メイクアップニュース
2025.6.11

「色」で魅せるシャネルの革新。始動からまもなく3年、『コメット コレクティヴ』の3人が彩る「今」

左/セシル・パラヴィナ 中/アミィ・ドラマ 右/ヴァレンティナ・リー

メイクアップの新しい可能性を切り拓く存在として、2022年に始動したシャネルのクリエイターチーム『コメット コレクティヴ』。これは、シャネル メークアップ クリエイティブ ストゥディオが選んだ3人のアーティスト、アミィ・ドラマ、セシル・パラヴィナ、ヴァレンティナ・リーによる特別なプロジェクトだ。

異なる文化、背景、感性をもつ3人は、シャネルの歴史を受け継ぎながら、今という時代に響く新しい色の魅せ方を提案してきた。トレンドやルールにとらわれず、色や質感を自分のスタイルで楽しむことの豊かさ。『コメット コレクティヴ』の提案は、ただのカラーコレクションではなく、「色は生き方そのもの」であるという価値観を、静かに、けれど確かな熱をもって伝えている。

重なり合う個性と感性。唯一無二の色と輝きがあふれる3人のクリエイション

『コメット コレクティヴ』が手がけた初のコレクションが発売されたのは2024年3月。そして2025年には3人それぞれのクリエイションが発売。彼女たちの個性とシャネルの美学を絶妙に溶け合わせた、唯一無二のメイクアップ コレクションたちだ。

鮮やかなカラーと遊び心で、自由なメイクを楽しむ躍動感あふれる新シーズン
by アミィ・ドラマ

©CHANEL

アミィ・ドラマのセンスが冴え渡る「スプリング-サマー コレクション 2025」は、「色」たちがフレッシュに息吹く春のよう。モーヴやグリーンなど心踊るカラーたちの調和、意外性のあるトーン・オン・トーン。シャネルならではの洗練をベースにしながら、常識を覆す配色で、メイクをする人の自由を解き放つ。予想外の組み合わせが、シックでタイムレスな魅力へと昇華する。2025年1月発売。

メタリックの輝きとカメリアのエレガンスを融合した、未来的コレクション
by セシル・パラヴィナ

©CHANEL

ガブリエル シャネルがこよなく愛した花、カメリア。その端正な造形美に、近未来的なメタリックのアクセントを添えたのが、セシル・パラヴィナが手がけたコレクション「カメリア フトゥーラ」だ。アヴァンギャルドとロマンスが溶け合う幻想的な輝き。計算された色の調和は、どんな肌にも寄り添い、さりげなくモダンな空気を纏わせる。2025年2月発売。

夕暮れの光を肌に纏い、ヘルシーで自然体な輝きを叶える
by ヴァレンティナ・リー

©CHANEL

夜明けと夕暮れのわずかな間に訪れるゴールデン アワー。その一瞬のまばゆい光と胸を満たすような開放感を、温かく柔らかなカラー パレットに封じ込めたヴァレンティナ・リー。「レ ベージュ ゴールデン アワー コレクション」のヘルシーで溢れ広がるような輝きは、肌そのものが発光しているかのよう。夏の太陽を思わせるコッパー オレンジやきらめくピンクが、忘れられない瞬間を表情に映し出す。2025年5月発売。

『コメット コレクティヴ』の3人の素直な言葉で綴る、「今」感じること

個性も感性も異なる3人だからこそ、共に歩んだ時間の先に見えてきた新しい景色。『コメット コレクティヴ』として重ねた3年は、互いをリスペクトし、高め合いながら、自分らしい美しさの輪郭をなぞっていくような日々。その中で見つけた手応えや、今だからこそ言葉にできる想いを3人に聞いた。

「『コメット コレクティヴ』の活動が始まってから、私はメイクアップアーティストの枠を超えて、シャネルというブランドのクリエイターになりました。ふたりとディスカッションをする時間がとても心地いい。夜空に星がひとつあっても輝きを感じないけれど、3つあるとより美しく光り輝く。そんな風に感じています」(ヴァレンティナ・リー)

「私たち3人は、文化も背景も技術も好みも違う。だからこそ、ひとりでは生まれなかったアイディアが、この場では自然と生まれます。コンスタントにお互いにフィードバックをしながら挑戦していける。お互いのスキントーンも異なるから、さまざまな女性の美しさを想像できるということも、3人がいるからこそ」(セシル・パラヴィナ)

「ふたりと仕事ができることは本当に刺激的。色の捉え方、質感の表現、すべてが違うから、さまざまなアイディアをもらえるんです。自分ひとりだけだったら、時に自分のやり方に躓いてしまうようなことがあるけれど、彼女たちとならその先へ行ける。そんな存在がいることの心強さを、日々感じています」(アミィ・ドラマ)

日本文化から受けたインスピレーション。今なお3人の中に息づくジャパン・ビューティ

実は彼女たちは日本の伝統美やカルチャーを深く愛し、その感性がクリエイションに豊かな彩りを添えている。伝統と現代が織りなす色彩や、日本ならではの美の感覚が、彼女たちの中にどう息づいているのか。3人は輝く笑顔と共に、熱い想いを溢れさせながら語ってくれた。

「日本の漫画で育ち、最初に描いた将来の夢は漫画家でした。コスプレも石岡瑛子さんの衣装も、浜崎あゆみさんも大好き。街の若い子たちの服や髪色、すべてが私のインスピレーション。今回は14回目の来日ですが、毎回日本の新しい表情に惹かれています」(ヴァレンティナ・リー)

「私は生け花が大好き。京都で生花用の鋏を購入した際、偶然、師範の方の生け花を拝見して、人生が変わるほどの衝撃を受けました。花が朽ちていく美しさや、人も自然の一部として生きる姿勢。日本には、美しさを超えた深い世界観があると感じています」(セシル・パラヴィナ)

「前回の来日で、歌舞伎役者が舞台で隈取りを施す現場を間近で見て、その大胆さに驚きました。ほとんど手技だけで仕上げ、圧倒的に表情を増幅させていく。そのダイナミックなメイクアップに触れて、自分のメイクにも新たな可能性を感じました。いつか私も、あんな大胆なメイクアップをお見せできる日が来るかもしれません!」(アミィ・ドラマ)

「色」は生き方を体現する。これからの自分らしいメイクアップの可能性

©CHANEL

シャネルが掲げるフィロソフィー「カラー オブ アリュール」とは、単なる色使いではない。色はその人の生き方や佇まい、内面さえも映し出すもの。だからこそ『コメット コレクティヴ』が提案するメイクアップはどこか詩的で、奥行きがあるのだ。

次なる3人のクリエイションが、どんな色と光を纏い、私たちにどんな問いかけをしてくれるのか。彼女たちの描いた色で、あなた自身の物語をメイクアップしてみてほしい。きっとその色の中に、新しい自分が顔をのぞかせるはずだから。

シャネル公式サイト

 

撮影/田中麻以(小学館) 構成/松村有希子

※価格表記に関して:2021年3月31日までの公開記事で特に表記がないものについては税抜き価格、2021年4月1日以降公開の記事は税込み価格です。

この記事をシェアする

twitter LINE Threads

関連記事を読む

あなたにおすすめの記事