美的GRAND
メイクアップニュース
2024.3.28

プラダのアイシャドウで魅せる、洗練された遊び心|美的GRAND

美容エディター・松本千登世さんが厳選。『このコスメが、すごい!~モードなアイカラー編~』

洗練された遊び心

Brand / プラダ ビューティ
Item / ダイメンションズ マルチエフェクト アイシャドウ
ブランドアーカイブから厳選された6種の象徴的なパターンを表現したパレット。
3色のニュートラルカラーとインテンスカラー1色の構成が、思わず目を引く華やぎを生む。
右から/01・03・04 各¥12,100

見慣れない自分を自分に見せるという冒険で、個性を育む

あるときから急に「新しい服、買った?」「その服、初めて見た気がする」、こんな風に声をかけられることが増えました。もう何年も着続けている服なのに。その人の前でいく度となく着ているのに。思い当たる節がありました。恐らく、私のヘアスタイルが変わったから。ほんのりモード感を狙った切りっ放しのボブスタイルにしたら全身のバランスが変わって、結果的に服の「見え方」が変わった。つまり、変わったのは服ではなくて髪だった、きっとそれが理由。でも、でも……、同時に、正直なところ、表面的な見え方だけが理由ではないとも、感じていました。この髪型によって出会った鏡の中の「見慣れない」自分は、顔の作りも肌の色や質感も、どこか新鮮。新しい自分にときめいて、その日から「明日の私に何を着せよう?」と思い始めました。こうして心が弾み、それが表情に現れたことも、服を新しく見せたのではないかと想像するのです。

この春上陸した、プラダ ビューティのアイカラーを初めて目の当たりにしたとき、あのときの高揚が瞬時に蘇(よみがえ)り、このアイカラーから顔や服が新鮮に見え始めるかもしれないとわくわくさせられました。見ただけで「うわあ、キレイ!」と心が弾んだのは、きっと私だけではないはず。実際、手にしてみると、その興奮は想像以上で、鮮やかな色彩、なめらかな質感、まぶたが色と光で染まって、内側から生命感がわき立つつけ心地や仕上がりで、「私じゃないみたい!」。ほんのりモード感を帯びたアイカラーがしばらく遠のいていたアイメイクに対するときめきやパッションを呼び覚まし、日々、いかに無難でコンサバな目元を作っていたかということに気づかせてくれました。見慣れない自分が私の「もっと先」を教えてくれたのです。

この目元には、どんな口紅を、どんな髪型を合わせよう。この目元には、シャツがいいだろうか、ニットがいいだろうか。そう、鏡の中の見慣れない自分は新しい自分を作る、第一歩。

Chitose Matsumoto
エディター・ライター。近著『顔は言葉でできている!』(講談社刊)ほか、著書多数。3月末に初の絵本を刊行予定。

『美的GRAND』2024冬号掲載
撮影/シバサキフミト(DONNA) スタイリング/高橋尚美 美術製作/南 志保・KANTA(ガリネル) 構成/松本千登世、三井三奈子

※価格表記に関して:2021年3月31日までの公開記事で特に表記がないものについては税抜き価格、2021年4月1日以降公開の記事は税込み価格です。

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