里田まいさん「家族が大変なとき程、まず寝る。寝て力をつけてしっかり支えたい」|美的GRAND
笑顔と愛と、少しの毒と。変わらない、その明るさとおおらかさが周囲を笑顔にする。自分のもち味を知り、仕事でも新たなステージへ。
里田まい 笑顔と愛と、少しの毒と。
ジャケット¥58,300、ドレス(共布ベルト付)¥33,000、ベルト¥23,100、シューズ/参考商品(ラルフ ローレン〈ローレン ラルフ ローレン〉) イヤリング¥1,265,000(ブチェラッティ) ネックレス/里田さん私物
アメリカ生活でやっと、自分のもち味に気づけた
「私が目指すメイクはこれなんです!」
撮影中、そう言って楽しんでくれたのが、肌の色を生かしたテラコッタメイク。目元にほんのり艶めくモーヴが、里田さんの大人っぽさを引き立てる。でもアイドルとして活動していた20代は、健康的な肌の色をコンプレックスに感じていたという。
世間のトレンドより、自分の王道。ナチュラルな自分にプラス1で今っぽさを足すのが心地いい
「かわいいアイドルに寄せたくて、透明肌を目指し、アイプチもして、前髪も作って。でもあるときふと、『いつまでこのメイクをするのかな』と思ったんです」
プロ野球選手の夫の移籍に伴い、アメリカ・ニューヨークに移住した直後のこと。日本とは違う日差しの中で、自分のメイクが浮いていることに気づいた。百貨店のコスメカウンターで「私に合うメイクを教えて」と頼んだ。
「そのとき教わったのが、自分の肌色を生かしたメイクでした。無理をして白肌に寄せていた頃よりもメイクがしっくりと来たんです。それからファンデーションの色を1トーン落としました。コンプレックスだった肌の色は実は私のもち味だと思うと、急に愛しく思えたんです」
街で見かける女性は、Tシャツにスパッツで、ほぼノーメイクなのに健康的で美しかった。7年間のアメリカ生活は、多くの気づきをもたらしてくれた。
「私はスキニーパンツに長めのトップスを合わせるのが好きですが、そこにトレンドをひとつ取り入れるのが定番スタイルになりました。メイクもナチュラルな自分に今っぽさをひとつ入れるくらいが心地よくて。考えたら、日本にいた頃は、すべてにおいて自分らしさとか、心地よさとは真逆のことをしていたんですよ。でも、世間のトレンドよりも、自分の中の王道を優先するようになったら気分が良くなりましたし、それをいいねと言ってくれる街の声!アメリカの人って、見ず知らずの人のこともよく褒めてくれるんです。そういうの、私は真に受けますから!もう、自分の好きなものだけを選んでいこうと思いました」
結婚してから得意ではなかった料理と向き合い、栄養バランスのいいメニューを考えることで、肌あれも落ち着いてきた。変わらないスタイルはトレーニングでキープしているのかと思いきや、「本当はジムに行きたくない」と本音も。
「それなりにやる気満々の格好で行くのですが、健康のため、ただただ、言われたことだけをやりにここに来ました、という後ろ向きなスタンスで通っています(笑)。面倒ですが、40代が見えてくるとプチ不調もありますしね。最近はPMS(月経前症候群)も重いので、『命の母ホワイト』を飲み始めました」
39歳は多くのことに挑戦して40代を楽しむ準備期間に
アスリートの妻として、子育て中の母として食事には気を遣う日々で、最近は、電気圧力鍋でトマトをたっぷり入れた無水カレーを作るのがお気に入り。
「ただ、せっかくおいしく作っても、子供たちが絶大な信頼を寄せるアンパンマンカレーには勝てないんです。そうじゃないカレーへの警戒心がすごくて。今は無水カレーの上にアンパンマンカレーをちょっとのせて、楽しく食べてもらうための隠蔽工作をしています。白黒メリハリをつけるより、間のグレーでバランスをとるのが得意になりました!」
忙しい日々で里田さんが大切にしているのが、ひとり時間。意外にも、ひとりカラオケや、ひとり焼肉にも積極的に行くのだそう。
「自分を甘やかす時間がないと頑張れなくなりますから、その時間のために日々を頑張っている感じです。実は初めての子育てのとき、ひとりで頑張りすぎて気持ちの余裕を失い、身近な人に優しくなれないことがあったんです。自分を大事にしないと人にも優しくできないことを知って以来、自分の時間を意識して作るように。そこに罪悪感を感じる必要はないと思うんです。それでもモヤモヤするときは、まず寝ます。家族が大変なときも、とりあえず寝る。家に落ち込んでいる人は何人もいらないので、一緒に落ち込むより、寝て、パワーアップして、支えたいなと思うんです」
