美的GRAND
健康・ボディケア・リフレッシュニュース
2026.3.22

“Mattママ”桑田真紀「“対等”なエールを贈りたい」|美的GRAND 連載 vol.23

夫は野球界のレジェンド・桑田真澄氏、次男は現在アーティストとして活躍中のMatt Rose氏。専業主婦から一念発起し、公私ともに支える桑田真紀さん。根っからの「応援体質」の真紀さんが、彼らの才能をどうサポートしているのか。真紀さんの「応援力」は、夫、子供、義理両親といった身内だけでなく、上司・部下・同僚やママ友、すべての人間関係の参考になるはずです。

EDIT&WRITING: 美的GRAND編集部

美的GRAND編集部

美的GRAND編集部

2018年に小学館が創刊した大人世代向け美容専門誌『美的GRAND』の編集部。40代以降の女性が抱える美容やライフスタイルの悩みに寄り添い、ドクター、研究者、美容ジャーナリスト、エディターなど各分野のプロフェッショナルと連携し、スキンケアからメイク、ヘルスケア、ウェルネスまでを多角的に紹介。「年齢に抗う」というアンチ・エイジングではなく、年齢とともに自分らしい美しさを積み重ねていくというポジティブな“ネオ・エイジング”を提唱し、信頼できる知見をわかりやすく発信することを心がけています。

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SOURCE: 美的GRAND2026年春号

美的GRAND2026年春号

3月12日頃発売

まだまだコートが手放せない日もありますが、肌は春らしく更新したい方。 お待たせしました、『美的GRAND春号』発売です…

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桑田真紀
東京都生まれ。航空会社CA、専業主婦を経て、現在は夫・桑田真澄(オイシックス新潟アルビレックス・ベースボール・クラブCBO、元読売ジャイアンツ二軍監督)と次男・Matt Rose(アーティスト)のマネジメント会社を経営。趣味はゴルフ。

「誰かを支える人」「ひとりで闘う人」を孤立した気持ちにさせないために……。「かわいそう」「気の毒」ではなく「今後のために教えて!」という“対等”なエールを贈りたい

必要なのは同情ではなく気持ちを解放できる機会

私たち「グラン世代」は、ふと周りを見渡せば、家族の介護に直面している友人、あるいは自らが予期せぬ病と向き合っている知人……そんな話が日常茶飯事として聞こえてくるようになりました。かつてはどこか遠い出来事のように感じていた「介護」や「闘病」が、私たちのすぐ隣に、当たり前の景色として存在しています。

誰かを懸命に応援し、支えている人を、私たちはどう応援すればいいのか。 そして、自分自身が当事者となったとき、どうすれば心を折らずに歩んでいけるのか。 今日は、私の経験を通してお話ししたいと思います。

私自身、かなり昔ではありますが、実家で暮らしていた頃に、祖父母の介護を経験しました。ふたりとも要介護の状態になり、家の中には常に張り詰めたような、24時間気が抜けない空気が漂っていました。 夜中の見守り、トイレの介助、そして不意に訪れる失敗。布団に入っても、どこかで耳を澄ませていなければならない。母が中心となり、姉と私がそれを支える日々でしたが、常に慢性的な睡眠不足でした。

私はおばあちゃん子だったので、幼い頃に注いでもらった愛情への「恩返し」だという思いがあり、お世話そのものは全く苦ではありませんでした。けれど、期限なく毎日続くとなると、心身の消耗を実感することもありました。 若かった私は体力任せになんとかこなしていけましたが、もし身近に同じ体験をしている人がいたら……。この年齢になって思うのは、胸の内を「言える場所」を作ってあげたいということです。

誰かの介護でも、自身の闘病でも、いちばんつらいのは「自分しかいない」「誰にも言えない」という孤独です。仕事を抱えている方は周囲に迷惑をかけたくないと状況を伏せ、主婦の方は家族に心配をかけまいとひとりで抱え込む。 けれど、誰かに「実は、今こういうことが大変なの」と一言吐き出せるだけで、心の澱おりは軽くなる。利害関係のない、ひとりの友人としてカミングアウトできる相手や自分の味方がいることは、何よりの生きる活力になると思うのです。

介護でも闘病でも、周囲の人がいちばん迷うのは「どのように声をかけるか」だと思います。しかも正解はひとつじゃない。そっとしておいてほしい人もいれば、積極的に声をかけてほしい人もいる。だからこそ私は、正しい言葉を探しすぎるより、まずは「言える場」を作ることが先だと思っています。

自分ができるサポートを具体的に示してあげる

友人が介護や闘病に直面したとき、私たちはつい「大変だね」「大丈夫?」と声をかけてしまいがちです。もちろんそれは優しさなのですが、受けとる側にとっては、ときにそれが「憐れみ」や「同情」という、一段高い場所からの言葉に聞こえてしまうことがあります。

私がいちばん大切だと思うのは、「自分だって明日はわからない」という当事者意識をもつことです。「かわいそう」という視点ではなく、「私だっていつその立場になるかわからないから、今のうちにいろいろ教えて!」というスタンス。そんな風に言われたら、相手はどう感じるでしょうか。「大変な状況にいるかわいそうな人」ではなく、「未知の経験をしている先駆者」として、自分の経験を前向きに共有できる気がしませんか?

