IKKOさん「家だけは裏切らない!家の中こそ自分の美を極めて」|キレイを保つ秘訣、着物メイクのコツとは?
東京国立博物館にて開催予定の特別展「きもの KIMONO」の広報大使に、IKKOさんが就任しました。美容家として活躍しながら着物を優雅に着こなすIKKOさんに、着物への思いや着物メイクのポイント、さらには美しさを保つ秘訣について教えていただきました。
絵を鑑賞するように、着物を眺めてみて
鎌倉時代から現代まで、着物のあらゆる魅力を堪能できる本展を「着物を愛するひとりとして、心から心待ちにしております。」というIKKOさん。今回のインタビューでは、尾形光琳が描いた重要文化財「小袖 白綾地秋草模様」の複製きものを美しく着こなしていました。
IKKO(以下敬称略):この着物は(写真向かって)右側に若々しいデザイン、左側に年輪を重ねたクラシックなデザインが施されていて、まるで心乱されながらも最後は綺麗に花咲く人の一生を表現しているようだと私は解釈しました。こうして人生観が表現された絵を身に纏えるところが、着物の素晴らしいところですよね。
ーー普段、着物を美しく着こなすためにメイクでこだわっていることはありますか?
IKKO:まずファンデーションは、半襟の美しさを際立たせるためにも顔だけでなく、首にも塗ります。色は肌の色よりワントーン明るめがおすすめ。お顔はお好みのファンデーションを塗った後、Tゾーンのみ明るめの色を重ねて、最後にラベンダー系のフェイスパウダーをのせると、肌がよりいっそう美しくみえるはず。それから目元は、アイラインを太く引きすぎないように注意して。爪の先で目尻からすっと消えていくように伸ばして線のグラデーションをつくると、儚げな印象になりますよ。
ーー今日の口紅は着物に合わせて選んだものでしょうか?
IKKO:ええ。今日の長襦袢は赤色なので、それに負けないようリップは濃いめのピンクを選びました。メイクの色に迷ったら、着物に描かれている模様の色に合わせて選べば調和がとれますよ。それからチークも明るめの色に。内側から斜め上へほんのりニュアンスを入れていけば、陶器のようなお肌に仕上がります。
家の中だけは自分が中心。美しいと思える景色を極めて
美容家として第一線で活躍しつづけるIKKOさん。美しさを保つ秘訣についても教えていただきました。
IKKO:キレイを保っていくためには、キレイな景色をたくさん見ることが大切だと思います。特に家の中はすごく重要。世の中の景色は自分を中心に回すことはできないけれど、唯一、家の中だけは自分を中心に回すことができるでしょ。だからこそ、その人なりに美しいと思える景色を極めていくことが美しさを保つ秘訣だと思います。恋愛でもなんでも、時が経てばイヤなところが見えてくるけど、家は磨きつづけるかぎり裏切りませんよ!
最後に特別展「きもの KIMONO」について、「現代の女性にとって着物は身近なものではないかもしれませんが、ぜひ絵を鑑賞する感覚で間近で観てみてください。きっと着物を纏いたくなるはずです。」と語ってくれたIKKOさん。
鎌倉時代から現代まで、着物の美を通史的に鑑賞できる展覧会をお見逃しなく。
【開催概要】
展覧会名:特別展「きもの KIMONO」
会期:2020年6月30日(火)~8月23日(日)
会場:東京国立博物館 平成館[上野公園] 〒110-8712 東京都台東区上野公園13-9
開館時間:午前9時30分~午後5時 ※金曜・土曜は午後9時まで開館 ※入館は閉館の30分前まで
休館日:月曜日
展覧会公式サイト:https://kimonoten2020.exhibit.jp/ ※会期等は変更になる場合があります。詳細は展覧会公式サイト等でご確認下さい。
展覧会公式Twitter:@kimonoten2020
※重要文化財「小袖 白綾地秋草模様」の複製きものは、文化財活用センターにより制作されました。
取材・文/鬼束真帆
※価格表記に関して:2021年3月31日までの公開記事で特に表記がないものについては税抜き価格、2021年4月1日以降公開の記事は税込み価格です。