30代のラストイヤーとなる今年は、「挑戦する年」に。ポッドキャストや動画配信を始め、K―POPのダンスの体験教室にも行った。そして、念願のブランドも立ち上げた。それはすべて、「40代でさらに飛躍するための準備」。
「40代は周りや時間に流されない自分になれそうな期待もあって楽しみです。憧れるのは、笑顔が素敵で、ユーモアがあって、ちょっと毒がある人。毒をもつということは、現実に対して自分の視点をもっているということですし、私は愛ある毒をもつ大人を目指したいですね。それは優しさにもつながるような気がしています。そして1日の終わりは、明日にワクワクしながら眠りたい。その積み重ねがキレイにつながるといいなと。今のところ、毎晩疲れ切って倒れ込んでいますけど(笑)」
家族が大変なとき程、まず寝る。寝て力をつけて、しっかりと支えたい
Beauty Routines キレイを導くマストアイテム
1日を心地よく締めくくる儀式
皮脂が詰まりやすく、吹き出物ができやすい肌質のため、スキンケアは化粧水を「適当に」つけ、クリームで軽く蓋をする程度だった。年齢と共に、それまで使っていたアイテムに物足りなさを感じ始め、雑誌で見て使い始めたのが、角質細胞にアプローチするこの美容液。
「スキンケアアイテムを一気に全部替えるのではなく、いつも使っているものに、いいものをまずひとつプラスしていこうと思って。子供たちとバタバタとお風呂から上がり、この美容液をつけてから化粧水を使うと、しっかりと浸透する実感があり、それがとても贅沢で幸せなんです。いいお値段なので、今は夜だけ使っています」
クレ・ド・ポー ボーテ ル・セラム 50ml ¥27,500
ル・セラム [医薬部外品][2023年 11月発売]の詳細はこちら
バスタイムに肌も髪もリセット
右/ニューヨークのサロンで出合ったアウトバストリートメント。
「出産後に髪の艶がなくなってきて、髪にも年齢が出ることを実感しつつも、ヘアケアにはこだわっていなかったんです。タオルドライ後に使うとカラー後の髪も指通りが良く、今ではシャンプーもトリートメントも同じシリーズを愛用しています。ただ、髪は生乾きのまま寝がちです…」
ミルボン ルミナス ボディファイング オイル(美容室専売品) 120ml ¥3,300
左/ニキビができやすかった20代、皮膚科医に勧められて以降、10年以上使っているクリームタイプのメイク落とし。
「洗い上がりも突っぱらず、気に入っています」
常盤薬品工業 ノブ III クレンジングクリーム(医薬部外品) 120g ¥3,850
美肌&疲労回復のためのビタミンルーティン
インフルエンザにかかったときに病院で勧められたビタミンが朝の日課に。
「セットで飲んでいたら、高熱でしんどいのに肌艶が良かったんです(笑)。ビタミンBは疲労回復に、ビタミンDのスプレーは免疫力アップのために口にシュッとひと吹き。リポシーのビタミンCは吸収率にこだわっているそうで欠かせませんが、味が独特なのでヨーグルトやオレンジジュースと一緒に。20代からかかりつけのクリニックで処方してもらっているのがビタミンC3,000mg。とてつもなくすっぱいのですが、ビタミンCはストレスなどでも失われると聞くので、意識してとっています」
右から/ニュートライズ ビタミンB 90カプセル ¥4,600
同 ビタミンD リキッドスプレー 12g ¥3,200
スピック リポ・カプセル ビタミンC 30包 ¥7,776
分子生理化学研究所 Wakasapri for Pro. 高濃度ビタミンC 3,000mg(医療機関専売品) 30包 ¥4,320
『美的GRAND』2024冬号掲載
撮影/ YUJI TAKEUCHI (BALLPARK) ヘア&メイク/岡田知子(TRON) スタイリスト/池田奈加子 構成/松田亜子
※価格表記に関して:2021年3月31日までの公開記事で特に表記がないものについては税抜き価格、2021年4月1日以降公開の記事は税込み価格です。