「がんばれ」という言葉も、使い方が難しいものです。既に限界まで頑張っている人にとって、鼓舞や激励は苦痛でしかありません。みんな心配してくれている。それはわかっているけれど、どこか「上から目線」で見られているような感覚。

私は「今、何をしてほしい?」と、ストレートに聞くことにしています。 それはコーヒーを淹れることかもしれないし、2時間だけ留守番を代わることかもしれない、あるいはただ、たわいもない世間話をすることかもしれない。相手が今、何を求めているのか。それを憶測で判断するのではなく、直接聞いてしまうのがいちばんです。「コーヒー、今は控えてるんだっけ? 紅茶派だったっけ? カフェインは平気かな?」「月に一回、これを持っていくのは迷惑じゃない? 玄関に置いておくよ」「通院の日、お夕飯のお買い物だけ代わろうか」「返信いらないから、必要なときだけ連絡して」

具体的に提示すると、先方も頼りやすい。気持ちは抽象的でもいいけれど、支援は具体的な方が届きます。

片づいた空間・物理的な隙間は心の余裕を作ってくれる

もうひとつ、介護や闘病をポジティブに乗り切るためにおすすめしたいのが「環境を整えること」です。具体的には、断捨離をして住空間をすっきりさせること。「介護で忙しいのに、片づけなんて!」と思われるかもしれません。でも、これは想像以上に効きますよ。「家が散らかっているから、ヘルパーさんを呼ぶのが恥ずかしい」「友人を呼ぶのが億おっ劫くう」……。そんな理由で、ひとりで抱え込んでしまうのはあまりにもったいない!

せっかく納めている税金です。行政の力やプロの知恵を、もっと自由に借りていいのです。「自分で面倒を見るのが愛情」という呪縛に縛られる必要はありません。実の子に介助されるより、プロに任せた方がお互いのプライバシーや尊厳が守られ、精神的な健全さを保てることもあります。そのための「余白」を作る。新しい調理器具や最新の見守りカメラなど、インターネットや文明の利器もどんどん取り入れましょう。古いやり方に固執せず、最新の知恵を借りることは、決して手抜きではありません。自分と、大切な人の笑顔を守るための戦術でもあります。

もし、あなたの周りで誰かを支えて、少し疲れている友人がいたら、こう誘ってみてください。「おいしいお茶でも飲みながら、30分くらいおしゃべりしない?」と。 特別な言葉はいりません。ただ、同じ目線で隣に座る。「誰かを支える人を、支える」。その連鎖が、私たちの世代をより豊かで、ポジティブなものに変えていくと信じています。

Maki’s今号のキレイの源


年末、ハワイで買ってきたハワイアンホストのマカダミアンナッツ。「U B E(紅山芋)」というフレーバーで、アントシアニンが豊富です。消化酵素もたっぷり含まれているから食後のデザートに2~3粒いただいています。

最近「デーツ」にハマっています。JALの友人がUAEで買ってきてくれたものがきっかけ。ミラクルフルーツと呼ばれているだけあって、繊維、カリウム、マグネシウムたっぷり。もち歩いて外出先での栄養補給にも。

桑田真紀【全方位「推し活」力の磨き方 】そのほかの記事はこちら

※価格表記に関して:2021年3月31日までの公開記事で特に表記がないものについては税抜き価格、2021年4月1日以降公開の記事は税込み価格です。

EDIT&WRITING: 美的GRAND編集部

2018年に小学館が創刊した大人世代向け美容専門誌『美的GRAND』の編集部。40代以降の女性が抱える美容やライフスタイルの悩みに寄り添い、ドクター、研究者、美容ジャーナリスト、エディターなど各分野のプロフェッショナルと連携し、スキンケアからメイク、ヘルスケア、ウェルネスまでを多角的に紹介。「年齢に抗う」というアンチ・エイジングではなく、年齢とともに自分らしい美しさを積み重ねていくというポジティブな“ネオ・エイジング”を提唱し、信頼できる知見をわかりやすく発信することを心がけています。

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撮影: 天日恵美子

ヘア&メイク: 広瀬あつこ

構成: 三井三奈子

SOURCE: 美的GRAND2026年春号

美的GRAND2026年春号

3月12日頃発売

まだまだコートが手放せない日もありますが、肌は春らしく更新したい方。 お待たせしました、『美的GRAND春号』発売です…

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