山崎賢人さん「芝居は器用になりたくない」|いつかやってみたいのは宇宙旅行!?
作品が終わる度に毎回自分をゼロにする、と述べるのはの山崎賢人さん。いつかやってみたいこととは?
芝居では、器用になりたくない。悩む暇があったら前に進みたい!
30年間、コールドスリープ(冷凍睡眠)させられた科学者の宗一郎が目覚める。そして、大切な人を取り戻すため、奮闘する──。今度の主演映画は、多くの作品に影響を与えてきた名作SF小説の映画化。『バック・トゥ・ザ・フューチャー』などSFものが大好きな山崎さん、出演オファーに「ワクワクが止まらなかった」そう。
「ずっと昔から、誰もが時を超えたい、時間を行き来したいと考えてきましたが、いまだに実現できない。だから、SFは面白いし、憧れるんですよね。コールドスリープにも興味があります。もし地球が大変なことになったら、コールドスリープしてみんなで乗り越えるという手も考えられそうですよね」
30年間眠り続けた後、30年前にタイムスリップするという役をどう演じるかには途惑うも、「時代がいつであっても、まっすぐな男を演じようと思った」という山崎さん。
「宗一郎は、うまく行かないこともすべて自分が悪いと受け入れ、悲しさにどこか慣れています。そんな彼が、妹のようにかわいがっていた女性を失って初めて、その大切な存在に気づき、時を超えて運命を変えようとする覚悟はカッコいいんですよね。宗一郎を思うと、落ち込むことがある度に、逃げている場合じゃない、前に進むしかないと思えます」
今しか救えない。今しかできない。芝居にも、そのときにしかできない表現がある。近年、見る人の気持ちを揺さぶる芝居が印象的だが、「器用にはなりたくない」と言う。
「演じる年齢が自分と近くなってきたり、経験値が増えて演じやすくなってきた部分もあると思います。でも、お芝居は器用になりすぎないよう、作品が終わる度に毎回自分をゼロにして、『今回の芝居が正解だ』とは思わないようにしています。そのときに感じたこと、そのときにしか出せない芝居を模索していきたいですね。いつかやってみたいことは…宇宙旅行! 今年は無重力体験をしてみたいです!」
KENTO’s Tips
#食事は腹八分め
最近、自分に必要な量がわかってきたみたいです。結果、1日5食のときもありますが(笑)。
#地球は美しい
湖に太陽が反射してキラキラしている光景を見ると、この美しさは奇跡だなと思う。いつか、宇宙から地球を眺めたい。
【Movie】『夏への扉─キミのいる未来へ─』
(c)2021 映画「夏への扉」製作委員会
1995年、宗一郎は養父・松下の遺志を継ぎ研究に没頭。だが、裏切りによってすべてを失い、人体を冷凍保存する「コールドスリープ」に入れられる。2025年に目覚めると、妹のように大切に思っていた松下の娘・璃子も愛猫ピートもいなかった…。
監督:三木孝浩 出演:山崎賢人、清原果耶ほか
※公開情報については公式 HP をご確認ください
PROFILE
山崎賢人さん
やまざき・けんと/1994年東京都生まれ。2010年に俳優デビュー。映画『キングダム』『斉木楠雄のΨ難』など主演作多数。2020年は映画『劇場』、Netflixで配信中の『今際の国のアリス』も話題に。米『Forbes』誌の「ASIA’S100DIGITALSTARS」では日本人男性俳優で唯一選出された。
※崎は正しくはたつさき
『美的』2021年3月号掲載
撮影/勝岡ももこ ヘア&メイク/永瀬多壱(ヴァニテ) スタイリスト/伊藤省吾(sitor) 構成/松田亜子
※価格表記に関して:2021年3月31日までの公開記事で特に表記がないものについては税抜き価格、2021年4月1日以降公開の記事は税込み価格です。