美的GRAND
メイクHOW TO
2023.10.1

ファンデーション大豊作の今シーズン。肌を好きになれれば、不完全ささえもいとおしくなる。|美的GRAND


美容エディター・松本千登世さんが厳選。『このコスメが、すごい!~ベースコスメ編~』

肌の質を格上げすると、不完全さがいとおしくなる

〈左〉
Brand/ ランコム
Item/ アプソリュ エッセンス イン パウダー
ランコム最高峰、アプソリュならではのエッセンスを約30%配合することに成功。のせた途端、ひんやりとした心地よさと共にパウダーからエッセンスが肌へ。悩みを忘れるフォギーな質感に。
15g ¥15,400

アプソリュ エッセンス イン パウダー 01の詳細・購入はこちら

〈中〉
Brand/ セルヴォーク
Item/ シームレス フェイスパレット
塗っていないかのような軽さでシミ、くま、色ムラ、毛穴などさまざまな肌悩みをカバーする多機能コンシーラーパレット。ハイライトやブラッシュもセットされ、アライブな印象に。
全2色(写真は01)¥6,490

シームレス フェイスパレットの詳細・購入はこちら

〈中〉
Brand/ ポーラ
Item/ B.A 3D コンシーラー
B.Aのアイゾーン研究から誕生したコンシーラー。紫外線を輝きに変えたり艶を与えたりする光効果でくぼみやたるみなど形状の影までとばして立体的に。美容成分配合でアイケアもかなえる。
全2色 ¥6,930

B.A 3D コンシーラーの詳細はこちら

「肌」から自分を好きになる

「若いか否か」「キレイか否か」という物差しから、「好きか否か」という物差しへ。肌への見方を変えるだけで、もっと大らかになれる、もっとのびやかでいられる。たとえ、抱える悩みが同じだったとしても、肌に優しくなれたら、結果、自分の元々もつポテンシャルは最大限に生かされるはず……。「肌が嫌い」を経験した身だからこそ、そう確信しています。
 
30代前半の頃、私は「明日の肌のことは、明日の肌に聞いて」という程、不安定な肌でした。今日は肌あれ、今日は吹き出物……、何をしても、コントロール不能。「生まれつき、肌が弱点だから、仕方がない」「年齢的にも、肌は下り坂だから、仕方がない」とすっかり諦めていました。そんなあるとき、取材で出会ったスキンケアカウンセラーの先生が一言。「あなたが肌を愛していないだけよ」。自分の肌が嫌い、大嫌い。「どうせ」「だって」という、私の投げやりな気持ちがこの肌を作っているのだと指摘されたのです。そこで、「だまされたと思って」先生の言うとおりに、美容を見直したら……、コントロール不能だった肌が言うことを聞き始め、「この肌、嫌いじゃないかも」「この肌、好きかも」と次第に気持ちが変化した。あの頃より若さは減っているのに、それに反比例するように好きが増えていったのです。そして、気づきました。好きと思えるか否かは、シワやシミの有無が決めるわけではないこと。「なんだか調子いい」が好きな肌の正体であること。肌を好きになれれば、自分の不完全ささえも、私にしかない個性といとおしくなること……。
 
ファンデーション大豊作の今シーズン。その仕上がりを陰で支え、何倍にも何十倍にもクオリティを格上げするアイテムもそろっています。これらを味方につければ、瞬時に粗が消える。「この肌、好きかも」という瞬間が増えるはずです。肌から自分を愛するための「知恵」と「包容力」が大人ならではの美しさを紡ぐ気がするのです。

 

Chitose Matsumoto
エディター・ライター。美容や人物インタビューを中心に活動。近著『顔は言葉でできている』(講談社刊)ほか、著書多数。

 

『美的GRAND』2023秋号掲載
撮影/シバサキフミト(DONNA) スタイリング/高橋尚美 構成/松本千登世、三井三奈子

※価格表記に関して:2021年3月31日までの公開記事で特に表記がないものについては税抜き価格、2021年4月1日以降公開の記事は税込み価格です。

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