口紅に使用期限はないってホント?真相を専門家に直撃!
日常生活で生まれる美容の疑問を専門家に答えてもらうこのコーナー。今回は、“コスメ”について。口紅は消費期限がないって…ウソ? ホント? 日本化粧品協会代表理事の小西さやかさんにお答えいただきます。
Q:口紅は使用期限がないってホント?
「口紅は使い切るまで使える」「何年も前の口紅も品質的には大丈夫」など、巷でささやかれる「口紅には消費期限がない」説。これって本当なのでしょうか。
さっそく、この疑問を小西さんにぶつけてみました! 果たして小西さんの答えは……?
A:ウソ。口紅にも使用期限はあります。
「そんなことはありません! 口紅に限らず、期限が記載されていない化粧品の使用期限は、未開封の場合で3年と決まっています」(小西さやかさん・以下「」内同)
開封後の口紅の使用期限は1シーズンから1年と心得て
「化粧品は、空気中に浮遊する雑菌の混入や、環境や使用者の手指を介して微生物が混入し、増殖してしまう二次感染の恐れがあります。とくに口紅は、唇に直接つけて使うものなので汚れやすいため、開封後の場合は、基本的に1シーズンから1年以内に使い切っていただくのがよいでしょう」
口紅の嫌な臭いの原因は酸化や雑菌!
「開封後1年も経っていないのに、口紅やグロスが臭う…。これにも、れっきとした理由があります。口紅は油を多く含んだ化粧品。油は酸化しやすい物質で、酸化すると嫌な臭いが発生します。なかでもグロスは、唇についていた食品などの汚れが入り込むことで雑菌が繁殖してしまい、嫌な臭いが発生してしまうのです」
口紅を長持ちさせるには、使用後にティッシュオフを
「汚れや雑菌が混入するのを防ぐためには、口紅を塗る前、塗ったあとのお手入れが重要。口紅を塗る前は、ティッシュなどで唇を拭いて清潔にしてから、口紅を塗ったあとは、毎回ティッシュで口紅の表面を軽くふき取るようにしましょう。グロスの場合は、汚れたままの筆やチップを容器へ戻さないことも注意して。開封後1年経っていなくても臭いがした場合は、使用を中止して捨ててください」
おさらい!正しい口紅の塗り方順番
「口紅をより美しく保つためには、正しく塗ることも必要不可欠です。もう1度、基本のきをおさらいしていきましょう」
1.2 上唇の山から谷へ向かって、輪郭を描く。
3 下唇の中心の輪郭を描く。
4.5 上唇の口角から山へ向かって輪郭をつなげるように描く。
6.7 同様に下唇の口角から中心に向かって輪郭を描く。最後に内側を塗って完成です。
コスメを知り尽くしたプロおすすめリップは…
「落ちにくく、荒れにくいティントリップならイヴ・サンローラン、コスパのよいティントリップならオペラがおすすめです。
質感でイチオシなのは、とろけるようにやわらかく、ツヤもでるクレ・ド・ポー・ボーテのルージュルミヌ の6ローズドラジェでしょうか。普通の口紅は成型といって、型をとって固めて容器にさして完成させますが、ルージュルルミヌの場合は、流し込みといって液体をそのまま流し込んで作られているんです。だから、生感触がそのまま……! スティック状なのに、グロスいらずの仕上がりに感動を覚えます」
文/木土さや
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