周りの目を気にしない方法は? 心のヘルシーを育む有村実樹流「マインドフルネス」
続くコロナ禍で、先行きがわからず不安になりがちな日々。そんな今だからこそ、マインドフルネスの精神=自分をジャッジせず、“今”に心を向けるあり方が注目を集めています。実は、美的専属モデル&美容家の有村実樹さんは、スタッフの間でも評判の、“存在そのものがマインドフルネス”な人!その極意を伺いました。
心のヘルシー育む♪有村実樹流「マインドフルネス」
弱い部分も受け止めて自分をいたわってあげる
人気モデルなのに、浮ついたり、傲(おご)ったりせず、自分の心に常に真摯に向き合う。そんなミキティのマインドフルネスなキャラクターはどう育まれたのでしょうか。
「転機になったのは22歳の頃ですね。突然ひどい肌あれを起こして、モデル生命が危ぶまれる程でした。原因は不明だったけれど、多分精神的ストレスだったんだと思います。それまではモデルの仕事も順調で、自分は強い人間だと思っていたので正直ショックでした…。でも本当にポジティブな人って、自分の弱い部分を受け止めた上で前に進める人のこと。だから自分の気持ちをもっとちゃんと見てあげようと思うようになりました」
自分の気持ちを擦り減らさないために、小さな心の傷もそのままにせず、ひとつずつケアすることがミキティのセオリー。
「生きていれば、いろいろありますよね。そんなときは“今日モヤモヤしたのなんでだっけ?”と自分と対話するんです。自分の幼い部分や弱い部分ともきちんと向き合う!不快な気持ちを反芻(はんすう)するのって正直面倒だったりするけれど、その都度クリアにしないと脳にかさぶたみたいにこびりついて、何かある度にチクッとぶり返すからやっかい。自分と対話するようになってからは、イライラしたり、ストレスで蕁麻疹が出たりすることもなくなりました」
“違和感の目”を摘んで大切な人とのすれ違いを防ぐ
ストレスに目をつむるのではなく、あえて見つめてストレスを引きずらない。それはパートナーとのコミュニケーションにも当てはまるそう。
「結婚の決め手は“話し合いができる人”だったから。彼のことは大好きで尊敬しているけれど、だからといってなあなあにはしません(笑)。ふたりで出かける犬のお散歩タイムを利用して、最近の会話で違和感を覚えていたことや、日常の中で少し引っかかっていたことがあれば、それを伝えます。すると誤解が解けたり、お互いの心の温度が近づいて安心できるんです。私はなんでも理由を分析して納得したい人だけれど、夫はイヤなことは受け流すスルー力のある人。全くタイプが違うから、彼に相談すると“そういう考え方や対処法もあるんだー”って目からうろこなこともたびたびあって面白いですね」
『美的』読者が有村さんにお悩み相談
Q.周囲には結婚して子供もいる人が多く、自分は婚活しても男性運に恵まれず…。 このままの人生でいいのか不安になります。
(K.Nさん 会社員・33歳)
Miki’s Answer
「不安に振り回されてしまうといざというときに正しい選択ができないので“自分のゴール”を決めるといいですよ。子供が絶対欲しいなら集中して婚活を続けるのもありだし、相性のいいパートナーが欲しいのなら、焦らずじっくり探せばいいのかもしれない。男性運を上げたいなら、心はできるだけいつも前向きに! 自分の波長が下がると同レベルの人を引き寄せてしまうと思います」
Q. よく他人の悪口を言ってしまう自分に嫌気が差します。 後で後悔するのですが言わずにはいられません。
(O.Yさん 看護師・34歳)
Miki’s Answer
「スマホに家族やペットの写真、大切な手紙の画像など気持ちが清らかになれるものだけを収めた“幸せフォルダ”を作るのがオススメ。ネガティブな気持ちに支配されそうになったら、それを眺めて自分の中の毒を抜くイメージです。眺めようって思えるだけでも今までの自分とは違うし、悪口の回数が抑えられたら自分を褒めて!」
Q. 周りの目を気にしない方法を教えてください。 「こう思うかな、こう思っているだろうな」と不安になったり、想像することをやめたいです。
(T.Mさん 主婦・34歳)
Miki’s Answer
「思考は人によって違うから、自分はこう思っても相手は全然違う受け止め方をしているのはよくあること。あなたが思う程相手は気にしていないと思います。勘ぐってばかりだと心も体も疲れてしまうから「まあいいか」と声に出してリセットする。どうしても不安なら“今イヤな気持ちにさせてない?”と相手に聞いてみるのも手です」
Miki Arimura
本誌専属モデルとして活躍する一方、ビューティへの飽くなき探求心とわかりやすい解説で美容研究家としても人気を集める。愛称ミキティ。Instagram(@arimura_miki)で美容法を公開中。念願だった植物療法士の資格も取得。
今年はマインドフルネスがますます注目されます!
「マインドフルネスとは、自分の心が未来や過去ではなく“今”“ここ”にある上で暮らしていく状態を指しています。2020年はコロナ禍に見舞われ、これまで培ってきたライフスタイルが一変。世の中が揺れ動くときに、必要となるのが自分の核です。この難局にどう立ち向かうのか、今後どのように生きたいのか。本当の自分の望みは自分にしかわかりません。だから自分の内側をストレートに見つめるマインドフルネスが必然になってくると思います」(吉川さん)
ヨガインストラクター
吉川めいさん
日本人女性初のアシュタンガヨガ正式指導資格者。自身が主宰するオンラインスタジオ「Veda Tokyo」では、心身の本質にアプローチするプログラムを多数開催している。
https://vedatokyo.com/”>https://vedatokyo.com/
『美的』2021年4月号掲載
撮影/天日恵美子 スタイリスト/程野祐子 ヘア&メイク/MAKI 構成/野村サチコ
※価格表記に関して:2021年3月31日までの公開記事で特に表記がないものについては税抜き価格、2021年4月1日以降公開の記事は税込み価格です。