バカリズムさんインタビュー|「女心がわかりすぎている」と話題! 映画『架空OL日記』から“日常”の大切さを語る
2月28日公開の映画『架空OL日記』で主演を務めるバカリズムさん。ピン芸人だけではなく、脚本やイラストなどの他方面でも活躍されているバカリズムさんに、詳しくお話を伺いました。
“日常”に埋もれがちなささやかな喜びに気づける人は素敵です。
芸人としてはもちろん、脚本、小説、イラストとマルチな才能を発揮し続け、結婚も話題になったバカリズムさん。2006年からの3年間、銀行で働くOLになり切って日々のあれこれを綴ったブログ『架空OL日記』の主が彼だとわかったときは、「女心がわかりすぎている」と世間を騒然とさせただけでなく、連続ドラマ化の際には、主人公のOL=“私”を演じた彼が、ただ制服を着ているだけなのに女優陣にあまりに自然に溶け込んでいたことも衝撃を与えた。そして、そんな話題作がまさかの(?)映画化!
「映画だからって事件が起きるわけじゃない。ドラマと同じく、彼女たちの毎日を淡々と描いています。だからわざわざ大画面で観るのが異常行為で面白いな、と(笑)。ドラマと違う点は、みんなが微妙に成長したり、オバさんになっている所。僕と(夏帆さん演じる)マキちゃんの性格がキツくなって、先輩と後輩の前で顔が違うっていう(笑)。うっすら見える縦社会もリアルだと思います」
バカリズムさんの視線の先には、いつも“当たり前の暮らし”へのリスペクトが感じられる。
「僕らの仕事って毎日やることが全然違うから、会社員のような決まった仕事や暮らしに憧れる所があるんですよね。それに、傍から見たら同じような日々を繰り返しているように見えても、本人にとっては毎日、事件だったり、喜じだったりがあったりするじゃないですか。それに気づけることが素晴らしいと思うんですよ」
そこで、働く女性の魅力について尋ねると──。
「僕、“働く女性”という言葉にもちょっと違和感があるんです。時代的に男女問わじ働くのが当然だし。だから“働いています、これだけ稼いでいます”ってひけらかす人も苦手で。どんな仕事だって差はないと思うし、それこそ主婦の方も含めて、目の前のことを普通にコツコツやれる人が素敵だなと思うし、僕は好きですね」
BAKARHYTHM’s Tips
#ホットひざかけ
冷え症なので手放せません。でも男が使わないからなのか、デザインがやたらかわいくて。赤のチェック柄を愛用(笑)。
#イヤイヤ青汁
バイきんぐの小峠(英二)さんの影響で、健康のために青汁を飲み始めました。2年間我慢して飲んでます。
Movie『架空OL日記』
月曜日はみんないつもより性格が悪い、更衣室のハロゲンヒーターの故障は私たちにとって命に関わる──。銀行OLとして働く“私”の、同僚や友達との日常をリアルかつユーモラスに描き出す。
監督:住田 崇 原作・ 脚本:バカリズム 出演:バカリズム、夏帆、臼田あさ美、佐藤 玲、 山田真歩ほか
2月28日公開
(C)2020「架空OL日記」製作委員会
PROFILE
バカリズムさん
ばかりずむ/1975年福岡県生まれ。’95年バカリズム結成、’05年からピン芸人として活動。現在TVレギュラー番組10本を抱えるほか、単独ライブ、芝居、脚本、イラスト、執筆など多方面で活躍。ドラマ『架空OL日記』では第55回キギャラクシー賞特別賞を受賞したほか、第36回向田邦子賞を受賞するなど、脚本家としても高く評価されている。
『美的』2020年4月号掲載
撮影/勝岡ももこ ヘア&メイク/有馬妙美 スタイリスト/高橋めぐみ 取材・文/辻本幸路 構成/松田亜子
※価格表記に関して:2021年3月31日までの公開記事で特に表記がないものについては税抜き価格、2021年4月1日以降公開の記事は税込み価格です。