パテック・フィリップ『ノーチラス』、 垂涎の”カジュアル・エレガンスウォッチ”【グラン世代を美しくする「肌映えウォッチ&ジュエリー」第7回『パテック・フィリップ『ノーチラス』】
まばゆい光を放つハイブランドのアイコン的ジュエリーや、時を刻む以上に『所有する喜び』を感じられる名作時計。スタイリストの青木貴子さんがセレクトする、グラン世代の肌や顔立ちをより魅力的に見せる憧れのアイテムたち。毎月お送りするこの連載で、お気に入りの一品が見つかりますように。【グラン世代を美しくする「肌映えウォッチ&ジュエリー」第7回『パテック・フィリップ『ノーチラス』】
『ノーチラス』には「ダイナミック」と「洗練」というアンビバレントな魅力が
時計 7118/1 レディース・オートマチック・ノーチラス(日付表示付自動巻ムーブメント、SSブレスレット、ケース径35.2mm)¥4,136,000(パテック フィリップ ジャパン・インフォメーションセンター〈パテック フィリップ〉)
タートルネックニット¥62,700 (マックスマーラ ジャパン〈マックスマーラ〉)ジレ¥106,700 (マックスマーラ ジャパン〈スポーツマックス〉)リング パヴェ[WG×ダイヤモンド]¥737,000 リング[WG×ダイヤモンド]¥176,000 ピアス[WG×ダイヤモンド]¥220,000 イヤカフ[WG×ダイヤモンド]¥286,000(メシカ ジャパン〈メシカ〉)
時計の話をしていて、話題に上らないことがないブランドの筆頭がパテック・フィリップ。時計好きを虜にし続けたパテック・フィリップですが、今やその存在は広く知られることとなり、誰もが知る名作時計を数多有しています。
とくに時計をこよなく愛する男性は、パテック・フィリップが大好物(笑)。機械、メカ、とにかくスペックや仕様にこだわりを持つのが男性の特性、だからこそ評価の基準は厳しい。その彼等から絶大なる支持を得ているのには、至極もっともな理由があるのです。それはすべてを手仕上げで製作する、徹底したマニュファクチュールであることに起因します。
パテック・フィリップは1839年創業、以来ジュネーブ高級時計製作の伝統を継承し続けてきました。それを守り続けて来られた最大の要因は、完全な家族経営だということ。だからこそオリジナルの自由な発想・優れたデザインを採用し、卓越した職人を自社で抱えているからそれをそのまま形にして世に送り出すことが出来得るのです。
全体の設計とデザインは自社で、ムーブメントやストラップは他社に外注するブランドも多く、パテックのようにすべてを自社で仕上げるのは極々稀なのです。完全なマニファクチュールだからこそなしうる自由なデザインと確かな技術は、素晴らしい時計を生み出す大きな源となっています。
そして時計が出来上がるまでの工程のなか、細部に至るまで手仕上げが施されています。機械加工の後、約55の手仕上げ作業が施されているなど、本当に緻密。その様子はパテック・フィリップの公式サイトで見ることができます。
こんなふうに数々の工程を経て作り上げられているから美しいんだ!素晴らしいんだ!と目から鱗の納得。なぜパテック・フィリップの時計がエクセレントなのかが、すとーんと腑に落ちます。
パテック・フィリップの時計は良いものだと認知しているひとはたくさんいると思います。でもその理由をちゃんと理解していないひとも多いかもしれません。なぜパテック・フィリップの時計が素晴らしいのかということが一目瞭然わかります。ぜひチェックしてみて下さい。
さて今回紹介する時計は、数あるコレクションの中でも熱狂的コレクターがいる『ノーチラス』のレディース仕様『7118/1A ノーチラス』。
いまや全世界的に入手困難な人気モデルとして垂涎の的である『ノーチラス』は、1976年に発表されました。丸みを帯びた8角形のベゼルや船の船体にある小さな窓からインスピレーションを得たという個性的なケース、斬新なデザインの文字盤は『ノーチラス』登場以前の高級時計が持っていたイメージを一新する、カジュアルとエレガントが共存した魅惑的なデザインとして高い評価を受けました。ここから46年、いまもってその輝きはひとを惹きつけ続けているのです。
『ノーチラス』は存在感がありながらも無骨に見えない、絶妙なまろみがあるのです。それはきっと8角形の丸みのあるベゼルの形とブレスレットのしなやかさが醸す柔らかな印象によるもの(ブレスレットの削りや磨きの信じられないほどの工程が実現する質感)。受ける印象はカジュアルなのにエレガント。だから女性の腕にも優しく寄り添い、ダイナミックな洗練をもたらしてくれます。
シャツスタイルに合わせればメンズライクな魅力が増し、もちろん素敵。私がしたい妄想コーディネートとしては、シンプルなタンクドレスやスリップドレスにジャケット肩掛けというエレガントなスタイリングにあえて『ノーチラス』をつけ、マニッシュなスパイスを効かせてみたいと思います。メイクはヌーディで少しマットめな肌に整えて、目元はラインだけを効かせる。そしてリップは鮮やかすぎない赤。このスタイリングにエレガントな時計をチョイスすると途端にあざとい感じに。またスポーティすぎる時計だとチグハグに見えてしまいます。嗚呼、このコーディネートを素敵に完成してくれる『ノーチラス』、ほんとに欲しい…心の声が思わずもれました!
カジュアルスタイルにもエレガントスタイルにもマッチするオールマイティさを持つスタイリッシュな『ノーチラス』。この冬の欲しいものリストに検討してみてはいかがでしょうか?
時計 7118/1 レディース・オートマチック・ノーチラス(日付表示付自動巻ムーブメント、SSブレスレット、ケース径35.2mm)¥4,136,000(パテック フィリップ ジャパン・インフォメーションセンター〈パテック フィリップ〉)
パテック フィリップ ジャパン・インフォメーションセンター 03-3255-8109
マックスマーラ ジャパン 0120-030-535
メシカ ジャパン 03-5946-8299
テキスト&スタイリング/青木貴子(whitebox) 撮影/葛川栄蔵 ヘア&メイク/千吉良恵子 モデル/松田珠希 構成/三井三奈子(本誌)
※価格表記に関して:2021年3月31日までの公開記事で特に表記がないものについては税抜き価格、2021年4月1日以降公開の記事は税込み価格です。