからできること。おかげで、ゆっくりショッピングを楽しむことができました。

続いて、私たちの本来の目的である器選びのために、中尾山にある窯元さん3軒をまわることにしました。地元の友人がアテンドしてくれたので、話がとてもスムーズ。なかでも、個人的にも大好きな「陶房 青」に伺うと、毎回おいしい飲み物とお茶菓子をいただきながら、「器とは…」「食とは…」といった貴重なお話を代表の吉村さんがしてくださいます。今回のお題は、食育(内容は割愛!)。いつも熱く語ってくれる吉村さんは、私が思うに、食と器をとても愛していらっしゃるのだと思います。そして、おいしい食べ物を本当によくご存知。過去には長崎の某有名食事処と、食と器のコラボレーションをやったこともあるらしく、その店名を聞いてびっくり! なぜなら、長崎市内に行ったら必ず寄る、私のお気に入りのお店だったりしたものだから、余計に次は何をなさるのだろう? と気になってしょうがないのです。(ちなみに、今のブームは釣りだとか!)

さて、ここでひとつ! 耳よりな情報をお伝えしましょう。いくつもの窯元が佇んでいる中尾山では、毎年4月の第一土曜日と日曜日に「桜陶祭」、10月中旬には「秋陶めぐり」が開催されます。なかでも、おすすめは「桜陶祭」で、ある意味、GW期間中の「陶芸まつり」より楽しいかもしれません。というのも、素敵な器が格安で購入できることに加えて、各窯元ならではのお弁当が食べられるから。自慢の器の中に目にも美しいお料理が盛られていて、その器はなんとお持ち帰りできるという特典付き。この器を目当てにやってくる人も多く、人気の窯元さんは数か月前から予約でいっぱいになってしまうそうなので、気になる方はどうぞお早めにチェックしてください!

前回もご説明したように400年の歴史もあり、毎年このような楽しいイベントも開催されている波佐見焼ですが、現在はどこの陶郷も同じように、安い中国製品に市場をおされているのが現状なのだそうです。でも、ここでひるむ人たちではありません! なんと今年、ジャンルを大きく飛び越えて、アパレルデザイナーと陶磁器デザイナーがコラボレーションして、新しいライフスタイルを提案するインテリア食器が誕生しました。それが(写真E)のワンピースと(写真F)のカップ&ソーサーです。大胆かつ繊細の個性的な絵柄は、異国情緒あふれるオリエンタルな仕上がり。海外でも大いにウケそうな感じです。今年6月、国立新美術館・地下の「スーベニア フロム トーキョー」での展示でも、大きな反響を呼んだそうですので、これからの行く末がとても楽しみです。

※今回の目的であるカフェ用の器選びは、無事、素敵な食器をセレクトすることができました。一応、まだオープン前なので詳細はあえて控えさせていただきました。そのうち、またの機会に!

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